自分は目的や目標を達成したり、結果が出るまでに人より時間がかかる。

幼少期から何をやってもそうだった。とりわけ頭がいいわけでもない。運動神経がいいわけでもない。

シーバスフィッシングに出逢った時もそうだった。最初の1本を釣ってから次の魚に出逢うまでもそうだし、連日釣りに出ていても1～２週間魚に出逢えないなんてのは当たり前だった。なんなら１ヶ月魚に出逢えない時もあった。

そしてそれは今でもそんなに変わらない。

例えばの話だが、上手な方が一晩で10本魚を釣るのなら、自分は10日かけて10本釣る。沢山の犠牲を払ってるし、粗削りな釣行ばかりだし、買った道具はすぐに壊してしまう。決して格好いいとは言えたもんじゃない。

この釣りに出逢って、15年という月日がそれを教えてくれるには十分すぎる時間だった。

『いいなぁ～。上手な人は沢山魚が釣れて。いいなぁ～。格好いい人は。いいなぁ。皆才能があって。』

今でもそう思う時は正直あるし、昔から釣り以外でもそう思うことは多かったと思う。

でもね、この釣りは努力に対しての結果の出方がある意味素直で、ある意味少しだけ変わっている気がしていて、そこがこの釣りを楽しんでこれた理由のうちの一つでもあるのかなと思っている。

そう、それが前に述べた話の延長で、上手な方が一晩で10本魚を釣るのなら、自分は10日で10本。あくまでも例え話で、決して釣りバトルの話がしたいわけじゃありません。その上手な人が10本釣って、単純計算したら10日で40本。勿論自分じゃ敵いません。でもね、自然が相手だから必ず上手な方でも思うように行かない日だったり、タイミングがあるんです。上手な故に打算もあるし、プラン通りに行かない日もある。逆にそんなタイミングでしか出逢えない魚も勿論いるわけで、コツコツ続けていくとそんな魚に出逢える可能性が必ずある。何が言いたいかと言いますと、自分なりのタイミングでコツコツ釣りを続けて行くと必ずそのタイミングでしか、自分のスタイルでしか出逢えない魚にいつか絶対に出逢える。


そう、それこそが最高の感動だったり達成感だったりもするのだ。


だからね、皆と同様に結果が出なくても、皆と同様に魚に出逢えなくても、決して卑屈にならないで自分のペースで釣りを続けてって。SNSが浸透し、他人の釣果が簡単に拝見できちゃう時代だからこそ、悩んでいる方がいたら言ってあげたい。


才能がない自分だからこそ伝えられることもあるのかなと思った夜。





気のせいだけど。