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古賀 亮介‐snif

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僕のアジングカップ呼子(詳細、非常に濃い目)

およそ1か月の期間。
自分が何者であるのかの問いも、ほったらかしにして、
とにかく練習に明け暮れ日々を過ごした。

自分が何者であるかの禅問答に、答えを何か一つ見つけ出したかったから。

ある人が何処かに書いていた言葉が、記憶の隅から僕を静かに突き動かす。

『成すべき時期に成さぬ者は、何をも手に入れる事はない』

また、ある人の言葉がその隣から、僕の動きを止める

『焦るな、君が何かを成すべき時は必ず来る。それまでは目の前の事に必死で生きなさい』


ソルト転向から2度目の公式の試合。
しかしながら、試合の土俵である34社のアジングカップが、
そういったガチの勝負師集団の集まりで無い事は100も承知であり、
勝ちに行きたい人、純粋にアジを釣る事を楽しみたい人、
有名なメディアアングラーに会ってみたい人等々、
思惑はそれはもう千差万別であって、
それでも、今自分が出来る釣りを、自分のホームフィールドで、
自分がどのくらいできるのかを試すにはココしかない。
勝負の釣りも、楽しみの釣りも、どちらも釣り。
その中のあいまいな部分も含めて、僕は釣りが好きであるから、
試合というからには、自分が今持ち得る100を、
見知らぬ誰かや、大会そのものにぶつけてみたい気持ちは、
ザワザワと騒ぎだす。

そんな風にして僕は2度目のアジングカップに、
全力で、全身で挑むことを決めた。



前回、昨年秋の大会では、
港内サイトでの拾い釣り→
修行場でいつもの釣りを通していくも、
キッカーになかなか出会うことが出来ず、
ギリギリ首の皮一枚の予選7位通過。
(この時、数グラム差の8位はゴリ兄やんだったw)

そこからバタバタとリグを直す余裕もない決勝では、
前半好調からの、リグ交換後の判断ミスによる失速。

予選を如何に手早く片付けて、
いかに決勝に集中するか。
そこが今回のテーマになった。

試合準備で1か月前から週5日間の泊まり込み

練習の初期段階では、会場周辺の各所を撃ち続ける事からスタートした。
練習を少し重ねた段階で2つの悩みが出てきた。

ひとつは、
何処でも18~23cmの金太郎サイズが釣れる状況である事。
少しでもウエイトのある、コンディションの良い魚体を選んで釣れるピンスポットを模索した結果、
修行場をはじめ、二軒屋の短波止、加部島の道路沿い等、いくつも有力な場所は浮かんできたのだが、何処も今一つ、決め手に欠ける場所であって、ストックしている魚の量、質ともに一進一退で日々変化し続けており、当日に向けての予想は困難を極めた。

夜間の湾奥エリアに関しては、更に、食性の偏りが非常に印象的で、
24~泣き尺まで、一歩進んだサイズが釣れていた修行場でさえ、
風と波、天候が安定した日が続くと、たちまちアミパターンで食い渋る。

天候が荒れた日~その翌日は非常にイージーであるのに対し、
その次の日辺りから、難度が跳ね上がる。
(これはこれで非常に面白い釣りなのだけど、
試合で使えるかというとNO)

そして、もう一つ悩みの種になったのが、
今回夏至に近い6月28日という開催日程。
4時間の競技時間で、その半分近いデイタイムの存在。

結果を出すためのプラを計画するに当たり、
各釣り場ごとの34社推奨の軽量JHによる通常のアジングの精度強化は、最重要の前提条件として、
それにプラスしてのキッカーパターンの必要性を、これまで経験した試合以上に強く感じ、
競技時間の割に長いデイタイム~夕まづめでのストロングパターンの追求が必要と感じた。


そういったワケで、プラクティス後半からは、
自分の中の鉄板ポイントでのルーティンワークプラの積み重ねも程々に、
使えるマヅメパターンの模索に力を入る事にした。

(程々にと言いながら、結局日暮れから夜明け近くまでは、徹底してフィネスをやり通す辺り。アタマおかしいんじゃないかという自覚はある)



予選を余裕で通るための選択とは

見つけたまづめパターンについて。


『梅雨時期のアジは河川絡み』

そういった定説が全国各地に存在する事を、ご存知の方もあろうか。
ショアからの釣りの場合、その多くはいわゆる“まづめのパターン”になりがちで、しかも、多くが朝しか機能していない場合が多いようではあるが。

唐津呼子エリアでも、そのシーズナルパターンは薄くとも確実に存在していて、
河川絡みの広大なシャローに、尺~50センチを超えるマルアジが接岸。
これは割と有名な釣りのひとつかとも思うが。
更にその1歩外海側に、同サイズのマアジが、
ショアから釣れる場所が同時期に存在するのである。


