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22ステラ インプレと雑記

はじめに

2022年、シマノが誇るフラッグシップ汎用スピニングリールであるステラがモデルチェンジして新発売となりました。
もうすぐ発表から1年経過しようとしていると思うと、月日の過ぎる早さに驚くばかりです。

諸々をすっ飛ばしますが、現在自分は22ステラを2台所有しています。
・C3000MHG(5月購入)
・C2500SXG(10月購入)
上記の2台を買って使用していますので、参考になればと思いインプレ記事として残しておきたいと思います。
ちなみに14ステラc2000s(ギアを変えたので実質c2000shg)と18ステラ4000mhgを所有して使っていますので、この辺もひっくるめて良い点と悪い点を簡単に説明出来ればと思っています。

結局はど素人の所感でしかないのは予めご了承ください。
内容について殆ど経験と推測に基づく話になってしまっているので、正確な数字やデータなどは全く登場しません。
文字数の割に確証はない記事になっていることをご理解ください。



22ステラの機構など詳しくはシマノ公式情報をご参照ください。
正直なところ面倒なので自分からの説明を省くが本心ですが、機構の名称等が突然この記事内に出てきたりしています。
説明の都合上であるとご理解いただけると幸いです。
まあ22ステラのインプレを求めている人はなんとなく分かるのではないかと思っています(投げやり)

前置きから長々書いてしまったため、
最初に結論から述べておきますが

22ステラの使用感は間違いなく最高のもの
しかし一定条件下でライントラブルが起こりやすいのは間違いないだろう


と言ったところです。

使用感が最高と抽象的な表現をしましたが、具体的にどう凄いのか話を進めて行く前に、この度型落ちモデルとなってしまった18ステラについてお話させてください。
過去の記事でも少し触れている気がしますが、18ステラは完成度が異常に高いリールです。自分は18ステラについて一切の不満がありませんでした。
だからこそ22ステラの情報が公開されて実際に触るまでは、18ステラを超えることは難しいだろうと思っていた訳です。
ただやはりシマノは凄い企業でした。自分が疑念を持っていた新型22ステラは18ステラを過去の産物へと確実に追いやってきました。

これはシマノの黒田健史さんも動画だかブログだか(確か動画)で言及されていますが、
モデルチェンジというよりかは世代交代が行われて、汎用スピニングリールが新時代に入った
という言葉が相応だと思えるほどには違います。

目次
1. 最高と称する点について
2. 自分の使用シチュエーションと使用感について
3. 密巻き機構の歴史について
4. 22ステラのライントラブル問題の有無について
5. ライントラブルの原因についての推測
6. 総括

1.最高と称する点について

・巻き感が更に向上した
まずは18ステラと比較して巻き出しが非常に軽くなったと感じます。これだけ軽ければ巻き出しが~と言われることも減るのではないでしょうか。
と言っても、19ヴァンキッシュだとか、ダイワのイグジストなどの初動には及びません。これらとは別物だと考えてください。

当然ですが、あのステラ特有のシルキーと揶揄されるヌルヌル感も更に進化しています。実際に巻き比べると「18ステラ相手だよ?本当に!?」と衝撃を受けるほどに異なります。
最近も偶然店頭で売られていたアウトレット品の18ステラと新品22ステラの同番手を巻き比べた機会がありましたが、比べてみれば18ステラにノイジーさが感じられるほどです。
とは言え、この時期まで残っているアウトレット品の18ステラですから、所謂ハズレ個体であった可能性は否定出来ませんが。

店頭で巻き比べた時には、隣に自分の友人もいて、一緒に巻きましたが、「22ステラは凄いけど18ステラで困らない」という話になりました。
これは確かにそうだと思います。18ステラで充分です。間違いない事実です。
実際14ステラでも巻けば「ああ、ステラの巻き感だな」と思える仕上がりです。
でも一度実釣で22ステラを使ってしまうと……。これは悪魔のリールです。
比較相手は18ステラですよ?正直それほどまでに22ステラは恐ろしいリールです。

またスプール上下動(オシュレート速度)の遅さによる恩恵として、動作ブレの少なさが目立って感じられます。
「リールって手元でこんなに動いてたのか」と気づくことが出来ます。
気づかないほうが幸せなのかもしれません。

