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酔い釣り旅 DAY2

-ジンクス-

いままでサラトガ釣りのガイドをしていて奇妙なジンクスがあった。だいたい初日は正午前後に着いて2時には釣り始める。釣る時間、夕マズメなどサラトガを手にするには十分なチャンスはあるはずだけど、なぜか今まで初挑戦の方でサラトガを初日にキャッチできたことがなかった。もちろんバイトは数回はあるけど、ビックリアワセやサラトガ特有の捕食方法、または皆トップオンリーでやっているからか弾かれたりバレたりでキャッチ率は0を刻み続けていた。

今回僕がガイドしたお二人さん、TEAM酔いどれ総帥TAKE氏とその子分MASABOU君にもその話をして十分にプレッシャーを与えておいた。この時期のサラトガは産卵は終わっているけど、良型は子供達を口に入れて保護している期間でもあり、姿は見かけるもののバイトする気配はまったく無いという事が頻繁にある。もちろん全てのサラトガがそうではなく、すでに活発に捕食を始めている個体もいる。しかし水温がまだ若干低いためいつものようなアグレッシブさは控えめで、少しでも活性の高いサラトガをポイントのピンのピンへと投げて釣る、とても高テクニックの釣りを展開しなければならない。過去の経験からヒットしてからもキャッチ率の低さがわかっているだけに、どうなるか楽しみであり、僕のガイドとしての腕の見せ所でもあった。
 


朝8時に皆で飯を食う、2人はフライト疲れもグッスリ寝て解消した感じ。外に出ると気持ちの良い青空と刺すような陽射しが僕達を迎えてくれ、車にボートトレイラーを接続して、

いざ出陣!!

ブリスベンの街を抜けたら一本道、2時間半の運転も尽きることのない笑い話であっという間に湖近くの宿泊場に着き、チェックインとライセンスの購入をする。気持ちよ過ぎる天候にキャビンの外で景色を眺めつつ昼飯をほお張る。これから始まる釣りを前に2人の気持ちの高まりを感じつつ、2週間前に洪水があったという宿の親父インフォにちょっと不安がよぎっていた。

宿泊場から10分弱で湖に到着。ボートランプ付近は紫色のオーストラリア版桜のような花(ジャカランダ)が咲き乱れ晩春の匂いが漂い、ジリジリと来る陽射しから初夏の足音が聞こえてきそうだ。青空の向こう側から山間部を突き抜けブワッと風が吹いた、湖に目をやると水の色は見事にマッディであった。普段から多少濁り気味の湖だが・・・こりはヒドイ(汗)。明らかに洪水のダメージを引きずっている感じだ。

ここまで来て入らぬ心配をしてもショウガナイという事で、早速鉄板ポイントを打っていく。TAKE氏のキャスティングアキュラシーは僕の想定以上で、ソコッイイッ♪と思うところへタイトに決めていく。MASABOU君はキャスティング云々よりもタックルバランスが悪く、釣り辛らそうだった。鉄板ポイントのピンへ入れ続けるTAKE氏のルアーに何度も水面盛り上がりが出来るものの、バイトしてこない。良型はまだ子育てに忙しいようすだった。
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結局バイトは無く、鉄板ポイント3へ来た。状況は僕の想像以上にシビアだ。日が傾けばバイトがあると僕は確信しているものの、まだ1バイトも無い焦りを間違いなく感じている2人は黙々とキャストを続けていた。鉄板ポイント3の終盤に差し掛かった時、ついにTAKE氏にバイトが 炸裂! したが、残念ながらフッキングまでには至らなかった。やっと出た生面反応に少し活気付く船上。正直僕も安心した。そして、その興奮冷めやらぬ間にまたもや水面が割れた。TAKE氏独特の体のヒネリを加えた鋭いアワセが入り、竿が曲がった。

ヒット!!


 竿を寝かせ気味にしサラトガお得意のジャンプをさせずに、水中に潜らせたまま寄せに入る。ネットを用意する前にサラトガをボート際まで寄せた速さには驚いたが、サラトガも完封させまいとボード際で必死に泳ぎまわり、なかなかネットInのチャンスが無い。ヤバイ・・・とたぶん皆が思ったが、一瞬の隙を付きネットInに成功。




この瞬間にいままでのジンクスは消え去り、ネット内には幅広で美しい魚体が納まった。その見事な存在感に僕まで感極まりTAKE氏とガッチリと握手した。



サラトガの美しさとこのサイズならではの精悍なツラ構え、やっぱりいいねぇ。
 
リリースを終え、これからサラトガ祭りが始まるか?と期待もしたがその後1バイトあったのみで闇に包まれる静かなティンバーの湖を後にした。



宿に戻り、祝杯を上げ、3人でも食いきれない程巨大なピザを食べた。初サラトガキャッチの感動を何度も思い出すTAKE氏。明日への期待を胸に静かに夜は更けた。
 
つづく 


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