ビッグベイトタックルお迎えから鱗付け 実釣編②

ビッグベイトタックルお迎えから鱗付け 実釣編②

 

スミイチ(隅1)という言葉をご存知だろうか。

野球で1回の表、ないし裏で1点を取り、1-0のまま試合が終了するスコアの通称である。

子供の頃から野球をしている私はこのスミイチの試合を幾度となく見てきて、自身の体でも体験している。

それがまさか、釣りにおいてもスミイチが存在しようとは、イガグリ坊主の野球少年だった私は知る由もない。

 

〜ある夜〜

あと中潮の下潮が半分ほど進んだあたり、週末にも関わらず、いわゆる一級ポイントとされる橋脚明暗ポイントが空いていたことに驚きと疑いを持ちながら水辺に立つ。

そこら中で春のハクボイル祭りが開催されている。

マッチザベイトという言葉は、ルアーフィッシングの基本として初心者のころ、だいぶ序盤で教わったことなのだが、通知表の数字がよろしくなかった私はこの日も基本を家に置き忘れてきたようだ。

右手にはビッグベイトタックル。ジョイクロマグナム。不良少年だ。

難攻不落とされるハクパターン。今まで何度苦しめられたことか。

他のベイトが混ざっていればまだ期待が持てるがそんな様子はない。

何投がして反応がなければ移動しようとルアーを投げる。明暗ラインギリギリを、時折りリーリングアクションを入れながら引いてくる。

ルアーがターンして私の方向に頭を向けた時、チェイスしているシーバスが見えた。

リーリングを止める。喰わない。

チョン。喰わない。

チョンチョチョン。喰わない。

一定の間隔を保って着いては来る。

カコンっとルアーを傾けるアクションを入れる。私の必殺技だ。パクッ。

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その後数投するも反応を得られず、ポイント移動するもことごとく外し、スミイチで釣行を終えた。

 

〜ある雨の降る夜〜

少年時代から野球をしていた私には大切にしている言葉がある。

"フェアプレー"

スポーツマンシップにのっとり、相手と公平に戦う精神のことだ。

だから私は雨の日の釣りが嫌いではない。

だって、相手の魚は常にビショビショで私と戦ってくれる。

雨に濡れ、私はビショビショになる。

これでこそ"フェア"ではないか。

 

風邪をひいてはいけないのでカッパは着る。

 

まあまあの雨だ。野球ならもちろん中止。サッカーも厳しいだろう。

今晩は家でまったりと〜などと思っていた私に「ヤバい!」がやってきた。

どうにもこうにも、兎にも角にも釣れる気がして、居ても立っても居られない状態になった。

「ちょっと釣り行ってくるわ!」

「はぁ?アホちゃう?」
 

ポイント到着。家から10分。

降りしきる雨が水面を叩き、ベイトも、魚の気配も分からない。

高知で釣りを始めて11年?12年?、何回も通い、何回も釣ってきたポイント。魚が喰うコースは熟知している。目をつぶっていても通せる。1投目から入れる。

暗闇からルアーが頭を出しかけた所でドスッという衝撃が手元に伝わると同時に、鈍い銀色のどデカい光の塊が水中に見えた。

合わせは入れない、魚が向こう向きに走るのを待つ。アカメが喰った時の心得だ。

スプールを親指で押さえ、体ごと後進させ、ラインを引っ張る。フッキングが決まる。

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流石のファイトだった。先日のランカーシーバスとは比べ物にならない。

家を出て20分も経っていないが十分に楽しませてもらった。

私も、アカメもビショビショだ。カッパが役に立っていない。それでいい。

 

この日ももちろん、スミイチだ。

 

〜次の夜〜

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も、もちろんのこと、スミイチ。

完全にリアクションバイト。

 

 

このスミイチというスコア。勝利したことは素直に喜び、フェアプレーの精神で相手の健闘を称えるべきなのだが、自身の引き出しの少なさ、詰めの甘さ、1点への執着がまだまだ足りていないという未熟の結果でる。

 

まだまだ練習します。

 

〜まとめ〜

ビッグベイトタックルをお迎えしてからの1ヶ月、スズキ3本うちランカー1本、アカメ1本メーターオーバー。

実は拾えなかったバイトが4回ほど。

この釣果がいいのか悪いのか、多いのか少ないのかはさておき、ひとつだけ言えること、楽しいすぎる。

それでええやないか。

何はともあれ、NEWタックル、大阪お兄ちゃん、ジョイクロマグナム最高の鱗付け、完了。

 

 

あとがき

〜ある雨の降る夜〜の釣行で捕獲したアカメはJGFAのタグ付きでした。

JGFAのHPにて再捕報告をさせていただいたところ、後日、素敵な記念品を頂きました。ありがとうございます。

この釣りを未来に残す活動にほんの僅かでも協力できたのか定かではありませんが、最初にタグ&リリースをされた方の魚への愛情や、傷だらけの魚体から察することのできる人生ならぬ魚生、とても感慨深いものがありました。

またお相手願いたい魚でした。

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補足

本文中の「はぁ?アホちゃう?」は皆さまお気づきの通り、妻のセリフです。

一見すると呆れと悪口ですが、私には

「風邪をひかないように気を付けてね。

いい魚を釣ってきてね。」と聞こえています。

妻は家事に育児に仕事に奮闘しながらも私を釣りに行かせてくれる天使であることを、ご周知ねがいます。

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