宣伝広告に質問しただけなんですが・・・

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個人的な誹謗・中傷と、

買い手側が、売り手側の宣伝・広告・プロモーションに質問するってのは明確に違うと思うのです。

某メーカーさんとのやり取りから派生したブログが散見されて、イジメだ、リンチだ、揚げ足取りだ、根拠だデータだバカらしい、とか仰ってる方も居て、それはちとちがうかな、と思い筆を取りました。


 


ぼくは、新しい製品、新しい技術がギョーカイに出ると、その裏付け、根拠となるモノをリサーチせねばいられない性分です。


新人の頃からそのように躾けられて来ましたし、今でもそれは変わらない。

職業病みたいなもんです。


なぜか。



自分がお客さんに、

サービスや技術やモノを提供する際に、 

そのサービスや技術やモノの根拠を説明して

理解して納得して頂く必要があるからです。


この手筈を踏まないとトラブルの元になるし、お客さんの満足度も下がってしまいます。



トラブル回避、満足度の向上のためには、新しい技術、新しい製品に関する知識、

その根拠となる文献・論文などを調べ、理解し、理論武装する必要があるのです。



当然、それらの製品、技術を僕らに販売、卸している業者さんは、

僕ら以上に、微をつき細をつき、詳しく知っていなければならないし、

僕らからの細かな質問に対して『データと根拠』を示して説明できないと、

製品や技術を買ってもらえないわけです。


営業に来る方は、同業他社の、自社製品と競合する製品に対する造詣も深くて、自社製品と他社製品の違いについても詳しくご存知です。

 


そこで、その業者さんが

『データなんてないけど経験的にこうなんです』

『データや根拠となる文献は無いけど、とりあえず使ってみて下さい!使ってみれば良さはわかるんで!!』

などと言おうものなら、その業者さんとの取り引きは金輪際無くなるでしょうし、下手したら出禁になるギョーカイですね。





釣りに話を戻して、


個人の経験や、意見、メソッドについてとやかく言うつもりは無いですし、

それにデータや根拠を求めるつもりはありません。



が、

会社や社名を背負っての製品の宣伝・広告・プロモーションとなると話は別。



販売者・製造者には、データや根拠を示して、説明する義務・責任があるし、


消費者・ユーザーには、質問して説明を求める権利があるのです。


ちょっと違いますが、PL法とか製造者責任法とかもありますしね。



そこで、売り手にデータや根拠を求めるだなんて間違ってる、とか

文句言わずに買って試せ、とか

買って試して良くなければ使い続けなければ良いだけ、とか、



新しい製品・サービスに対して理解しようとするスタンスや、

どうしてそうなるんだろう?その根拠となるデータや数字ってあるのかな?

って考える知的好奇心に関して、


大きな違いがあるので、

その時点で、議論にならないとゆーか、土俵が違うとゆーか、

自称頭の良い人たちが、とある会社をいじめている、ように見えてしまうのでしょうね。



とりあえず買って試せ、って言う方は、よっぽどお金持ちなんでしょうかね。

いい加減で、適当な広告に踊らされて釣具を買っていたら、いくらお金があっても足りない。


ぼくは、本当に欲しいものならいくら出しても惜しくないけど、

欲しくないものには1円だって出したくないってタイプですから、

例えば、

・微波動が効くルアー

・トリプルフックとフッキング率が変わらないシングルフック

・シングルフックより魚を傷つけないトリプルフック


とゆー宣伝文句の製品が『仮に』複数あったとしたら、

きちんとデータや根拠をお示し頂ける会社からモノを買いたいと思います。

(データや根拠を示してるルアーなんて殆ど無いので、じゃあオマエが買うルアー無いじゃねぇか、と言われてしまいそうですが、微波動や波動を根拠にルアーを買うことは無いのでw

見た目、重さ、長さ、アクション、パケ買いです。)




データとか根拠とかとは正反対の、

義理・人情ってのも、日本の社会には根強く残っていますよね。

会社からモノを買うんじゃなくて、人からモノを買うんだ、みたいな事も良く言われていると思います。

同じクルマを買うにしても、担当者の人が良い方だったら、そのメーカーだからでは無くてその人から買いたい!と思いますし、

良いクルマでも担当の人がイマイチだと買う気が失せるとゆーか・・・

次も同じ『メーカー』だからではなく、その『人』だからクルマを買いたいな、と思わせる人・営業マンっていると思うんです。


くだんの、例のブツですが、きっと良いモノなんでしょうが、 

あそこのメーカーは良いモノ作ってるかもだけど、あの人は気に入らん、とか、

あんなやつが作ってるモノなら意地でも買わんし!

って意固地になっちゃう人もいるかもしれませんね、ひょっとしたら。

そういう意味で、あそこは人選を誤ったんじゃないかな、とも思いますね。




データや根拠を重んじる姿勢、これは、もう、1番最初に挙げたとおり僕の職業病のようなものですから、他のギョーカイの方に理解されなくても仕方ないと思います。


ただ『言ったもん勝ち』の広告や宣伝が釣りギョーカイに蔓延るのはいかがなものかと考えてしまいます。

データや根拠を求めるユーザーがいないから、売り手側が『言ったもん勝ち』の宣伝・広告を打ってしまうのではないでしょうか。


本当に、その宣伝・広告通りなら、開発過程のデータや数字をお示し頂ければ良いだけの事ですし、

無いなら、じゃあ、なんでそーゆー宣伝・広告になった?ってお聞きしてしまいますが。



ぼくは製造業では無いですが、

多くのモノを使用してサービスを提供しています。

信頼できるモノ(データや根拠に基づいて作られたモノ)で無ければ、

信頼して使用し続ける事はできないし、

自分が提供したいと思うサービスも提供できないと思っています。


ぼくは製造業では無いですが、

モノを作って売る、ってそんな無責任な感じで良いのかな、と。

自分が作って売ったモノに対して、

どーしてそーなるのか?

どーゆー原理でそーなるのか?

って質問された時に、そのデータや根拠も示すことができないって。

そんな無責任なメーカーが成り立ってしまうギョーカイなんですか、釣り業界は。


データや根拠が無い人が、次にいう事は決まって『経験』です。

経験がないからウチの製品の良さが分からない、経験を積めばウチの製品の良さがわかるようになる、経験を積んでから質問しろ、と。



苦労して考えついたアイデアだから、

苦労して作り上げたモノだから、

是非こうであって欲しい!

絶対こう言う効果があるはずだ!


って、そこに客観性はあるんでしょうか。


苦労して考えついたアイデアだからこそ、苦労して作ったモノだからこそ、

そこは一歩離れてみて、

フェアに、

公平な目で、

客観的に評価される必要があるのではないでしょうか。 


苦労して作り上げたモノを客観的に評価する物差しが、データであり数字であり裏付ける文献であったりするわけですが。


壮大な大風呂敷は広げたくないのですが、適当でいい加減な広告を見張るのも消費者の務めかとw



ぼくみたいに、病的に、データ!根拠!エビデンス!ってなると周りが引いちゃうと思いますがw

買って試す前に、レジに並ぶ前に、

この広告、この宣伝、本当なのかな?ってちょっとだけ考える人が増えて、

fimoのような、相互発信・交流できる素晴らしいSNSで、質問する人がちょっとだけ増えれば良いなぁ、と思います。



宣伝広告に質問があった、けれどそれに対して、みんなが納得できる答えやデータを示す事が出来なかった、これが、あのメーカーさんのブログが無駄に盛り上がった理由なのかな、と思います。

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