もうひとつの国境際

前回、この地に来たのが、
香港返還前の1996年だったから、20年ぶりになるのか。
釣りも楽しみだが、ひさびさの入国も楽しみたいね。

ホームで中国国境行きの電車を待つ。

程なくして入ってきた電車は予想より綺麗。

室内もピカピカだ。

当然か。
20年前、この電車はなかったモンな。

約20分で、終点の駅に着いた。

ここがイミグレーション。

結構な人数が利用してる感じだったが、
パスポートチェックはスムーズで、入国カードの記入も不要。
予想以上に早く抜けた。

そして、20年ぶりのマカオ入国。

入国した目の前が街なのね。
深センを避けるような街の作りになってる
香港とは全然違うんだ。

マカオって言ったらギャンブルが有名だが、
ボクのイメージはマカオグランプリなんだよ。
ペーパードライバーだけどサ。

名作【F(エフ)】のマカオのひとコマ。

これに若い頃、震えたよな。
今見てもカッチョエエ~

そんな事を想ってると、地元アングラーのアモウが来た。
アモウは台湾に留学中のマカオ人。
今日の釣行は彼に全てを任せてる。

移動はアモウとにけつ。

マカオは土地も狭いし、道路が細く、渋滞が多いんで、
原付の移動が一番なんだと。

確かに街の至る所で、原付が大量に停めてある。

迎えに来てくれたアモウに
お家はこの近所なのかと聞いてみた。

「近いと言えば近いんだけど、マカオは小さいから何処に住んでても近所かな。」

マカオに来てるんだって、実感が湧き出るような答えに、
ワクワクしてしまう。

街角の駄菓子屋風のお店で水分補給。

香港の下町っぽい感じが良いナ。
今日は相当暑くなりそうだ。

で、待ちに待ったマカオの釣りスタート。
のっけからアモウの丸秘ポイントなんで、
全体像が判る写真は割愛。

ポイントを眺めるまでもなく、
ココが良い所ってのは一目瞭然だった。

初めて見るサイズのカワアカメがウヨウヨ。
だけど、ここは海なんだよね。
マカオの海は相当塩分濃度が低いみたいだ。

最初はアモウがカワイワシを。

ボクはジルテラピアを。

肝心のカワアカメがヒットしないが、この天気、この時間なら仕方ない。
夕方が楽しみだ。

この後、アモウの友人のアウエィと合流。
ここからチョッと移動しますよ~

カンカン照りの中を原付が走る。

突然、脳内BGMが流れる。

プリンスの「The Same December」
なつかしいな。

20年前、マカオのバスの中で流れてた曲だ。
あの時と同じ道を走ってるのかも。

で、到着したポイントがココ。

アウェイがジルテラピアを。

小さいヤツもガンガン。

アモウも。

ボクも。

ジルテラピアが入れ食い。
でも、本命はコレじゃないんだよ。

コイツだ。

なにか判るかな?
飼いきれなくなって、放たれたアリゲーターガー。
なんどか側を通したけど、見向きもされなかった。

その後はダムにも。

ライギョが居るらしいが、
魚影が薄いので、チョッと寄った程度。

そして、更に移動。
向かう先はもうひとつの国境際。

ポイント移動のたびにテンションがあがるボク。

毎回ヘルメットを脱ぐのを忘れる。
最後までこの愚行は直らなかった。

ここが国境際。

川幅は40mもなさそうだ。
当然、向こう側が中国。

中国側のフェンスは鉄条網を巻いて物々しい。

しかし、マカオ側は簡単に乗り越えられる。

これが、両地域の差なのだろう。
返還が終わっても、隔たりは消えてない。

この辺りは美味しそうだったが、当りは1度だけ。

河口に移るもヒットはなし。

更に移動するも、釣れる気配が無い。

まぁ、この炎天下で釣れるとは思わない。
それより、どのポイントへ行ってもカワイワシがいる。
マカオシーバスのベイトはコレかもね。

ここでアウエィと別れ、最初のポイントへ戻った。
狙うはカワアカメ。

1時間位撃ってると、活性が上がってきてるのを感じる。
良い時間が近づいてるんだろう。

そして、クタクタに疲れたアモウが射止めた。

丸秘ポイントだけあり、キャストスペースが少ない。

影になってる所を狙い打て。

イケました~

本命カワアカメとご対面。

時計を見ると夕方6時をまわっていた。
ここで終了。

記念にアモウと2ショット。

マカオの釣りを振り返ると、マカオの漁場は非常に痩せてると感じた。
もし、ひとりでマカオを開拓し、運良く結果を得ても、
そうそう2度目はないだろう。

そんな中でもマカオアングラーはその土地と魚に向き合い、釣りを楽しんでいた。
だから、また行きたい。
マカオアングラーに会いに。

もうひとつの国境際へ。

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