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▼ fimoベストフィッシュ2022
- ジャンル:釣行記
2022
まぎれもなく今年一番の魚。
そして、今後も更に追い続けるであろう”ヒラスズキ”
アングラーへの始まりは4年前の2018年春。
ルアーフィッシングの世界にのめり込んでいった自分。
初めての出会いは30㎝に満たないマルスズキ。
もっと多くの魚に、と思うようになりルアーフィッシングで出会える対象魚を見漁る日々。
その中で一際目を引いた1匹の魚に意識が向く。
”荒磯の王者”と言われるその魚。
荒れ狂う大海原と対峙し、荒波からこいつを引きずり出したい。
その憧れから3年後
この魚を追い求め、挑戦の日々が始まった。
2021
数か月前からひたすら準備に明け暮れて迎えたこの年。
追い求める魚、ヒラスズキを獲る為に他の釣りへの時間や費用等のほとんどを費やした。
1年通して釣れた結果は25㎝程のヒラセイゴ1匹。
釣れ方も真っ昼間のルアー回収寸前に。ワームだった。
なぜ釣れたのかわからない。今後につながる経験値のようなものはほとんど得られなかった。
この1匹のみで磯ヒラスズキ初挑戦の1年は終わった。
今後に向け、不安材料しか残らない。
無駄に時間と労力、資金を費やしただけのように思っていた。
迎えた今年。
去年以上に資金、時間、労力を費やした。
サーフやリバーシーバス等、単独での他の釣りに割く時間は去年以上にヒラスズキを追い求める時間にあてた。
自身の居住区は関東の海なし県。
ヒラスズキを求めるには丸一日必要となる。
それでも追い続け、多い月には週1回以上通った。
前年、釣行を共にし、コンスタントに様々な魚種を上げていた同行者のアドバイスのような言葉に一切耳を傾けず単独で向かった。
己の力で獲る。紙一重のプライドであろう。
だが、自身の信念と考えだけを胸に岸壁に立つことにした。
早春の3月下旬。
いつものように磯に立つ。どことなく普段と違う雰囲気を感じた。
陽も登り切った頃、確信を得られる反応をキャッチ。
強烈なエラ洗いと共に荒波から顔を出す銀鱗。
見事に決まったフッキングは暴れる魚体をもろともしなかった。
上がってきたのは50㎝のヒラフッコ。
去年1年を振り返れば十分すぎる釣果。
現実が受け入れられないのか、心は落ち着いていた。
帰り道、今日の釣行を振り返る。どことなく、半信半疑。
自分のイメージは合っているのか。
何が良かったのか、何が釣果に繋がったのか。
定かではない自信を確かめに、2週間後にまた現地へ向かった。
雑音を避けるかのように、単独で。
現地につき、前回を思い出して
自身の描くイメージ通りに開始する。
早朝は反応を得られず。
時間が過ぎたころに、ベイトの活性があがる。
再度、事を繰り返すように釣り開始…
貫き通した結果、すべての思いが詰まった1匹を獲った。
65㎝。今度こその”ヒラスズキ”
自分のイメージは合っている。間違っていないのだろう。
これでもないくらいに高揚感に浸り、今までにないくらいの感動を覚えた。
そこから3か月
得られた自信と経験を否定するかのように海からの返答は途絶えた。
得たものを失うかもしれない。実は偶然だったのかもしれない
一層厳しくなる真夏はそんなことも思い、磯に向かう事すら避けていた。
迎えた初秋。他のアングラーがもうそろそろか、と思う頃
一足先に自身は磯に向かっていた。
夏も終わりを迎えた9月中旬から磯に立ち、気づけば晩秋を迎えていた。
その間、一切の釣果どころかアタリさえとることができなかった。
何が悪いのかわからないくらい、自分の釣りを振り返る。
いっそ、環境のせいにすればどれほど楽か。自信を失わずに済むか…そうか、場所か。
思いついた。思い切って場所を変えてみよう。