ここまでは釣具屋でショーケースから出して貰って触らせて貰えばすぐに分かることかと思います。

・異常なほどの巻きトルク
お試し程度に空回ししているだけでは分かりませんでしたが、22ステラは巻きのトルクが恐ろしく向上しています。
自分が18ステラで使っていたのは4000mhgという番手で、
ボディとギアは実質5000番代の汎用機最大サイズです。
今回買った22ステラはC3000MHG
つまり番手的には一回り小さいはずなのに、それでも今作のC3000MHGの方が力強いのではないかと思えるほどです。

この異常なまでのトルク感は自分が所有している中では21カルカッタコンクエストと非常に近く、おそらくインフィニティドライブが搭載された恩恵なのではないかと思っています。 
少し脱線しますが、インフィニティドライブ搭載機として22バンタムが登場しました。もしかするとかなり良い出来なのではないかと考えています。
とはいえ、自分の使用シチュエーションと、持っているリールを考えると追加購入するならメタニウムが欲しいところですが……。
完全に脱線しました。メタニウムなんて今はどうでも良いですね。23アンタレスDCMDが気になりますね!

・ラインの放出感が異常に気持ちいい
これは投げた瞬間に分かるはずです。放出時の抵抗感が明らかに違います。これは結構感動する気持ちよさがあります。
放出時のガイドに当たる感覚がこれまでがスババババと言った擬音だったとすると、22ステラはシュパパパパという擬音が相応しいかと。
雑過ぎて伝わりづらいでしょうか。絶対的に伝えづらい感覚なので、是非一度投げてみてほしいところではあります。
この伝えづらい感覚もきっと理解してもらえるかと……。

とは言え、しばらく22ステラを使っていると感覚が麻痺してくるのでキャストの爽快感については特に何も思わなくなるものですが、改めて18ステラ含め他のリールでキャストしてみると、22ステラの優位性が浮き彫りになります。
気分や釣りのシチュエーションに合わせて18ステラも使っていますが、「22ステラ持ってくればよかった」と後悔することもあるくらい違います。
これはインフィニティループと呼ばれる機構による密巻きの恩恵で間違いないはずです。

ちなみに密巻き関連で言うと、公式では飛距離も伸びると説明があった気がしますが、実際の飛距離自体は大きく変わった印象はありません。
「うーん、まあちょっと伸びた……?のかもしれない???」程度です。
飛距離向上については強く期待しないほうが良いかと思いますが、キャストフィールは間違いなく極上です。

ついでに密巻き機構は理屈的にドラグの出方もスムーズになるはずです。
これも公式に説明がされていた気がしますが、14ステラですらドラグの出方は非常に良好で困ったことが無い為に、この点も向上した実感は全くありません。
ドラグワッシャー自体も新たな技術が採用され、耐久性が上がっているらしい(何とこれまでの10倍)ですが、こちらも現状は不明です。使っている限りは特に問題はありません素晴らしい出来です。

以上ですね。
感じた良い点これだけ!?と思われるかもしれませんが、たったこれだけのことが釣りをしている時間をどれだけ有意義なものにしていることか……。
所有して使ってみてくださいきっと分かると思います。
ステラが一番優れている箇所はその強大なブランド力で間違いないはずです。

2. 自分の使用シチュエーションと使用感について

今まで使った主な釣りはシーバス、ブラックバス、エリアトラウト、ジギング です。それぞれの使用感について記載していきます。
書いた文章を読み返してみると、使用してみて思うところがある釣りと、そうでもない釣りで明らかに文量が違いますが許してください(笑

〜シーバス〜
これはc3000mhgを利用しています。
おそらくごく普通のシーバス釣りをしていますがどんぴしゃです。
メインラインにPE0.8〜1.2を使って、リーダーは様々ですが状況に合わせてナイロン/フロロで各12〜25lbまで使い分けてます。
そんな全然面白くもないライン事情まで書いておかないと、使用感については特に記述することがなくて困るほどです。
もはや何も思うことがないほど麻痺しているのかもしれません……。
オープンなエリアで遠投すれば気持ち良く糸が放出されますし、ピンを打っていく釣りにも多少恩恵があるとの事です。
結局キャスト精度については腕が大きく左右すると思っているので、自分はこれにもそんなに恩恵を感じていなかったり。

