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らくだ

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最初は自分自身

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昨年の話だが、友人と久しぶりに昼の若洲へ出掛けた。たまには足と頭と体力をフルに使うシーバス釣りから離れて、のんびり投げ釣りでもやろうという算段だ。

若洲堤防は昔から人が多かったが、今はそんなのは比にならないぐらい人で溢れている。人種にも変化が見られ、昔は釣り好きの酒臭いおっさんが多かったが、今はファミリーやキャンプ場から流れてくる大学生達など多種多様だ。

昔と違う点がもう一つ。全然釣れてない。まあこれは僕が行った日がたまたまそうだった可能性も大だが、それにしてもあれだけ人がいるのに本当に皆釣れていない。仕掛けは殆どの人が示し合わせたようにサビキ仕掛けで、イワシを狙っているようだ。

僕は昔良くここで使っていた投げ釣り用のキス仕掛け。餌は勿論青イソメ。一応仕掛けは投入したが、状況を見て釣れないであろうことは確信した。

まあとにかくのんびりしようと、シートの上で寝転がってぼんやりする。横の団体さんは敬老会のイベントか何かで、付添いの若者が懇切丁寧に世話してあげている。

後ろのキャンプ場を見ると、大学のサークル活動っぽい若者達が若さを目に余るほどに謳歌している。(ケッ…)と心の中で毒づきながらも、内心、羨ましい・・・。

『ガサッ!』

突然後ろの草むらで音がした。ビックリして振り向くと後ろの植え込みに猫が一匹見えた。若洲はいつ頃からか本当に猫が多くなった。ちょっと怖いぐらいに。

だから別に驚く事もないのだが、なんとなく猫の様子が変なのに気付いた。とても弱っているように見える。近づいてみると腹部に何か見える。

「え?腸?」。腸が飛び出しているように見えたが、どうやら違う。ルアーが引っ掛かっていたのだった。

腹部に血が滲んでいて痛々しい。バーブレスではないようなので、自然に取れる事はなさそうだ。かなり弱っていて動きも鈍いので、何とか取ってあげようとするが近づくとさすがにヨロヨロと逃げる。

そのうちフックにツタが絡まってしまい、茂みの中から出られなくなってしまった。僕はとりあえず針全部を外す事を諦め、ペンチで針の根本だけでも切断する事にした。

警戒する猫に近寄り、狙いを定めてペンチを握る。針に触れた事で激痛が走ったのだろう。猫は物凄い勢いで引っ掛かったツタなどを振り切って逃げてしまった。

ルアーを外す事は出来なかった。

見た限りでは物凄く古びた『BOMBERロングA』だったので、ソルトアングラーに釣り場のゴミ問題意識が広まる以前に放置されたものかもしれない。若洲を歩きまわってみれば、投げ釣りの仕掛けやライン、生活ゴミなどが散乱している状況を目にするから、ごみ問題はソルトアングラーに限った話ではない。それにゴミ問題以前に何故野良猫が増え続けるのか、という問題もある。

何が問題なのか、どこに原因があるのかを断定する事は出来ない。

ただ一つ確かなのは、たまの休日をとても嫌な気分で終える事になったという事実だ。

正しさとか正義とか善とか大げさな事でなく。

『嫌な気分にはなりたくない』という自分勝手ではあるけども、とても身近で切実な感覚。そこから何かを始めて見る事が、結果的には大きな流れになっていく。

そんなやり方があっても良いはずだ。

とにかく、去年味わったどこにぶつけて良いのかも分からないあの嫌な気分。

僕がfimoに参加したのはあの経験がとても大きい。

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