シーバス1匹釣るまでの記録(完結)人生初のシーバス

これは、いい歳のおっさんが、シーバスを釣りたいと思い立ち、その願いを叶えるまでの軌跡です。


ロッドがグイっと引き込まれます。
「キタ――(゚∀゚)――!!」と脳内で絶叫しますが、喉奥がヒクッとなるだけで声になりません。

反射的に竿を寝かせて合わせを入れます。
ばれるなよ、と祈りながらタモ入れをしたとき、ようやく「ヨシッ」と声がでました。


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やりました!

ついに人生初のシーバスを手にしました。
控えめにいって最高です!

この記念すべき釣行を、忘れっぽいオッサン自身のためにもここに記します。
(興奮のまま書いているので長文ご容赦ください)


「秋になったら釣れるよ」

3か月間釣れなくて凹んでいるオッサンには、このアドバイスだけが希望の光でした。

魚にとって秋とはなんでしょう?
それは当然水温だろうとオッサンは単純に考えました。
川で水温が下がるといえば雨です。
オッサンは冷たい雨が降るのをじっと待っていました。

この日は夕方にまとまって雨が降り、それが夜にはあがりました。
ついに「秋」が来たのです。

居ても立っても居られなくなったオッサンは、仕事を適当に切り上げて釣りの準備を始めした。

念のためリーダーを変えておきます。
最初は安定しなかった村岡流FGノットも、今では不安なく結ぶことができます。
動画のように手早くやらずに、一巻き毎に結び目を確認しながら進めるのが不器用者には良いようです。


「ええっ!?今からいくつもり?馬鹿なの?」
「どうせ釣れないんだから止めておけば?」
「パパ、正気?」


家族が心配して止めるのを振り切って川に出ました。
オッサンには戦わないといけない時があるのだ


激戦区の橋の下を覗いてみると、なんと釣り人がいません。
夕方までの大雨で帰ったのかもしれません。
これはラッキー! いそいそとエントリーしました。


川べりに降りてびっくりしました。
常夜灯に照らされた川は、小魚の群れなのか一面ジャボジャボと沸き立っています。
こんな状況は初めてです。
オッサンの脳内も速攻で沸き立ちました。


はやる心を抑え、足音を殺し、川から離れたところでロッドを準備します。
もはや釣れる気しかしません
ランディングネットとフィッシュグリップを用意します。

何を投げるべきかはすぐに決まりました。

足元までボイルしている状況で遠投はいりませんし、重いルアーをドボンと投げ込んで場を荒らしたくはありません。
フローティングでは足元でアクションさせると水から離れてしまいます。

軽いシンキングで、竿先でトゥイッチできるものが良さそうです。
シーバス用に初めて買ったルアー、スーサンを結びます。
スーサン、頼むぞ!


川から2m以上離れたところに立ってふわっとキャストします。
背中側にライトがあるのでこれ以上近づくと影が川に落ちてしまうのです。

ラインスラックを出し竿を立ててパシッ、パシッと小さくはじきながらゆっくり巻いてきます。
間合いが近いのでなるべく引き寄せず、フリーフォールの時間を作って縦の動きで誘う作戦です。
(これは渓流、特ににイワナを釣るには必須のテクニックで自分にとっては手慣れたものです)


2投目、足元岸際で小さく入れたトィッチに重さが乗った瞬間に、食ったと確信しました。

すかさず竿を寝かせながら合わせます。
距離が近かったのですが、集中していたのでしっかり合わせを入れられたと思います。

頭を振るような動き、間違いなくシーバスです。
今まで一度も機能したことのなかったドラグがジッと鳴ります。
確かな引きを手元に感じながら慎重に寄せます。

その時、シーバスがエラ洗いをしました。

おお、これが噂のエラ洗いかと感動しながらもロッドをかぶせて魚を引き戻します。
テールフックががっつりかかっているのが見えました。
これはまず外れないと思ったところで心に少し余裕が出てきました。


右手でロッドを支えながらネットを手に取ります。
たしかこんな感じだったよなぁ、と動画を思い出しながら魚をいなして、何度か失敗しながらもようやく頭からタモに入れました。

「ヨシッ」
そこで初めて声が出ました。


釣れてくれた魚は、ランディングシャフトの目盛り読みで60㎝ほどでした。
ゆっくり鑑賞したい気持ちもあったのですが、弱らせてはいけないと思い、何枚か写真を撮ってリリースしました。
大きな魚に不慣れで手際よくはできませんでしたが、なんとか無事川に戻っていきました。


村岡さんの動画に触発されてシーバスをはじめて3か月、fimoやSWルアーニュースのおかげでモチベーションを維持し、ついに最初の1匹を釣り上げることができました。


感無量です。


時期、時間、場所、ルアー、釣るための要素は山ほどあるのでしょうが、今回1匹を手にできた理由をあえてえ一つ挙げれば、川岸から離れていたことじゃないかと思います。
不用意に川べりから身を乗り出していたら足元でのバイトは無かったと思います。


その後もしばらく投げ続けましたが、1回アタリらしきものがあったのみで、沈黙しました。
まだまだ学ばなければいけないことは沢山あるようです。
さらに精進したいと思います。


ここまで、1匹釣るまで日記にお付き合い頂きありがとうございました。
これがシーバスを始めようと思っている方の目に留まってなにかの参考になれば幸いです。

オッサンからの助言は一つです。

「秋になったら釣れるよ」
 

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