リールによる巻き感度も特に不満がありません。
気になっている事をあげるなら、バイブレーションを巻いている時の抵抗感すらも打ち消している気がするほどリーリングが滑らかです。
もはや言えることはオススメですよ〜程度でしょうか。
ステラを使うなら一番良さを味わいやすいと思います。
ただし、そもそもシーバス相手にステラほどの性能が必要なのかは自分も未だによく分かりません。

〜ブラックバス〜
自分はボートからしかブラックバスをやらないため、
シーバスで使っているc3000mhgを流用したバーサタイルなタックルと、
後述するエリアトラウトで使っているc2500sxgを流用したフィネスなタックル
ブラックバスではこんな感じでスピニング2本を用意していることが多いです。

突然の私事ですが、ベイトタックルのキャストがあまり得意ではなく、未だにスピニングの方がアキュラシーが断然高いという前提がありまして、結構なんでもスピニングで投げてしまいます。
そのため参考になるかよく分かりませんが、使用感を書いていきます。

バーサタイルに使っているc3000mhgでハードミノー、高比重なワームを使ったリグなんかを扱う他、
一般的にはベイトタックルで扱うものとされる 3/8〜1/2ozのスピナーベイトやチャターベイトまでスピニングで投げています。
実際22ステラの巻きトルクの強さなら余裕で扱えると感じています。
あとは結局ロッド次第ですが、c3000番を合わせるようなロッドであれば問題なく扱えるどころか結構快適だと思っています。
流石に最近はベイトタックルの扱いも比較的上手くなりましたし、スピニングでスピナーベイトを投げてると周りからの目線が痛い気がしている為、結局カルコンで投げてることも多いですが、まだアキュラシーがスピニングの方が高いのでスピニングで投げてしまう時もありますね。

c2500xgを使ったフィネスな釣りではネコリグが中心ですが、3インチのワームだとか、1/16〜1/8ozのスモラバとか一般的にフィネスだとされるような釣りをしています。
これはもう特に問題ないですよね。王道だと思います。快適です。シーバスに続き、特筆することが本当にありません。

ただボートでやるブラックバスは持ち込むタックル数が増えてくるので、ステラで揃えるならコスパはめちゃくちゃ悪くなります。
ステラ1台で実売価格のツインパワーを2台買ってお釣り貰えますし、人によるとは思いますがバスボートだと結構扱いが雑になりがちですから、全然ツインパワー2台でいいと思います。
なんならダイワのルビアスが一番オススメです。

〜エリアトラウト〜
エリアトラウトでスプーンを巻くのにc2500sxgを使っています。
突然ですが、22ステラはc2500番、c2000番, 1000番は同じスプール規格になっているので、スプールを変えると実質1000xgみたいなリールが出来たりします。
そんなこんなでフィネスなバスで使うc2500xgと、エリアトラウトやアジ・メバルのライトゲームで1000番やc2000番の替えスプールを買って使い分けたいと思っていました。
結局買っていませんのでそのままc2500スプールで運用してます。夢屋スプールの発売待ってますが、何時になるのでしょうか。

ちなみにエリアトラウトに関しては、エンジョイ勢なので気楽にやってます。使うラインはナイロン3.5lb一択です。
流石に最近エステルデビューしようかと思っていますが、これもまた別のお話。

特に箱出しで使った際には0.9g程度の軽量スプーンだったりアクションが控えめなスプーンの動きが手元に伝わりづらいと感じていました。
そもそも1g切るようなスプーンをナイロンで投げていることについて色々思われることがあるとは思うのですが、
それはさておきこれらの感度問題ついては主に以下が原因じゃないかと思っています。

ギア比が高い
巻きのトルクが強い(ハンドルが長すぎ)

巻きは重いわ、スプーンが泳いでいるかも分かりづらいわで、釣具屋で触ってから買ったのにハズレを引いたか?くらいまで感じていました。初めはスプーンがエビっていても分からなかったほどです、我ながら話になりませんね(笑

ただ何度か釣行してグリスだとかギアが馴染んだのか、もしくは単に慣れたのか、今ではかなり普通に使えるようにはなりました。スプーンがエビったのも今では流石に分かります(笑
それでもやはり22ステラが持つ異常な巻きトルクが、エリアトラウトのような繊細なゲームにおいては巻き感度の妨げになっているような気はします。

