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対象魚
▼ 折れた竿と軍手と缶珈琲と...
- ジャンル:日記/一般
これはちょっぴり変わってて面白い幼馴染の友人が釣りにおける小さい目標を少しずつ達成していく話。
そして僕がそんな彼に翻弄されながらも少なからず影響を受けて今に至ってく話でもある。
記憶は断片的だが、印象は強ければ強いほど言葉は強ければ強いほど記憶に残る。
幼馴染と言っても、家が近所で学校が同じだっただけ。そして彼と遊んだ記憶はほぼほぼ釣りしかない。
僕らの幼少期はそれこそバスフィッシング最盛期。グランダー武蔵やジムの影響を強く受け、バスフィッシングに明け暮れた。
そして彼はなぜだか、釣りに関してだけは熱かった。
学校のことや私生活に関しては彼は強く言うことは決してない。釣りのことに関してだけはうるさかった(いい意味で)。
例えば、一緒に釣りに行っても。僕は少し釣れないとよく帰りたがっていた。
だけど彼は毎度のこと、あと一投。あと5分。あと10分やらせろ。
なんなら僕にもそれも強要する。お前もやれ。一緒に釣りに行くと毎回帰りたいタイミングで帰らせてもらえなかった。
そして彼の口癖はこうだった。
『やってみなきゃわからねーだろ。』
初めての場所だろうが、天気が悪かろうが、良く呪文のようにそう言っていた。
そして彼の『やってみなきゃわからねー。』が時折小さい奇跡を起こすのだ。あと1投。あと5分。あと10分。が呼ぶ奇跡。そして彼はこう言うんだ。『ほら、釣れたろ。お前もやってみろ。まだチャンスがあるかもしれねー。』と。
僕達には幼少期に釣りの面倒や教えてくれる存在が特別いなかった。
自分は祖父が餌釣りをやっていたのだが、時折一緒に餌釣りに行った程度で、ルアーフィッシングは1から嫌、0からと言っても過言じゃない。だからこそ、当時の釣り雑誌で見る世界やTVで見る釣り番組より、僕には彼が起こす小さい奇跡がより鮮明に記憶に残ったのだ。
中学三年生になった頃、彼ともう1人の友人と三人で一年間で釣果を競ったことがあった。
ここら辺は記憶は曖昧なのだが、途中までは三人とも確かいい勝負だった。でもその彼が確か途中までは1番最下位だった。だけど夏が過ぎ受験勉強に専念するため、僕ともう1人の友人は釣りからフェードアウトしていく。勝負も賭けをしていたわけじゃないし、終わりにしようと言う話になった。
だけど、彼だけは納得しなかった。『いや、続ける。お前らは釣りにこのまま行かなくてもいい。俺は最後まで続ける。』と言って。
僕らが受験勉強をしている中、彼は毎日釣りに行っていた。そして、彼は1年やりきったのだ。勝負の行方は彼が追い上げ、圧勝だった。そこまでしてなぜ彼が釣りに執着したのかバトルに執着したのか自分には全然わからなかったし、受験勉強もせずにずっと釣りをしていた彼を否定するのは簡単だった。
だけど周りの意見や大人の意見にも流されず、皆が受験勉強に明け暮れる中、自分の信念を貫いた彼をやり遂げた彼を今の僕なら少しだけ理解できる気がする。
多分当時の僕には正直わからなかったし、理解ができなかった記憶しかない。
多分何度か聞いたこともあったと思う。『プロでも目指すのか?』と。その返答内容もなぜだか記憶が曖昧なのだが、おそらくYESと言う返事ではなかったはずだ。
そして僕達は高校に進学をするとともに、別々の道へ。
僕は部活に勉強に恋愛に高校生活を謳歌した(物は言い様で大したものではない)。そこからというもの、僕はほとんど釣りには行かなくなった。そして幼馴染の友人とは近所も近いことから、時々行き合って会話する程度だったと思う。久しぶりに行き合うと、僕は必ずと言っていいほど、まだ釣りは続けてるのか?と聞いた。そしてその度、彼は自分のペースでずっと釣りを続けていると言っていた。そして時折、数年に一度くらい何かの拍子に彼と一緒に竿を振らせてもらってた。高校を卒業し、お互い別々の道に進んでもその関係は続いたのだ。
