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▼ ニシンがすんでいた汽水湖
- ジャンル:日記/一般
- (環境)
昔を遡ること1960年代、
ある汽水湖ではニシンが400t獲れた時期があったようです。
ある汽水湖ではニシンが400t獲れた時期があったようです。
文明をもったよくばりな人間は自分たちの生活が豊かになりますようにとせっせ、せっせと周りの環境、資源のことは気にせず働き続けました。そのおかげで私たちは豊かな生活がおくれるようになって、いままで失ってきた大切な何かに気づくようになります。
『治水』という言葉をご存じだろうか?
洪水、高潮などの水害や地滑り・土石流などの土砂災害から人間の命、財産、生活を防御するために行う事業を指し、具体的には堤防・護岸・ダム・放水路・遊水地などの整備や河川流路の付け替え、河川浚渫による流量確保、氾濫源による人間活動の制限などが含まれる。 Wiki参照
この治水により多くの人命がこれまですくわれてきたわけだけどそれによって失われた命もあります。
ある河川では河川改修(河川掘削)により1976年を基準に最大で130cm河床高が下がっているらしい。
このあたりの干満の差は一番大きくなる冬の時期で120cmちょっとだから場所によっては干満の差の変化がないようなところがあるってことになる。
国土交通省は治水5ヵ年計画を策定しており5年ごとに事業を更新しているようでそれを反映して河川の環境また漁獲量も5年ごとにかわっているらしいです。
河口部における河床掘削の影響は河川環境に対して想像以上に大きいみたいで海水と淡水が混ざる汽水の流れに変化をもたらした。それ以前は、本来は海、河川から汽水湖にソ上するはずの海水、汽水が魚の餌になる植物プランクトンを増殖させていたが河床の掘削により海水、汽水が汽水湖にはいらず河川本流をソ上する。
昔のままの水の循環がなくなることによってそれまで魚を育てていた植物プランクトンが減り汽水域で産卵を行うニシン、マハゼが影響を受けいまではヤマトシジミ、アユなどの影響が懸念されているのが現状のようだ。
一概にも乱獲により数が減っただけとは考えられないらしい。
河川掘削によりその河川ではなにやら汽水域に依存する魚種から先に減少傾向がみられるらしい。
ウナギ、ニシン、マハゼ、シジミ、ウグイ、フナ類、ボラ、オイカワ、アユ、サケ etc・・・
今の日本の河川で人の手が加えられていないところなんてあるのかわからないが自分たちが何も知らないところで少なくなりつつある命があるってこと。
減少していく漁獲量に拍車をかけようとしているのが某導水事業。
N河川とK湖を繋ぐ延長約45.6kmの地下導水路で
・水路内の水の量
N河川→K湖 最大送水15t/s。
K湖 →N河川 最大送水11t/s。
・事業目的
水質浄化
水不足の軽減
新規都市用水の確保
・総事業費
1900億円
・完成予定年月日
2015年(現在進捗率33%)
・予算
2014年度4.2億円
2015年度11.9億円
漁協関係者は天然アユ資源への打撃を心配している。
そしておかしいのがこの事業、事業目的に水質浄化を謳っているのに対し事業が実現すれば水質はむしろ悪化するとの公算が大きく、この事業計画についてはいままでは関係者による働きかけにより導水計画が2009年秋から中断されていたが昨年8月のダム検証の結果ゴーサインが出たことにより5年半ぶりに事業が再開される方針らしい。
現状この問題を打破すべく多くの関係者が議論をかさねているようです。
近い将来いい方向にむかっていくことを願っています。
なにかの命を守るためにはなにかの命を奪わなければいけないこと。
それは今回は魚だけじゃなくそれを糧にしているさまざまな動物たち。
1つの環境を変えることはたやすいことですが1つの環境を戻すことは長い時間がかかるってこと。
決して河川掘削、導水事業計画だけがさまざまな魚の数や生き物の数を減らす理由にならないけれど、1つの原因になるってことを改めて感じました。民主党政権であれだけ騒がれたダム建設も自民党政権に戻った今や蚊帳の外状態。ダム建設だって多くの生き物の命が奪われるしわざわざ必要以上に作らなくてもって個人的には思うけど国の判断じゃどうする事も出来ない。そんな中でも日本で唯一撤去中の既存するダムがある今、川の水質は元に戻り、ダムにたまった土砂が海に流れ干潟の再生が始まるなど本来の海と川が戻りつつあるという記事も最近目にしました。
自然には自然の再生能力があるのです。私たちがいまやっていることは都合のいいように自然を変えていること。
私たちの生活は自然を変えることによって便利になりましたが自然は私たちが今の生活を変えることによって豊かさが戻るのです。
それを分かっていても自分なんかは遊びで生き物を傷つけているわけだしもっと便利な世の中になってなんてねがっているのだから本末転倒だ。。。
しかしそれらを想う、つり人でありたいのです。
唯唯、ニシンがすんでいた昔の涸沼を想って。
- 2015年4月16日
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