水無月の水辺に思う水心


釣りに興味のない人からしてみれば、「こんなところで?」という言葉が出るのは至極、当然の事なのかもしれない




先日の深夜の事


市街地を流れる川沿いで
手には竿を足に長靴、頭にヘッドライト


おおよそ、その場の雰囲気には似つかわしくない身形のボクに



二人組の男性が話しかけてきた

「何してるの?」


ボクは、こう答えた


「釣りですけど?」


首をかしげたような素振りで男性は更にこう聞いてきた



「何が、釣れますか?」



あるある、よくあるパターンだ(笑)



この問に対し「鱸です」と答え

「えっ、鱸っての海の魚ですよね?」

と不思議がられ面倒な事になった過去があったので

以後「鯉です」と受け答える事が多くなったのですが


今回は素直に「鱸です」
と答えてみた




すると二人組の男性は案の定
「へー、こんなドブ川で鱸が釣れるんだ!」



ボクは内心、男性達に早くその場を去ってほしかったのだが素直に答えたのが裏目に出たのか?

質問攻めに・・・。

うー、めんどくせえー(笑)

若い女性からの質問攻めなら大歓迎だが、むさ苦しいオッサンからの質問は正直勘弁してほしいぞ、と。



えっ?





「名前?」



「住所?」



「生年月日?」






「終いには、免許証みせろって・・?」












二人組の男性は白黒ツートーンの車に乗り去って行った。





「ご苦労さまっす」(笑)




夜に釣りをしているとよくある出来事だけども、悪いことをしているわけでは無いからとくに気に留めることはないの
(場所柄特に、一般の方や歩行者、車等への周囲の安全を確かめて釣りをしています)




んが!?


男性の放った一言が、どうしても引っ掛かる



「ド・ブ・が・わ」






ボクはこの表現が好きではありません








かつてのこの川は

谷地の低地に広がる湿原と田園の間を集まった湧水が流れをつくり川となる。

戦前は子供達が泳いだりフナを釣って遊んだりとそこに暮らす人の生活の身近で親しみのある存在であった
それはそれは生き物の沢山棲む豊かな川だったそうな



やがて時代と共に利便性を求め、田園や湿原は失われ宅地へと姿を変え、湧水は減り、生活排水が主な水源となり、治水の為に護岸は固いコンクリートに覆われ、棲む場所を失った生き物達は姿を減らしていった。







度々、汚い川ワーストランキング入りした支流が絡むその川は、


多額の費用を投じ水質改善の対策として浄水施設を設け、川岸には土と緑が見られるようになりました。




以前よりかはわずかに水質が改善されたようですが、まだまだ綺麗な川とは言い難いこの水系にも



コイ、フナ、オイカワ、ウグイ、モツゴ、カダヤシ、ウキゴリ、ドジョウ、メダカ、ボラ、など、そして、鮎を含む14種類の魚の棲息が平成20年度の調査で確認されています





こんなこと言うのもなんですが、思っていたより沢山の生き物が棲んでいたのに驚いた!

と言うのが正直な気持ち








だけど、この事実はあまり知られてはいないのかも知れない




ボク自身、この水系の流路や歴史、水質や生態系を調べるうちにたどり着いた市のHPでこの事実を最近になって知りました。









ゆっくりと少しずつ元の豊かな川に戻っていますが、残念ながら水辺や川に興味や関心がない人にとっては、この川のイメージは変わることがないのか?






いつまでもドブ呼ばわり



望んで今の姿になったわけではないのに川が気の毒だ

川には沢山の種類の魚が棲んでいる事実を知ったらドブ川なんて呼ばれないのにね・・!?

ってね、思いました。


あっそれと、そうそう!

先日ですね、この川で新な種類の魚の棲息を確認したんです。


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やっぱり、いたよね。

また、ひとつ昔のように川が豊かに戻ったのかしら?


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