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▼ ロッド選びのイロハ 素材開発と言って良いのか?
- ジャンル:日記/一般
さて前回はカーボン樹脂の簡単な説明をしました。
ロッドのマテリアルとしてのカーボン樹脂とはCFRPの事で、これを大手から購入して自社で加工するメーカーの事を「ブランクメーカー」と言うのですよ・・・と言う話し。
そうすると「ロッドメーカーが新素材開発とかウソじゃん!」て、いう人も出てくるよね~と言う事なのですが、「実は一概にそれはウソだ!」とは言えない事実がこのCFRPの世界にはあるのです。
それは、「CFRPには標準品が無い」のです。
工業系ではない人は???かも知れませんね。
ちょっと詳しく説明します。
つうじょう、工業品における材料には標準があります。
これは物性の表示がされ、購入者は素材メーカーが示すその標準に従って、自分の欲しい材料を購入することになります。
では、この標準が無いCFRPはどうなるか。
カーボン繊維を入れた樹脂シートという「複合材の設計」をユーザー(この場合はブランクメーカー)が指定する事が出来ます。
ただしコストと言う問題はありますので、もちろんそんなことをできるのは「大量に購入する事が出来るメーカー」に限られてきます。
では大量購入できないメーカーはどうするか?というと、素材メーカー側から提案されるすでに量産がされているシートを選択購入することになります。
工業品の価格とは、単純に素材の価格よりも、じつは工程で掛かる設備や手間が大きく影響をしますので、より汎用性の高いシートは価格が安く、少量生産されている物は高くなります。
なぜならば、機械を動かすまでの手間を、生産する数で割ったのが加工費として乗っかってくるからです。
ちなみにこの複合樹脂状態になったものを、プリプレグと言います。
ブランクメーカーはこのプリプレグを購入し、カットして金型(マンドレル)に巻き、加熱してブランクを作ります。
これには様々な工法(工夫)があり、各社この工法には独自の技術を用いています。
この部分の話しは後日します。
いずれにせよ、量産工業製品においてのコストダウンと技術の進化には、数の正義があるという事です。
ですから、プリプレグの設計からオーダーできるならば、それは「新素材の開発」と言ってもあながちウソではないと思います。
ただ、技術と言う面では大手素材メーカーとの連携となりますが。
また、一部ブランクメーカーは、複合させる工法自体に自社設備を導入し独自開発もしていると聞いてます。
これは開発担当者は、たのしいだろうなぁ(笑)
さて、ここまでがロッドマテリアルのカーボンとは何かの話しでした・・・
あれ、なんか足りてないなぁ・・・と読み返したら、そもそもなんでカーボン?の話しが抜けてました。
そもそもCFRPのメリットですね。
それは、「軽くて弾性率(ヤング率)が高く疲労性が低い上に、揺れのおさまりが速い」ことです。
数値で出します。
軽い(比重)
スチール 7.8
グラス 2
カーボン 1.5
ケブラー 1.4
メーカーによって多少異なります。
CFRPですから、樹脂量で比率が変わると思われるでしょうが、実は樹脂の比率も似たようなもんなのです。
弊社お得意のPOMで1.42程度。
ですから、体積に対しての比重計算では変わりません。
しかし、密度を上げれば重くなります。
これが俗にいう、「樹脂量が多いと重い」です。
次に弾性率(150cm全長に1kgの等分負荷をかけた場合のたわみ量)
CFRP 1~5mm(グレードによる)
アルミ 7.3~7.6mm
GFRP 14~28mm
ここでやっと弾性率が出てきました。
そもそも弾性率って何なのか?です。
つづく
ロッドのマテリアルとしてのカーボン樹脂とはCFRPの事で、これを大手から購入して自社で加工するメーカーの事を「ブランクメーカー」と言うのですよ・・・と言う話し。
そうすると「ロッドメーカーが新素材開発とかウソじゃん!」て、いう人も出てくるよね~と言う事なのですが、「実は一概にそれはウソだ!」とは言えない事実がこのCFRPの世界にはあるのです。
それは、「CFRPには標準品が無い」のです。
工業系ではない人は???かも知れませんね。
ちょっと詳しく説明します。
つうじょう、工業品における材料には標準があります。
これは物性の表示がされ、購入者は素材メーカーが示すその標準に従って、自分の欲しい材料を購入することになります。
では、この標準が無いCFRPはどうなるか。
カーボン繊維を入れた樹脂シートという「複合材の設計」をユーザー(この場合はブランクメーカー)が指定する事が出来ます。
ただしコストと言う問題はありますので、もちろんそんなことをできるのは「大量に購入する事が出来るメーカー」に限られてきます。
では大量購入できないメーカーはどうするか?というと、素材メーカー側から提案されるすでに量産がされているシートを選択購入することになります。
工業品の価格とは、単純に素材の価格よりも、じつは工程で掛かる設備や手間が大きく影響をしますので、より汎用性の高いシートは価格が安く、少量生産されている物は高くなります。
なぜならば、機械を動かすまでの手間を、生産する数で割ったのが加工費として乗っかってくるからです。
ちなみにこの複合樹脂状態になったものを、プリプレグと言います。
ブランクメーカーはこのプリプレグを購入し、カットして金型(マンドレル)に巻き、加熱してブランクを作ります。
これには様々な工法(工夫)があり、各社この工法には独自の技術を用いています。
この部分の話しは後日します。
いずれにせよ、量産工業製品においてのコストダウンと技術の進化には、数の正義があるという事です。
ですから、プリプレグの設計からオーダーできるならば、それは「新素材の開発」と言ってもあながちウソではないと思います。
ただ、技術と言う面では大手素材メーカーとの連携となりますが。
また、一部ブランクメーカーは、複合させる工法自体に自社設備を導入し独自開発もしていると聞いてます。
これは開発担当者は、たのしいだろうなぁ(笑)
さて、ここまでがロッドマテリアルのカーボンとは何かの話しでした・・・
あれ、なんか足りてないなぁ・・・と読み返したら、そもそもなんでカーボン?の話しが抜けてました。
そもそもCFRPのメリットですね。
それは、「軽くて弾性率(ヤング率)が高く疲労性が低い上に、揺れのおさまりが速い」ことです。
数値で出します。
軽い(比重)
スチール 7.8
グラス 2
カーボン 1.5
ケブラー 1.4
メーカーによって多少異なります。
CFRPですから、樹脂量で比率が変わると思われるでしょうが、実は樹脂の比率も似たようなもんなのです。
弊社お得意のPOMで1.42程度。
ですから、体積に対しての比重計算では変わりません。
しかし、密度を上げれば重くなります。
これが俗にいう、「樹脂量が多いと重い」です。
次に弾性率(150cm全長に1kgの等分負荷をかけた場合のたわみ量)
CFRP 1~5mm(グレードによる)
アルミ 7.3~7.6mm
GFRP 14~28mm
ここでやっと弾性率が出てきました。
そもそも弾性率って何なのか?です。
つづく
- 2020年9月4日
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