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▼ ハムちゃうやん。ランカーやん。

ここ数日、仕事の合間や出勤前の時間を使って練習をしてきたこと。
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ボトムの釣り。

あるタイミングとパターンをハメるためにコソコソと練習をしてきた(というのは後付けかもしれないが)その成果を発揮する日がやってきた。

仕事を定時で終わらせ、ダンス教室に通う息子を帰り道にピックアップし、帰宅。夕食のカレーライスを喉奥に流し込み、「ご馳走！ゴメン！」と慌てて家を出る。

いつもの河川河口エリアのポイントに到着し、先行者がいないことを確認し、小さくガッツポーズをし、ウェーダーを履き、ベストを着たところで私はガビーンと言う。

ガビーン。

タモナイヤン。

どうやら昼間に行ったポイントにランディングネットを置き忘れてきたようだ。
やっちまった。
取りに行くか。いや、時合いに間に合わんなるし別のアングラーがポイントに入ってしまうかも。
でも、もしなくなってたら、またネット、シャフト、ジョイント、、、って考えると一瞬にして頭の中でひと月のお小遣いの半分以上が飛んでいく。

んー、、、

釣ろう！

ランディングネット持ってない時に限って大きな魚が釣れる説。
そんな釣りあるあるがあるのかないのか分からないが私は過去に幾度となく経験がある。
今日おっきいの釣れたら説立証でええやないか。

時合い優先！いざ入水！

下げ止まりまで残り1時間半ほど、流れはいい感じに出ているものの生命感はほとんどなく、なんとも治安の良さそうな水面が対岸まで続く。
今じゃないのは分かっていた。フローティングミノーからシンペンへとルアーローテーションを繰り返しながら表層から中層付近までを教科書通りにサーチする。もちろん釣れたらいいなという下心はあるが、このレンジまで魚がいないことを確認したい気持ちもあった。
ここで私は狙い通りのタイミングで時合いが来ることを確信する。あと30分くらい時間がある。リーダーを結び替えて、ベストの腰に携えていたフルーツティーで一服し、時を待つ。

ほぼタイドグラフ通りの時刻に流れがなくなった。それからしばらく水面を観察する。
上げが効いてきたなぁと思ったら下げ方向にダラーっと流れたり、止まったり、そうしていると下流方向に流れる筋と上流方向に流れる筋が交わるようにできてくる。
チャンス到来。
ボトム狙いの時はコレからと決めているルアー、APIAの LUCK-V Ghost。
普段からバイブレーションの中でも波動の弱いものから入れるようにしている。この日は結果的にこれが当たった。
1投目、着底と同時にヒットするがコレは違う！
合わせた瞬間独特の首振り。しかし重い。
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嬉しいけど今はえいわ！後で遊んであげるからちょっと待っちよって！

2投目、狙い通りにキャストが決まる。着底してスーッと巻いてくると予定よりだいぶ早いところでグンっと引っ張るようなバイト。ちょっといいけど、コレでもない。こんなサイズのはずがない。
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でも、まぁ、綺麗な魚やし、この後釣れんかったらアレやし、一応しっかり目に撮影をする。

少し時間を置き再びLUCK-V Ghostをキャスト。いいところに入った。
ここ数日何度も何度も練習してきたこと。着底し、ブルブルを感じない程度にスーッと巻く、ボトムに当たったらブルッと持ち上げ再びスーッと巻く。
そしてここで喰わせたい、どうぞ、お召し上がり下さいというところでフッと持ち上げ止める。時は来た。

ドンッ！

とか

ゴンッ！

とか
期待していたあたり方ではなかったが来た。

ハムっ。

ハムッ！？コレも違うのかと思いながらアワセを入れるとハムともベーコンともつかない猛烈なダッシュでひとしきりラインを出されて40m程先でエラ洗いをなさった。

ハムちゃうやん。
ランカーやん。

幸いなことにオープン方向にお走りにおなりになられていたため、ドラグ緩めで好き放題お走りいただいきながら丁寧に少しずつ寄せてくる。
分かってはいたものの背中に手を回すが案の定ネットはない。そりゃそうだ。
10m程後退し、ようやく岸にズリ上げた。僭越ながら、おズリ上げさせていただいた。
歳のせいか運動不足か、膝が笑っている。
私のバタバタぶりを見兼ねてか、近くにいたアングラーが見に来てくれたのをいいことに写真撮影をお願いする。快く引き受けてくれた。
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撮影ありがとうございます。
御御ヒレをビンビンにお立てになられたカッチョよい魚体をダイナミックに撮影いただきました。
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メジャーをピンとしてちゃんと測れよと言われそうだが、メーターオーバーでもなければ自己新記録でもないため、90ちょいということでいい。

兎にも角にも、嬉しい！
狙って取ったランカーは格別だ。
そして、説立証！

帰り道、忘れかけてはいたがネットを置き忘れたはずのポイントに、半ば諦めムードで寄ってみると、
dmmisndumedjxkhrj7he_360_480-f7e19692.jpg置き忘れたものがなくなると思い込んでいた自分を恥じたい。誰を疑ってたんや！？しっかりあった。しかも置いた場所からは確実に、踏まれたり流れたりの心配がない場所に、どなたか心優しい方の手で移動させられている。

ありがたや。

すでに数万円の出費を覚悟していた私からすれば、このケースは数万円の儲けに等しい。
明日は焼肉だ。

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