そもそもエリアトラウトで軽量スプーンを使う目的なら、最初からc2500sxgを選ばずに、王道である1000sspgだとかC2000s/shgあたりを選ぶことで、この辺りは単純に解決しそうな気もしますが、実際に使って比較したことがないので分かりません。
更に22ステラ導入まで使っていたのは、自分でオイルチューン等色々弄った結果、ややノイジーでピーキー、良く言えばレーシングな仕上がりになった14ステラC2000S(ギアはhgに交換している)だったので純粋に比較して良いものかよく分からなかったりしますが……。

元々エリアトラウト界隈ではダイワ製リールが人気だったり、シマノだとヴァンキッシュを見かけることが多かったりしますが、自分のようなエリアトラウトお気楽エンジョイ勢には関係のないことです。如何せん巻きが気持ちよすぎる!無限に巻いていられる気がします。キープキャストが捗ります。
スプーンを投げて巻く、単純なのに奥が深いですよね。
いやーエリアトラウト好きですねえ。

〜ジギング〜
ここで言うジギングはいわゆるライトジギングです。
22ステラの新機構についての恩恵はもはや何も感じない釣りになります。というのも、ステラ以外のスピニングリールでジギングをした経験がない為によく分からなかったりするのかもしれません。(我ながら贅沢です)
当然ながら普通に使えます。この次元の釣りになると巻きトルクが強いことはとにかくプラスに働いているかと。
これも特に何もありませんね、本当に伝えることがありません。

ジギングの項目ですが、一度気分で120gのタイラバを巻いたことありますが、これも特に問題ありませんでした。
スピニングタイラバには適正が高いのではないかと思います。
ただ自分はタイラバをするならベイトタックルを使いますし、参考になる気はしませんが、もし参考になれば幸いです。

全体評
・リールの剛性がいい
ステラ導入するまでヴァンフォードを使っていましたが、ぼちぼちなサイズの魚とファイトしていると、リールが捻れているような感触がありましたが、これは全くなくなりました。
70cm程度のシーバスを掛けたがあまり走らせるのはマズいという状況で、ドラグをロックして強引にファイトしましたが普通に余裕です。
やっぱりシーバスにステラの性能は過剰な気がしますが、強いは正義です!
但し、ライトゲームには全然必要ないかもしれません。
ヴァンキッシュの人気は多分こういうところですよね。
来年買っちゃおうかな。

・ドラグ性能はやっぱり良い
またヴァンフォードの話になりますが、この機種はコストパフォーマンスが非常に良い機種です。ただドラグ性能だけは頗る酷かった印象があります。
どう頑張ってもイメージ通りに出ないと言いますか、ちょうど良く設定するのが難しいのですよね。
値段故に構造が違うので、入るベアリングの数が違いますし(まずスプールにベアリングが入るスペースがない)、ボディ側もそもそも純正ではプラパーツが入っている箇所を試しにベアリングに交換してみても、
グッ! っと引っ張るとワンテンポ遅れて ズルっ!って感じで出だしが悪い。
しかし、これ以上弱めると今度は慢性的にズルズル過ぎてしまうピーキー具合。
もうヴァンフォードのレビューみたいになってます
その点やっぱりステラは凄いです。設定したイメージ通りです。
自分が一回やらかしたのは、同行者にドラグ設定はどれぐらいが良いか聞かれたことがありまして、自分が使っているステラの感覚で答えた後に彼が隣で魚を掛けたのですが、アワセ切れでラインブレイクする瞬間に立ち会ってしまった経験があります。
当然ライン自体に原因があった可能性や、全体のタックルバランスによる差の可能性もあります。
ただこれは個人的にかなり思うことがあった出来事でした。
その節は申し訳ありませんでした……。

3. 密巻き機構の歴史について

この先のお話をしていくのにあたって、まずは22ステラに搭載された密巻き機構の歴史について簡単に理解しておく必要があります。
正直理解する必要があるかと言われると、全くない気がするのですが、認識を持っていた方が話が早いと思います。
個人的には歴史から学ぶことは面白いと感じますが、不要な方は飛ばしてしまっても構いません。
自分も調べた知識ですから、完全に理解している訳ではないもの認識と見解の範囲で簡単に説明しておきたいと思います。

