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道具としての本質

  • ジャンル:釣り具インプレ
先日のイベントでお会いした、ある釣り具のメーカーさん。
名刺を戴き、そこに当たり前のように記されていた住所を見て、本当に気が引き締まる思いになった。
 
製造の分野で日本という国が世界でもっとも評価されているのは、恐らく製品製造における徹底的な品質の管理と合理的なカイゼンによる低コスト化だ。
 
海外の「人件費が安いからコストが下がる」とは意味が違う。
 
 
専業特化した企業のアイディアと職人の力が、日本の高度経済成長を支えてきたのはまぎれも無い事実であり、そしてそれらの多くは、大企業の下請けとして存在する中小企業の血と汗と涙の努力によって成り立つ。
 
そんな製造業に携わる中小企業が多く集まる街の1つに、東京都の大田区が在る。
 
私がこの街の職人と初めて出あったのは、レース関係の仕事をしていた頃だった。
当時、某メーカーのワークスチームの車両を手がけていた、内燃機屋との付き合い。
 
ひたすら頑固な親父だった(笑)
 
小さな町工場が連なるその一角に、負けじと小さな工場を持ち、とても世界選手権で活躍するバイクに係っているとは思えないような・・・
 
それでも私のようなレベルの人間に対しても、「仕事で受けるんだから、乗り子に関係なく一番良いエンジンを作るのが当たり前」と言い放つその姿勢が、たまらなく好きだった。
 
そして、「遠慮なく回して、ぶっ壊れたらまた持って来い。そうやって行けば、もっと良い物を作る事が出来るからよ」と。
 
夜通しで整備し、その心臓の部分を預ける事が出来た、数少ない職人の一人。
 
あの街には、世界中の様々なジャンルのエンジニアが、「このオッサンじゃ無いと出来ない」という仕事が持ち込まれている。
 
その中核に在るのは、切削や曲げなどの金属加工であり、アルマイトやレーザーなどの付随産業。
例えるなら、国産のロケットや新幹線の部品などがこの街で生まれている。
 
本物を生み出す専業特化型の中小企業の集団が、安っぽいコマーシャリズムではない、「まずは、物ありき」の世界を支えていると言っても過言ではない。
 
それはそのまま、日本が世界へ誇れる製造技術のコアである。
 
 
そういう街から発信されている釣りの道具。
 


 
神棚に飾っちゃ駄目。
このての製品は劣悪な環境で使い倒してナンボだね。
 
 
スタジオ オーシャンマーク

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