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シーバス3本290cmオーバー 未踏への一歩

先日終了した 凄腕大会 全日本シーバス選手権第2戦 BlueBlueCUP にてシーバスの合計3本では凄腕における新記録、初の290cmオーバーとなる合計292cmが記録された。

この記事ではその数字の意味を掘り下げて考えたい。





凄腕大会


fimoにて2010年から開催されている画像登録形式による釣り大会。

シーバスの大会だと、参加者は約一ヶ月の期間内に3本までを登録して、その合計長を競う形式が現在のスタンダード。

事前に登録した都道府県に応じたエリアによるランキングをベースに、ほか全国総合ランキングと、都道府県ランキングが存在する。


なお、参加者の計測器具を統一する為、運営が用意する専用メジャーを使う必要がある。





ランカー=80cmという基準


昨今のシーバスゲームでは80cmを基準にランカーと称し、大型魚とされる価値観が普及している。

仮に一ヶ月の間に80cmを3匹釣り上げて、大会へ登録すると記録は240cmとなる。


90cm、85cm、80cmの魚を計3本登録できれば、255cmである。

現状の凄腕では各地域のトップレベルだと、この水準が当たり前になりつつある事で若干感覚がマヒしつつあるが、冷静に見れば1年かけてもこの記録に達しない釣り人の方が多いのではないだろうか。






280という壁


2012年から始まった全日本シーバス大会における述べ参加者数は約9800人。

内、ウェイイン(記録の登録)が出来た人数が約5000人。


※1人の参加者が年間8戦全て出れば8人になる述べ計測で算出。


また、凄腕では大会に参加登録を行った人数が参加者であり、ランキングボードに載っている人数は魚が釣れた、記録の登録が出来た人数となる。

ここには数少ない2本登録(ワンデイやウィークリー)や5本登録の大会が幾つか含まれるが、ほとんどが3本登録の大会である。


そして、これまでの正に万の釣り人が競った歴史において、3本280cmという記録を超えたのは僅かに5名しかいない。

いや、ランカーとされる80cmだと3本で240cmなのだから、5名”も”いるという方が正しいかもしれない。






オーバー280達成者


98cm


新潟県 nobu 281cm (2014年第1戦)


福岡県 windmojo 281cm (2014年第4戦)


長崎県 ユッキング 282cm (2013年第1戦)


熊本県 しょーちゃん 283cm (2015年第7戦)


広島県 名人 285cm (2013年第7戦)
※2012第7戦でも280cmを記録



凄腕 全日本シーバス選手権 3本戦における過去最高記録はこれまで285cmであった。

1本平均にすると脅威の95cmである。






290cmという未踏の地


上記したように数年に渡り幾多の釣り人が挑み、未だ誰もたどり着くことがなかった未踏の世界、3本で290cmとはこれまでそういう価値観を持つ記録であった。

だが、2016年4月5日、遂にその新たな世界への一歩が凄腕という大地に刻まれた。



今回はテキスト形式でのインタビューであったが、純粋な喜びと同時に、釣り人としての矜持、友人への思いやりや感謝、様々な感情が複雑に交じる現況を聞かせて頂いた。







- 記録登録を行い合計292cmという数字を見た最初の印象は


『 もっと伸ばせるな・・・です。

もうひとつ思ったのは、いま目の前で起きている現実は異様な出来事であり、こっそりやらないと迷惑をかけてしまう人が居る。

なのでウェイインする事を躊躇しました。

そして、正直そんなに凄い事だと思っていなかったので、まだまだ入れ替えできるなと感じていました。

友人から300目指せと言われてたので、本気半分、冗談半分で狙っていました。

実際に隣の友人が90後半を釣りましたので、あながち不可能ではなかったと今も思っています。 』




- 290cmを越える記録を最初に残した感想は


『 目の前の凄い場所に辿り着くまでの苦労を今回は全く人任せでした。

(それを担ったのは)自分より10倍頑張ってる今回2位の方です。

釣らせてもらった感が強いので、申し訳ない気持ちが半分。 それでも応援をしてくれた男気に感謝しつつ、本音は ”めっちゃ嬉しい” です。

(凄腕史上初となる290cm越えについて)楽して釣らせてもらった自分で良いのか?とも思う部分もあります。 』





ー 使用した道具






『 記録級が釣れると確信があったので、急遽タモ枠70cmを新調し、これが大正解でした。 

(タモ入れのしやすさが断然良く、ランディング時のミスがゼロだった。)

ロッドはグリッサンド90、リールとラインはストラディック4000に30lbのPEラインです。 』


(ルアーは大会ページにて記載 トライデント ブルースコードⅡ)



ー ありがとうございました。





幾多の釣り人が紡いできた凄腕の歴史において、初の290cmオーバーがこの春刻まれた。


1本平均 97.33cm、正に未踏を切り開く、最初の一歩となった記録を伝えることが何を意味するのか。

夢の300に物理的に近づいたのは間違いがない。

この情報に触れて何を感じ、何を考え、何を想うのか、それは全国にいる個々の釣り人に委ねたい。



今週末、皆さんのロッドに幸運を。



「これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍を意味する。」

by アーム・ストロング




文 コウノス
 

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