この話は今から22年前、2000年に発売されたミニレアムステラまで遡る訳らしいのですが、詳しくはシマノ黒田さんのブログに書いてありましたので、そちらを見ていただけると非常にわかりやすいと思います。
自分の解釈でざっくり要約すると
スプールの上下動が遅いことは優れたスピニングリールを考えるにあたって非常に理に適っている機構だが、欠点としてライントラブルが発生しやすい
といった感じです。

ちなみに自分は1997年生まれなので、そもそものミニレアムステラについては動画等のインターネット越しに見たことがあるだけですが、
この密巻き機構が初めて搭載されたステラについて、
ある釣り人はこれを最高傑作と呼び、
また別の釣り人は欠陥リールと呼ぶ、
賛否両論が両極端となっているようです。
少なくとも結果的に使い手を選んでしまうリールであったことは間違いなさそうです。
その後、翌年2001年から01ステラAR/FW、2004年には04ステラと発売されますが、モデルチェンジの度にオシュレート速度は徐々に上がっていきます。
そして遂には2007年の07ステラで密巻き機構はいよいよ廃止されてしまい表舞台から姿を消すことになります。

本来スピニングリールにとっては理に適っているはずの機構なのに、あのシマノ社が廃止して姿を消したという事実が何を意味するかは皆様お察しの通りであるはずです。

そんな密巻き機構は時を経て22ステラに再度搭載されることになりました。つまりシマノ社は年月をかけて、密巻き機構の問題と決着をつけたと言う解釈が出来る訳です。
スプール上部やドラグノブの角度の見直し、ラインを確実に巻き取る為にラインローラー下部に取り付けられたアンチツイストフィンと呼ばれるパーツ。
ライントラブルについて徹底的に対策を施された上に、しかもオシュレート速度は例のミニレアムステラよりも遅いという、まさに後世で時代の転換点だったと評される事になってもおかしくないリールが今年登場したという事です。

これも想定より長くなってしまいましたが、密巻き機構についてはこんな所です。

4. 22ステラのライントラブル問題の有無について

前節で紹介させていただいた密巻き機構の歴史についてはなんとなく認識していただく出来ましたでしょうか。
過去の密巻き機構はライントラブルが起こりやすいというイメージがあるのは間違いありませんから、当然皆様気になっているポイントだと思います。
これを踏まえた上で密巻き機構で発売されていますから、
22ステラの密巻き機構はライントラブル問題が解消された
という前提の元に成り立っているはずです。

自分が使っている限りこれは完全ではないです。
ライントラブルは起きます。
22ステラは2台持っていますが、2台共釣行中にラインが爆発してぐちゃぐちゃになった経験があります。

こういったインプレをネットで探すと、ライントラブルは起きていないという上手な人(?)の記事も見つかりますから、技術不足の可能性が高いところではあります。
個人的なことながら、確かに自分が上手いとは思ってないですが一応説明しておくと、18ステラ含め過去これまでスピニングリールでラインを爆発させた経験は、釣り始めたてのよく分からないリールとそれに元々巻かれていたガシガシのナイロンラインを使っていた頃を除いて一度もないという事は前提として記載しておきます。

ところが22ステラを使いだしてから1ヶ月に1回くらいの頻度でラインが爆発するトラブルに見舞われるようになりました。
ちなみに自分の釣行回数はシーズンによって多少変動しますが、1ヶ月に10回は釣行していますから、つまり年間100釣行は軽く超えるかと思います。
今年はたくさんビッグベイトシーバスをやっていたので、この釣行数の中ではスピニングリールを使わないことも多々ありますが、それでも大体半分くらいはスピニング(22ステラ)を使ってますかね。
そう思うと結構な頻度でライントラブルを起こしている気がしますね。
これまでライントラブルを起こしたことが(ほぼ)無い訳ですし、
絶対的にライントラブルは少ない、もしくは発生しないに越したことはありません。
そういった意味では22ステラは完全なリールであるとは言いづらいですね。
そういえば22イグジストは良い出来だと感じましたね。
デザインも曲面が美しいですよね。
とにかく今年のイグジストは良いです。