久しぶりに彼とする釣りはいつも新鮮だった。そりゃそうだ。数年経つごとにルアーもタックルも釣具全てが新しい物が生み出される。僕からしたら、数年置きに釣りをして、その度に彼が使ってる道具や釣り方が変わってる。
そして、時が経ち、車の免許を取って、久しぶりに彼と釣りに行ってもそうだった。
彼の使っている道具が新しくなろうが、彼の釣りのスタイルが変わろうが、彼の口癖は変わらなかった。
『やってみなきゃわからねー。』だろ。
そして、僕達は成人を過ぎ、各々の日々を過ごす。
そして彼より一足先に、あることがきっかけで僕はシーバスフィッシングに出逢った。きっかけはここでは触れない。
そしてなんとか最初の一匹に出逢えた僕は、そこからなかなか次の魚に出逢えなかった。 そんな時、僕はすぐに幼馴染の彼が頭に浮かんだのだ。彼ならどうやってこの魚を釣るのか。どうやってこの魚を見つけるのか。声をかけると、彼は連れて行ってくれと言い出した。
どうせ近所なんだし、通り道なんだから乗せてってくれよとか言っていた気がする。笑
そこからタイミングが合う日は僕が彼を釣りに乗せていく日が始まった。また昔みたいにあの頃のようにいい意味で振り回される日々。
手探りだけど、わくわくする日々。どこが釣れるのかもわからない。どうやって釣るのかもわからない。そんな日々が。
当時も勿論、ネットで検索するとブログなんかでは釣り方や解説、オススメのルアーなんかは出回っていた。僕はそれらを少しずつ自分の釣りに落とし込もうしていく。彼は当時のシーバスルアーと言われるものも勿論少しは使っていたが、ほとんどがバス用のルアーだったり、自分がこれで釣りたいと思うルアーを持ってきて投げていた気がする。
勿論彼も最初はなかなか釣れなかった記憶がある。だけど、何年経っても狙う魚種が変わっても彼の根本は変わらない。帰ろうとすると、あと1投。もう5分。もう10分。ポイントに迷った時も『やってみなきゃわからねーだろ。』と。彼は物の見事にシーバスを釣り上げたのだ。彼もそこからシーバスフィッシングにハマっていった。あくまでもバスフィッシングを続けながら。
そして、季節は冬になり寒くなってきた頃、彼を釣りに行くのに夜な夜な迎えに行く。
ティップが折れた竿にジグヘッドにワームがぶら下がっている。それと軍手と缶珈琲を持って、彼は車に乗り込んできた。今だから言えるが、当時彼は救命具すらしていなかった(今はちゃんとしてるので安心して下さい)。
僕は彼を見て笑った。色々と大丈夫なのか?と聞いた記憶もある。半分は馬鹿にしていた。半分は正直彼らしくて最高だと思っていた。
そして、彼は勿論僕にこう言った。
『やってみなきゃわからねーだろ。』
そう、そしてそんな彼は、そんな僕より先にランカーシーバスと呼ばれる魚に出逢ったのだ。彼の初めてのランカーシーバスはどこで何を使って釣ったのかさえ、今だに僕は覚えている。
『やってみなきゃわからねー。』
自然が相手だから当たり前のことだし、アングラーなら誰しも皆、肝に銘じてるはずなのに、今のご時世、情報というものが邪魔をする。僕自身も然りだ。
でもね、ポイント選択に迷った時、釣りに行こうか迷った時、釣りする時間が短い時、魚に出逢えず諦めそうになった時、この友人の口癖を今でも自分は口ずさむ。
『やってみなきゃわからねー。』と。
そして、そんな彼は今年も自分の悲願を成し遂げた。
おめでとう。決して格好いいとは思ってないし、賢いとも思ってない。
でもね、友人として一人のアングラーとして君のことは本当に尊敬してる。
だからね、お互いにもっと歳を取り、竿を振れなくなった時教えてくれよ?
釣りを続けてきて良かったのか?中学の時の君の選択は間違ってなかったと思ってるのか?