魚影の問題、寄り付くベイトの問題、漁協における漁仕掛けの問題。
釣れない結果は自身の釣り以外にも問題となることがあるかもしれない。
短絡的な考えではある。しかし、行動をしてみない事には変わりない。
2021年の真っ昼間に1度のみ、訪れたことのある場所へ向かう。
地形も波の状況もベイトの入りも定かではない。
何もかも、現地での手探りになることは間違いなかった。
新地に着き、無心に歩いては少しでも気になった場所へエントリーしてロッドを振る。を繰り返した。
無我夢中、まさにこのことかと思うくらいに。
何事もなかったため、翌週も出向いた。
その日は普通の人なら、まず海辺に出ることすらしない荒天だった。
向かっている道中で現地が爆風であることに気付いた。
自分には何もできないかもしれない。既に諦めた心で車を走らせた。
到着。風に煽られながら、できそうな場所へ歩く。
いざ水辺に立つ。風速13m/s。ロッドすらまともに触れない。
やはり何もできない…。そう思って一旦車に戻ることに。
水辺から引き返している途中に大荒れの海に負けじとロッドを振り続けるアングラーを見かける。
この荒天での釣り。いうまでもなく、自分と狙っている魚が同じであることは確かだった。
あの背中に勇気を貰ったか、できると思ったのか。
自然と向かう先は駐車場でなく、再度水辺に足を進めていた。
そうか、風向きとタイミングを考えればいい。出来ないことはない。
冷静のなり、フル回転した思考回路の中でロッドを振る。
何とか貴重な一つのバイトを得た。
だが、惜しくもバラしてしまったが、言語では表現できない何かを得たような気がした。
今年最後の決めたその2週間後。
同じように磯に向かった。場所は通い詰めた場所ではなく、前回訪れた場所。
本日も爆風。おまけに風速10m/s越え+雨の追加オプション。
そんなこと荒天は前回の経験があってか、気にならなかった。
自分でもよくわからない不安と自信が入り乱れながら現地へ向かう。
荒れた海に吹き付ける風雨。
波は前より高い。しかし唯一の希望は、前回より風が収まっていること。
ロッドは振れる。あとはやり方次第だろう。
無我夢中一心不乱。出るサラシに思いのすべてを込めたルアーを投下する。
自信しかないミノーには一切反応しない。
ならばと、絶対的な信頼を置きつつ、ヒラスズキには投下しなかったスイッチヒッター120sを選択。
誰かが言ってたな、流すようにシンペンを使う。って
荒れた風も好転し、弧を描くようにルアーが返ってくる。
吹き付ける雨に、体力も限界を迎えそうだった。
手前のサラシをゆったりと通しているその時、訪れた。
手前でのバイトに慌てるがすぐに落ち着き、
これまでの経験すべてを注ぐかのように丁寧且つ主導権を握らせないようにやり取り。
波のタイミングを見計らって抜きあげる。
暴風雨と荒波の轟音に負けないくらい、一目気にせず叫んだ。
(※我に返って見渡した時、当たり前ですが誰もいませんでした)
今までに培った経験を2021の1年間でほぼ失い
迎えた2022、桜の咲く頃に取り戻した自信は散る花のように再び失った。
諦めずに歩き続け、経験したことのない荒天での釣りにも立ち向かった結果がすべて報われたような気がした。
春先から今日まで、何度となく苦汁を飲まされた帰り道。
悔しい思いを繰り返す一方でこの瞬間をいつか、いつかと心に待ちわびていた。
「4月のは春爆ってやつでしょ?比較的イージーじゃん。」と自分を蔑んだ人を絶対に見返すと心に誓っていた。
あの日から積み重ねてきた様々な経験が無駄にならず、今日までの過程が生んだと思うこの1匹。
初めて獲れたヒラスズキよりも思い出深い1匹となった。
リバーシーバスもサーフも
周囲に先行者がいて、教わるように取り組んだ。
しかし、磯ヒラスズキはそうではない。