唐津エリアの場合、松浦川を中心に、
東は福岡県糸島地区、西は呼子のロッジ辺りまで。
その広大過ぎるショアラインの、どこかひと区画の話になる。

河川と言えば、他に呼子港、名護屋湾、仮屋湾、等々・・・
いずれも河川絡みのシャロー帯を持つ海は呼子唐津エリアだけでも、相当数存在しているが、規模の関係なのか、
未だそのパターンが色濃く出た経験がなく、この各エリアに関しては、まだまだこの先の探究課題として残しておくことにする。

さて、話をアジングカップの練習に戻そう。

『予選で取りに行くのは、もうこの魚しかない。』
どうしてもハイスコアで予選通過をしたかった。
そう思い始めてからは、頭より足が動く日々。

ソル友さん限定でプラの状況を毎日更新していたのだけれど、
この結論を出してからは、毎日更新なんて余裕は吹っ飛んでしまって、
公言していた常時更新のお約束は3日目にして反故にしてしまうことになった。

何せ、練習日程の全ての早朝と夕まづめの時間。
先月から釣れていた唐津シャローエリアの巨アジの群をショアから狙えそうな場所で追いかけまわす毎日。
当然荒天決行で唐津湾内のサーフ、地磯、漁港問わず、広大なシャロー帯を駆けずり回っていたし、夜は夜で、呼子の鉄板ポイントでのアンダー1gの修行を続けた。

とてもじゃないが写真やログを上げる余裕は消えてしまっていた。
申し訳ない。


さて、マヅメの釣りの話。

大会10日前までは地図からもなんとなく拾える場所で、
朝の時間に短時間ではあるが尺~40手前までのマアジの釣りが
なんとか成立できる場所を見つけ出すことに成功していた。
その時に釣れたメソッドは、メタルマルとボトムワインド。

いわゆる回遊撃ちの普通の釣り。
これは風と潮流、ベイトの有無で、
地図からの割り出しはそう難しい事ではなかった。

問題は試合直前の月曜日から。
朝の回遊がパタリと姿を消してしまったのだ。
焦って探すも月火と連続で不発。
ココはないだろうと除外していた場所も再捜査の対象として、
奇跡的に回遊と再会できたのは水曜朝に5分間であった。

その時はメタルで広範囲に拾って行っていたのだけど、
どうもしっくりこない。
1本釣れて終わる。
2本目を獲るには?


木曜夕方に回遊ポイントに入って、場所を割り出した後、
メタルマルで釣れるのは大体1投目か2投目のみ。
フラッシングの誘い、動きの速いルアーを通すと群がすぐに散ったような印象を受けた。
フォローベイトとして、ボトムワインドを撃つとプラスして2匹。
やや信頼度に欠けるが、何とかなりそうな気がしてきた。

その時点で予選の夕まづめプランは、何とか構築できた。



夜間の釣り


夜間は決勝を意識した釣りで練習を重ね、
旧波止での釣り方、修行場での修行、加部島での憂さ晴らし。
そんな風に日々を過ごした。

この夜間の練習に関しても各ポイント、様々で、

旧波止は一見渋いのだけど、ボトムでのロングドリフトが非常に効果的であったり、表~中層の魚は10㎝未満から22cm程度まで幅広く、
回ってきた魚が拾えれば25cmくらいのも出る。

修行場は雨量と潮流に非常に敏感で、天候次第。
餌師の銀座にもなっていた。

加部島はザ豆でお話にならず。
辛うじてそこの手前の道路沿いが面白い程度。

潮のタイミングによっては、
尺の出るパターンも掴みかけていた二軒屋は、
大会のちょうど1週間ほど前から何故か完全に沈黙。

このようにしてプラの1か月を消化した。

前日は某所で違う釣りをして遊び散らかして、いざ本番。


それでは試合のオハナシ


まずは、とにかく夕まづめの出来次第である。

風が西からの強風に変わっていたことで、持っていた回遊ピンのほとんどが機能しない事が懸念されていたのだが、なんとかキャスト位置を変える程度で群の場所を確認することに成功した。

プラの感触から、最初にメタルマルで撃つのがいかんのかと思い、
本番はメタルマルでなく、ミニマルのキャロプラッギングを選択した。

場所の詳細位置は書かないが、『こんなとこで?』というような、どシャローのなんでもない場所。流れ込み(排水?)が1本ある程度で周辺は何処も釣れないのに何故かココだけ・・・。という場所である。

釣れる理由がいまひとつ曖昧なので、その場所を選んだ理由も差し控えるが、1度見失ったこの回遊の群を、再び見つけ出したのは、単なる偶然以外の何物でもなかった。



予選の実釣

サーフから岬方面に伸びるゴロタ場で、潮の当たる面にプールしている(はずの)群を、出来るだけ刺激しないように、ミニマルキャロで誘いをかける。

着水直後にデッドスローに巻いて、シンカーがボトムに近くなったところでショートピッチのジャークでレンジを上げる。
バイトは全てレンジを上げる途中で入ってきた。
シンカーへのバイトもあった。
射程距離が近ければJH単体で静かに撃つのが一番だったかもしれない。
ミニマル単体のブレードチューンがベストの手返しだったかもしれない。