今聞いてもどうせこう答えるだろうから。
『最後までやってみなきゃわからねー。』と。
※友人の許可を得て書いてます。
そして僕がそんな彼に翻弄されながらも少なからず影響を受けて今に至ってく話でもある。
記憶は断片的だが、印象は強ければ強いほど言葉は強ければ強いほど記憶に残る。
幼馴染と言っても、家が近所で学校が同じだっただけ。そして彼と遊んだ記憶はほぼほぼ釣りしかない。
僕らの幼少期はそれこそバスフィッシング最盛期。グランダー武蔵やジムの影響を強く受け、バスフィッシングに明け暮れた。
そして彼はなぜだか、釣りに関してだけは熱かった。
学校のことや私生活に関しては彼は強く言うことは決してない。釣りのことに関してだけはうるさかった(いい意味で)。
例えば、一緒に釣りに行っても。僕は少し釣れないとよく帰りたがっていた。
だけど彼は毎度のこと、あと一投。あと5分。あと10分やらせろ。
なんなら僕にもそれも強要する。お前もやれ。一緒に釣りに行くと毎回帰りたいタイミングで帰らせてもらえなかった。
そして彼の口癖はこうだった。
『やってみなきゃわからねーだろ。』
初めての場所だろうが、天気が悪かろうが、良く呪文のようにそう言っていた。
そして彼の『やってみなきゃわからねー。』が時折小さい奇跡を起こすのだ。あと1投。あと5分。あと10分。が呼ぶ奇跡。そして彼はこう言うんだ。『ほら、釣れたろ。お前もやってみろ。まだチャンスがあるかもしれねー。』と。
僕達には幼少期に釣りの面倒や教えてくれる存在が特別いなかった。
自分は祖父が餌釣りをやっていたのだが、時折一緒に餌釣りに行った程度で、ルアーフィッシングは1から嫌、0からと言っても過言じゃない。だからこそ、当時の釣り雑誌で見る世界やTVで見る釣り番組より、僕には彼が起こす小さい奇跡がより鮮明に記憶に残ったのだ。
中学三年生になった頃、彼ともう1人の友人と三人で一年間で釣果を競ったことがあった。
ここら辺は記憶は曖昧なのだが、途中までは三人とも確かいい勝負だった。でもその彼が確か途中までは1番最下位だった。だけど夏が過ぎ受験勉強に専念するため、僕ともう1人の友人は釣りからフェードアウトしていく。勝負も賭けをしていたわけじゃないし、終わりにしようと言う話になった。
だけど、彼だけは納得しなかった。『いや、続ける。お前らは釣りにこのまま行かなくてもいい。俺は最後まで続ける。』と言って。
僕らが受験勉強をしている中、彼は毎日釣りに行っていた。そして、彼は1年やりきったのだ。勝負の行方は彼が追い上げ、圧勝だった。そこまでしてなぜ彼が釣りに執着したのかバトルに執着したのか自分には全然わからなかったし、受験勉強もせずにずっと釣りをしていた彼を否定するのは簡単だった。
だけど周りの意見や大人の意見にも流されず、皆が受験勉強に明け暮れる中、自分の信念を貫いた彼をやり遂げた彼を今の僕なら少しだけ理解できる気がする。
多分当時の僕には正直わからなかったし、理解ができなかった記憶しかない。
多分何度か聞いたこともあったと思う。『プロでも目指すのか?』と。その返答内容もなぜだか記憶が曖昧なのだが、おそらくYESと言う返事ではなかったはずだ。
そして僕達は高校に進学をするとともに、別々の道へ。
僕は部活に勉強に恋愛に高校生活を謳歌した(物は言い様で大したものではない)。そこからというもの、僕はほとんど釣りには行かなくなった。そして幼馴染の友人とは近所も近いことから、時々行き合って会話する程度だったと思う。久しぶりに行き合うと、僕は必ずと言っていいほど、まだ釣りは続けてるのか?と聞いた。そしてその度、彼は自分のペースでずっと釣りを続けていると言っていた。そして時折、数年に一度くらい何かの拍子に彼と一緒に竿を振らせてもらってた。高校を卒業し、お互い別々の道に進んでもその関係は続いたのだ。