5. ライントラブルの原因についての推測

具体的なライントラブルの発生原因は分かっていませんが、自分は実際に問題と直面している為、経験的になんとなく発生原因というか、これに起因してる可能性が高いのではないかと思っている事が3点あります。
・ラインテンションの変化
・ベールアームの設計
・スプールの糸巻き量

です。

・ラインテンションの変化
恐らくですが、投げるルアー等の重量が変化したタイミングで1番爆発させている事が多い気がします。
あとはドラグを締めて魚とファイトした直後と、根がかりした際に無理やり引っ張って外した後(これは単純に自分が良くないのですが)でも発生している気がします。
これは所謂スプールで糸が噛んだ時になりますかね。

ルアー重量の変化においては、例えばシーバス釣りだと7gのミノーからバイブレーション25gに付け替えてキャストする場面を想定してください。
順番の前後や、実際そこまで極端に攻め方を変えるかはさておき、このルアーの重量変化でスプールに巻かれるラインテンションに差が出来る事が原因となっているのではないかと思う節があります。

これがブラックバスだとリグに合わせてタックルの数を揃えて持ち込まない限りは、1タックルで色んなリグをちょこちょこ結びかえたりするシチュエーションがあると思います。
例えばシンカーがついたリグから、ノーシンカーの軽量なリグに結び変えてキャストした際に、違和感があってリールからラインを辿ってまじまじ見ていくとモジャモジャのラインがあるなんてこともありました。

具体的に何gから何gの変化がマズいだとか、
重量が変わると毎回発生するという訳でもないため、
曖昧な推測ですが、結局これらのライントラブルはスプールに巻かれているラインテンションの変化に起因している可能性が高い気がしています。

後述しますがベールアームの形状が主な原因として、
トゥイッチやジャークでスラックを使ってみたり、ルアーを流す時に余分な糸フケだけを回収してみたり。
全然想定出来る釣りだと思うのですが、これらの釣り方(糸の巻かれ方)がきっかけになっている可能性もあると考えています。
ただ百歩譲って、ベールアームの形状が悪いということであれば理解できますが、ラインテンションの変化で爆発しているとすれば本当に困った話ですよね。

ちなみにC3000MHGを使ってジギングをしましたが、この釣行時間自体や、次のシーバス釣行で使用した際には特にトラブルはなかった気がします。このジギングでは100g程度を使ってました。

また、エリアトラウトでスプーンをコンスタントに投げて一定スピードで引いてくる釣りでは、今のところ一回だけしか経験していません。結果としてこの釣りは釣行回数を加味すると比較的発生頻度が低いのではないかと思います。

まだ使っていないのですが、自分が使おうと思っている釣りで言うと、アジングのジグ単でトゥイッチやリフトアンドフォール、またはプランクトンパターンのような釣りをするには若干不安があることは否めないですね。
まあでも恐らく細いエステルかPEを使うことになるので問題は発生しづらいのかもしれませんね。元々ドラグユルユルでやる釣りですから、少なくとも糸が食い込むことなんてそうなさそうですし......。
個人的に細いラインは発売前からの不安材料だったのですが、実際にやってみないと分かりませんね。
流石にこの冬はライトゲームをする予定ですから、なにか分かったら追記します。

・ベールアームの設計
2つ目の原因だと思っているベールアームの設計については構造上の問題な気がしています。
ベールアームについては一般的にU字の形状となっているものですが、22ステラのベールアームはUの字に見立てた際の左カーブ辺り(ラインローラーがついていない側)でラインが突っかかって止まる事が度々あります。
これは18ステラでも稀に発生しましたが、形状を比べると22ステラは角度が急になっている気がします。
これにより問題がもたらされていると考えるのは道理かと。
これはc3000mhgでPEとc2500sxgでナイロンを使っていますが、ベールアームにラインがひっかかる現象は共に発生を確認しています。

そのため本来は、巻き取る際にベールアーム上をラインが滑ってラインローラーに運ばれるはずですが、ベールアームにラインが乗っている事に気づいてラインローラーまで手で戻してあげる という作業がちょこちょこと必要になります。
これはベールを手で直接戻しても、オートリターンを使って戻しても発生します。