しかしながらこの時は射程距離も遠く、流速も速く。
そういうわけでのミニマル+Mキャロの選択になった。

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(ミニマルのフックは撮影後、シングルフックに変更。
 キャロのウエイトは9gくらい。)

ここ最近のまづめパターンとしては長めにじっくり。
30分かけて一つの群を撃つことが出来、5本でキロ越えのウエイトが出た。
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(直後に絞めてなかった1本に脱走されたけど、まぁ気にしていない)

折角なので氷を買って潮氷締めにして、名護屋エリアで夕まづめ回遊の可能性を軽く模索、不在確認からの、
19時半には豆アジを名護屋港で追加して、手持ちを5本に。

通過ラインの予想を軽く超えていたのと、
試合開始直後に突然気になりだした肩のハリから発熱。

決勝会場になるだろうと踏んでいた呼子旧波止で練習する予定をすっ飛ばして、体調を整える事に専念することにした。


予選の検量結果は実釣30分と豆1本確保で959g
練習でゴロタ浜を歩き通した結果が報われた瞬間だった。

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決勝の釣りは、爆風と疑心暗鬼との戦い


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決勝は予想の通り、呼子港旧波止。
プラの段階で何度も通っていて、その頃はボトムを堤防のラインと並行にロングドリフトさせる釣りが非常に効果的だった。

また、ココの魚は時期的な話なのか定かではないが、夜が深くなり、潮が下げに入るとともに、釣りやすいサイズのアジ(18~22cm)は堤防の先端方面のディープゾーンに徐々に落ちていき(レンジが深くなるというわけではなく、あくまで場所として横に移動する)、同時に10cm前後の個体が堤防全体、全層で活発になるという場所だった。

時間的に、もう先端方面に魚は集まりだして薄くなる時間で、
堤防の根元に行けば行くほど、釣りの難度が上がる。
(先端エリアは決勝のエリア外)
全層に散る10cm程度の豆を狙い撃つには、少々向かい風が強すぎる。

そこで実績から、表~中層にうっかり君が居ないか、
手早くチェックした後は、
リグをとにかくボトムの潮に乗せて、魚との遭遇を待つ作戦にした。
(決勝参加者の多くはその作戦だったように思う)

が、しかし、なかなかボトムの潮に乗せられない。
潮に対してJHが重いのだろう。

リグをとっかえひっかえやるも、どうもうまくいかない。

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狙いと少しずれた位置で何度か乗せきれないアタリがある。
全部で4回程度だったと思う。

風の影響で魚のサイズの判別はできないが・・・全層に散っている豆もまじっていただろうが、この時の僕の腕では獲れない魚だった。

ワームをサイズアップさせて送り込んでやれば、1本くらい掛かったのかもしれないし、
もっと集中すれば獲れていたのかもしれない。
そこまで頭が回らず、リグ選択の方向性を自ら狭めてしまった。
今回の敗因はそこの一点に尽きると思う。

それ以降、あらゆる可能性をあまり魅力的でない釣り座が回ってきたタイミングで試していくも、結果としてそのすべての時間を無為に過ごしてしまう事になった。




『ここで釣らなきゃ、今回の決勝はゼロで終わる』
そういうベストな立ち位置に釣り座がやっと回ってきたところで、
何とか1本獲る事に成功したものの、1時間ちょっとの決勝の時間、
脳みそクニクニされた気分で、あっさりとゲームオーバー。


あの状況から、ボトムでじっと待つ御自身の釣りを押し通され、
優勝された選手は、本当にお見事でした。


『どんな状況でも魚を揚げる釣り人という人種は、自分の持てる限りの全てを現場で全て試し尽くせる人間である』というのは間違いないと思う。
ただし、それと同じくらい、
『手に負えない気がしてしまう程の、難しい状況に当たってしまった時、自分の釣りだけを信じて、素直に押し通せる人の勝ちでもあるという』ことを、僕はこの決勝でまた、教えられた。
10数年前、先輩に教えられたことを、また・・・

逆もまた真なり。と。


と、まぁ、そんな。参戦記でした。




決勝でのタックルに関して

ロッドは
もっつぁんマジカルクラフトカスタム58チタンにエステル0.2+フロロ0.6
ウエダFLS60のガイド全替えチューンにエステル0.2+フロロ0.8
ウエダTFL64EX-Rにエステル0.3+フロロ0.8
流したいラインのニュアンスで選定。

リグはだいたいこんな感じ、
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上から
ゲーリーヤマモト 2”ピンテール
ガルプベビーサーディン2”のヘッドカット クリアピンク/クリアグリーン
34 オクトパスジュニアorオクトパス1.8ヘッドカット こうはく/きらめき
エコギア活アジ2” 白
他に虫エサワーム、マイクロクローラーまで。

これらに、ワームのサイズアップダウン、様々に考え付くままに試したが、ただひとつだけ、フォールスピードを落とす事を、何故か試していなかった。

答えは何処にあったのだろうか。

今となっては誰にもわからない(笑)

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