久しぶりに彼とする釣りはいつも新鮮だった。そりゃそうだ。数年経つごとにルアーもタックルも釣具全てが新しい物が生み出される。僕からしたら、数年置きに釣りをして、その度に彼が使ってる道具や釣り方が変わってる。
そして、時が経ち、車の免許を取って、久しぶりに彼と釣りに行ってもそうだった。
彼の使っている道具が新しくなろうが、彼の釣りのスタイルが変わろうが、彼の口癖は変わらなかった。
『やってみなきゃわからねー。』だろ。
そして、僕達は成人を過ぎ、各々の日々を過ごす。
そして彼より一足先に、あることがきっかけで僕はシーバスフィッシングに出逢った。きっかけはここでは触れない。
そしてなんとか最初の一匹に出逢えた僕は、そこからなかなか次の魚に出逢えなかった。 そんな時、僕はすぐに幼馴染の彼が頭に浮かんだのだ。彼ならどうやってこの魚を釣るのか。どうやってこの魚を見つけるのか。声をかけると、彼は連れて行ってくれと言い出した。
どうせ近所なんだし、通り道なんだから乗せてってくれよとか言っていた気がする。笑
そこからタイミングが合う日は僕が彼を釣りに乗せていく日が始まった。また昔みたいにあの頃のようにいい意味で振り回される日々。
手探りだけど、わくわくする日々。どこが釣れるのかもわからない。どうやって釣るのかもわからない。そんな日々が。
当時も勿論、ネットで検索するとブログなんかでは釣り方や解説、オススメのルアーなんかは出回っていた。僕はそれらを少しずつ自分の釣りに落とし込もうしていく。彼は当時のシーバスルアーと言われるものも勿論少しは使っていたが、ほとんどがバス用のルアーだったり、自分がこれで釣りたいと思うルアーを持ってきて投げていた気がする。
勿論彼も最初はなかなか釣れなかった記憶がある。だけど、何年経っても狙う魚種が変わっても彼の根本は変わらない。帰ろうとすると、あと1投。もう5分。もう10分。ポイントに迷った時も『やってみなきゃわからねーだろ。』と。彼は物の見事にシーバスを釣り上げたのだ。彼もそこからシーバスフィッシングにハマっていった。あくまでもバスフィッシングを続けながら。
そして、季節は冬になり寒くなってきた頃、彼を釣りに行くのに夜な夜な迎えに行く。
ティップが折れた竿にジグヘッドにワームがぶら下がっている。それと軍手と缶珈琲を持って、彼は車に乗り込んできた。今だから言えるが、当時彼は救命具すらしていなかった(今はちゃんとしてるので安心して下さい)。
僕は彼を見て笑った。色々と大丈夫なのか?と聞いた記憶もある。半分は馬鹿にしていた。半分は正直彼らしくて最高だと思っていた。
そして、彼は勿論僕にこう言った。
『やってみなきゃわからねーだろ。』
そう、そしてそんな彼は、そんな僕より先にランカーシーバスと呼ばれる魚に出逢ったのだ。彼の初めてのランカーシーバスはどこで何を使って釣ったのかさえ、今だに僕は覚えている。
『やってみなきゃわからねー。』
自然が相手だから当たり前のことだし、アングラーなら誰しも皆、肝に銘じてるはずなのに、今のご時世、情報というものが邪魔をする。僕自身も然りだ。
でもね、ポイント選択に迷った時、釣りに行こうか迷った時、釣りする時間が短い時、魚に出逢えず諦めそうになった時、この友人の口癖を今でも自分は口ずさむ。
『やってみなきゃわからねー。』と。
そして、そんな彼は今年も自分の悲願を成し遂げた。
おめでとう。決して格好いいとは思ってないし、賢いとも思ってない。
でもね、友人として一人のアングラーとして君のことは本当に尊敬してる。
だからね、お互いにもっと歳を取り、竿を振れなくなった時教えてくれよ?
釣りを続けてきて良かったのか?中学の時の君の選択は間違ってなかったと思ってるのか?
今聞いてもどうせこう答えるだろうから。
『最後までやってみなきゃわからねー。』と。
※友人の許可を得て書いてます。
- 2024年2月27日
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