よくあるスピニングリールのライントラブルに、
スプールエッジの上に糸が乗るといわゆるヒゲというものが出来る状態がありますが、ベールアームにラインが乗った状態で巻き始めた時にヒゲが出来ている可能性が高い気がしています。
このヒゲも爆発の引き金になっている気がします。ただちゃんと見ていないので推測です。
22ステラは形状が見直されており、ヒゲの発生も抑えているらしいです。実際18ステラと比べるとかなり角度が違います。
でもラインは乗ります。乗っていることがあります。

これらについてどう思うかは人によって異なると思うのですが、個人的にはこの所謂ライン管理の作業自体はスピニングリールを使っていると当然行えるようになるものと言いますか、スピニングリールを扱うのにあたって、ある程度のライン管理(特にこの巻き始め)は元々必要なものと捉えていて22ステラが特別と言うものでもない気がしています。
キャスト時のフェザリングや巻き始めにラインテンションを調整してみたりは当然の様に行うもの、というか行えるようになると思います。とはいえ、18ステラの使用時にライントラブルは一回も発生してませんが。
自分はこの認識でいるため、現在はそこまでストレスとは感じてないのですが、この問題の重要点は釣りに熱中しているとリールとラインまで気が回らなくなるタイミングが存在するという事実です。

ラインテンションの変化についての項目で書きましたが、問題はラインテンションが抜けた糸を巻く釣りをしている時です。
バス釣りなんかでよくあるテンションが抜けたラインをフワッと回収していく事になるロッドアクションだったり、フッキングのタイミングで糸ふけを一気に巻き上げてしまう事も必要です。
シーバス釣りにしたって、ルアーを流して糸フケを取っていく時なんかに逐一ラインが巻かれる位置なんて確認してられませんよね。
ライントラブルの原因はここらで気付かぬうちに起きている可能性が高いと推測しています。

そういった意味では自然にラインローラーに収まるべきであると考えるのは正しいかと。
どう捉えるかは別として、少なくともこれが起きる事実がある以上は、使うのにあたってラインローラーに糸が導かれていない状態でラインを巻き取ってしまっている可能性を考慮する必要があります。
ラインローラーに糸が導かれた時に、正しい位置にラインが来るようにアンチツイストフィンをつけても、そもそもこのアンチツイストフィンまで届かないことがあるのでは話になりませんね。

・スプールの糸巻き量
最後にですがスプールの糸巻き量の多さと
ライントラブルの起こりやすさは比例していると考えています。
自分はちょこちょこラインを巻きかえて使っていますが、いわゆるスプールの糸巻き量ぴったりに巻いたタイミングではよく発生している気がします。
巻き変えた直後に特別トラブルが発生しやすいというわけでもないので、単純に糸巻き量自体が原因という事ではないと思っています。
これも推測ですが、スプールにラインテンションがゆるく巻かれた時に爆発を誘発しやすくなっているのではないかと思っています。
また、可能性の話ですが使用するラインの銘柄(?)によって変わってくるのではないかと考えています。
と言っても、PEでもナイロンでも爆発しているので、そんなに影響がない気もしています。
現状自分は基本的に同じ銘柄のPE、同じ銘柄のナイロンしか使っていないので、もし今後試してみる機会があればこちらも追記してみたいと思います。

最後に経験則から伝えておきたい重要なことですが、
ライン爆発問題は大体20~30mくらい少なめになったタイミングから起こりづらくなる気がしています。
巻いているラインによって異なると思いますが、大体スプールエッジ下部の角がしっかり見えるくらいの糸巻き量です。
スピニングリール糸巻き量を一般的に適正くらいで巻いた時に比べると、ライン放出時の抵抗感がちょっと気になったり、飛距離的にも多少は落ちているかなという感覚がありますが、実釣には差し支えない程度です。
22ステラで絶対にライントラブルを起こしたくなければ、糸巻き量は少し減らして運用すると良いと思います。

6. 総括

つらつらと書きましたが、22ステラについてなんとなく伝わりましたでしょうか。

自分が述べた良い点が非常に少ない事と、悪い点の文字数が明らかに多いこと、記事の構成上、褒めてるのか否か分かりづらくなっている気がするので一応冒頭の結論を再度載せておきます。

22ステラの使用感は間違いなく最高のもの
しかし一定条件下でライントラブルが起こりやすいのは間違いないだろう


概ねこの結論に辿り着くのではないかと思います。

自分が選んで買って使っているものですから、ライントラブルが起こるとしても評価が必要以上に上ブレしている事は当然あるかと思うもの、個人的には22ステラに対して非常に肯定的です。