自分で釣りたいと思い、自ら率先して調べ、挑戦した。
その喜びは他の魚種に比べられないくらい歓喜した。
ランカーのような記録に残る1匹ではない、けれども
2022のベストフィッシュでもある、けれども
人生ベストフィッシュの1匹でもある。
あこがれと思い出に残る1匹に今年出逢えた。
到着。風に煽られながら、できそうな場所へ歩く。
いざ水辺に立つ。風速13m/s。ロッドすらまともに触れない。
やはり何もできない…。そう思って一旦車に戻ることに。
水辺から引き返している途中に大荒れの海に負けじとロッドを振り続けるアングラーを見かける。
この荒天での釣り。いうまでもなく、自分と狙っている魚が同じであることは確かだった。
あの背中に勇気を貰ったか、できると思ったのか。
自然と向かう先は駐車場でなく、再度水辺に足を進めていた。
そうか、風向きとタイミングを考えればいい。出来ないことはない。
冷静のなり、フル回転した思考回路の中でロッドを振る。
何とか貴重な一つのバイトを得た。
だが、惜しくもバラしてしまったが、言語では表現できない何かを得たような気がした。
今年最後の決めたその2週間後。
同じように磯に向かった。場所は通い詰めた場所ではなく、前回訪れた場所。
本日も爆風。おまけに風速10m/s越え+雨の追加オプション。
そんなこと荒天は前回の経験があってか、気にならなかった。
自分でもよくわからない不安と自信が入り乱れながら現地へ向かう。
荒れた海に吹き付ける風雨。
波は前より高い。しかし唯一の希望は、前回より風が収まっていること。
ロッドは振れる。あとはやり方次第だろう。
無我夢中一心不乱。出るサラシに思いのすべてを込めたルアーを投下する。
自信しかないミノーには一切反応しない。
ならばと、絶対的な信頼を置きつつ、ヒラスズキには投下しなかったスイッチヒッター120sを選択。
誰かが言ってたな、流すようにシンペンを使う。って
荒れた風も好転し、弧を描くようにルアーが返ってくる。
吹き付ける雨に、体力も限界を迎えそうだった。
手前のサラシをゆったりと通しているその時、訪れた。
手前でのバイトに慌てるがすぐに落ち着き、
これまでの経験すべてを注ぐかのように丁寧且つ主導権を握らせないようにやり取り。
波のタイミングを見計らって抜きあげる。
暴風雨と荒波の轟音に負けないくらい、一目気にせず叫んだ。
(※我に返って見渡した時、当たり前ですが誰もいませんでした)
今までに培った経験を2021の1年間でほぼ失い
迎えた2022、桜の咲く頃に取り戻した自信は散る花のように再び失った。
諦めずに歩き続け、経験したことのない荒天での釣りにも立ち向かった結果がすべて報われたような気がした。
春先から今日まで、何度となく苦汁を飲まされた帰り道。
悔しい思いを繰り返す一方でこの瞬間をいつか、いつかと心に待ちわびていた。
「4月のは春爆ってやつでしょ?比較的イージーじゃん。」と自分を蔑んだ人を絶対に見返すと心に誓っていた。
あの日から積み重ねてきた様々な経験が無駄にならず、今日までの過程が生んだと思うこの1匹。
初めて獲れたヒラスズキよりも思い出深い1匹となった。
リバーシーバスもサーフも
周囲に先行者がいて、教わるように取り組んだ。
しかし、磯ヒラスズキはそうではない。
自分で釣りたいと思い、自ら率先して調べ、挑戦した。
その喜びは他の魚種に比べられないくらい歓喜した。
ランカーのような記録に残る1匹ではない、けれども
2022のベストフィッシュでもある、けれども
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あこがれと思い出に残る1匹に今年出逢えた。
- 2022年12月25日
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