奥深きルアー製作の世界⑩市販ルアーのペイントレスアレンジ

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お気に入りのルアーほどつい使用回数が増えるもので、どんな丈夫なルアーでも傷がついたり塗膜が剥がれたりするものだ。それはそれで思い出にも味わいにもなるのだけど、積極的にリバイバルさせる手もある。市販のカラーリングには無い表現を試したりするのも一興だ。そこでペイントレスによるアレンジをご紹介する。今回は釣り場で拾ったダイビングペンシルを復活させてみる。

ルアーの下処理
ラッカーシンナーに漬けて塗膜を溶かす。時間をかけすぎるとボディ本体まで溶けてしまうことがあるので注意。その後#400くらいのペーパーで細かな塗料を落とし下地を整える。あとはセルロースで1回コーティングをしておく。
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粗取り
ボディ本体に幅広の透明ビニールテープを貼り、馴染ませながら外形をトレースしていく。
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PCへのデータ取込
スキャナーがあれば一発だが、PCの画面にそのまま透明ビニテを貼ってしまうという手もある。印刷での縮尺が合うようにすればこの方が早く作業ができる。
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トレース
Illustratorなどのソフトで外形をトレースする。線に色をつけると画面上で分かりやすい。
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図柄のデザイン
今回はデジタルならではの表現を試してみる。まずは文字を使った魚へのメッセージ。
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右 BITE ME NOW!!(さあ、私を食べて‼︎)
左 YUM!YUM!(うまい!ウマイ!)
このように左右で違う表現をしてみても面白い。

プリント
透明ラベルシートにインクジェットプリンタで印刷。外形に沿ってカッターで切り抜く。左右の図柄面だけではなく、背中とお腹の部分に貼るパーツも一緒にプリントする。
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貼り付け作業
あとはボディ本体に沿って貼り付け。今回は左右と上下の4面貼りとした。あとは目玉を装着してセルロースでコーティングすれば完成!目玉の周囲を黒っぽいデザインにしておくと目玉の馴染みがよくなる。
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ボディが透明なので、インクが薄い部分は中が透けて見える。もちろん魚は文字など読めないのだけれど、まあそこは遊びの領域で。図柄としてのこういうメリハリ感が何かの効果があるかも知れない。

別のパターン
同じルアーで別のデザインパターン。
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こっちは分かりにくいけれど3色の曲線を重ね合わせてモアレ(干渉縞)を表現したデザイン。透明のボディと合わせて、イカが明滅するような表現ができないかと試してみた。シルエットをボカすのにもこういう表現は使えそうだ。

こんな感じでちょっとした思いつきをすぐにルアーの図柄に反映ができる。写真データを加工して貼ったりするのもアリかも知れない。世の中に無いお気に入りのものを作れるのがハンドメイドの醍醐味。それをなるべく手軽に実現できるのがペイントレス手法だ。皆さんも是非チャレンジしてみてほしい。


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