たしかにトラブルは起きていますし、起こるたびにまたかとイラッとすることになっていますが、それ以外の面が飛び抜けすぎています。
自分が所有していた14ステラや18ステラを使っている釣りでもやっていると「ああ、22ステラが使いたい......。」と思うほどです。
説得力に貢献するか分かりませんが、自分が2台目として買ったC2500XGは元々全く購入予定がなかった型番ですから(笑
それほどまでに22ステラが必要と思えたのです。
実際本当に必要だったかは怪しいところですが、兎に角必要だと思えたわけです。

ただ極論ですが、スピニングリールなんてものは糸が巻けて、ある程度ドラグが働くなら、魚を釣るという事自体は可能な訳です。
どんなリールでも魚釣りは出来るし、魚が釣り上げられることもあるという話ですが、これは間違いない事実です。
それでもステラを選んで使う理由って何なのでしょうか。
自分でもよく分かっていない点ですが、こんなことを感じてますみたいなものをいくつか紹介しておきます。

・責任の追求箇所を減らしたい
自分は絶対的に釣りの腕が足りていません。
例えば適当な道具を選んで、真剣に釣りをして、何らかの原因でキャッチ出来なかったとします。
となると、原因はどこにあったのか追求する事になると思うのですが、そこから釣具という可能性を極力排除しておきたいです。
全く釣れない時も同様です。
何故釣れない?釣具が悪い?そんな事ではなく、自分か場所とタイミングが悪いと結論付けたいのです。
考えられるベストな選択肢で釣りをすれば、
残るのは基本的に自分(腕、経験不足)か魚自体の二択になると思っています。
よくある点ではルアーが......。というのもありますが、これにしたって経験則に基づく判断になると思います。

・他の釣具を検討する時間を極力減らしたい
釣具を検討する時間って楽しいですよね。
自分はこの時間が凄く好きです。公式カタログみて比較検討して、他社も見てみて……。こんなことをしてると時間がいくらあっても足りません。
釣りがしたいのに、釣りをしてる時間より釣具をあれこれ悩んでいる時間の方がよっぽど長くなってしまいます。
自分の場合はステラになりましたが、もちろんこれはステラである必要はありません。
自分が問題なく支払えて納得出来ていれば、ツインパワーでも、アルテグラでも、ダイワ製リールでもなんでも良い訳です。
ただ、下手にミドルクラスを買っても、更に上の選択肢が存在してしまうという問題が深刻で、結果として経済的にも高く付く可能性があるのは落とし穴です。
いつか手にする可能性があるのだったら、長期的に見れば最初からステラを買ってしまったほうが安いと思っています。
いつか手放す時のリセールバリューもそれなりです。
許されるのであれば、これより上はないという状況は好ましいです。

とは言え、ステラを買えばリール問題は解決しますが、ロッド、ルアー、などなど釣具の観点だけでも悩むことは沢山あるのが実情ではあります。
釣りをしていくのにもリール1台あれば良いってものでもなかったりしますし……。
その辺は慎重に検討してください。

・実は貴重な釣りが出来る時間
自分のようなサラリーマンアングラーだと、そもそも釣りができる時間は実は結構限られていると思います。
一ヶ月に土日祝日で毎日行けたとしても月10回程度行けたなら上出来、多くのアングラーさん達は必死に釣りに行く時間を確保して釣りに行っていることかと思います。
寧ろ、これより少ない釣行回数も当たり前だと思います。
自分の場合は平日も仕事終わりに釣りしてますし、それを超えてくるような人も多々存在しますが、あくまで一般論の話です。
改めて考えてみると釣りができる時間は意外と少ない中で、自分が満足できる釣りが出来るのが理想的であると思います。
まあもちろんどんな道具を使うことよりも、釣果をあげることが一番好ましいですが、自分の腕では実際釣れない時間がよっぽど長い訳です。

こんなところでしょうか。
長々書きましたが、自分は22ステラ好きですね。
釣りのお供に22ステラいかがでしょう。
そんな宣伝みたいなことしても、自分に利益はないので実際どうでも良かったりしますが......。

何処かの釣り人の参考になったら幸いです。

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