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“あの気持ち”と“何となくの多数派”

  • ジャンル:日記/一般

釣りをしようと家の前でバイクに荷物を積んでいると、近所のおじさんが話しかけてきた。

「釣りかい?何を狙うの?」
「ルアーでスズキを狙います」
「ルアー?ああ、“だまし釣り”か」

僕の話を聞くとおじさんは興味なさそうに行ってしまった。

僕は“だまし釣り”という言葉を初めて聞いたが、何となく否定的な意味で使われているようだった。良く考えてみても、釣りとは基本的に魚を如何にうまくだますかを追求する遊びだと思うんだけど。ルアー釣りの愛好家なら一度は味わうであろう、“あの気持ち”をまた味わった。

また別の時の話。知り合いになって日が浅い人と話していると、その人も釣りが趣味だと判明した。僕は嬉しくなってしまい、会話を広げようとした。

「釣りって何やるんですか?」
「海釣りが中心だね。君は?」
「僕は何でもやります。最初はヘラブナでしたけど、海も川もなんでも。ブラックバスやシーバスも大好きです」
「ルアーか。でもあれって釣っても食べないんでしょ?駄目だよそれじゃあ。私は釣ったのは必ず食べるんだ」
「ああ、そうですよね…」

これもよくある会話だよな。また“あの気持ち”だ…。

“あの気持ち”。明確に説明するのは難しいけど、ルアー釣りを否定されて、まあ言われた事も正論に聞こえるし、でも好きでやってるこっちとしては反論もしたいし。だけどわざわざ揉めるのも嫌なので結局悶々とするしかないあの気持ち。

僕はもうすぐ30歳だけど、ルアーを始めた20年近く前から何度もこの気持ちを経験している。最初は子供なりに一生懸命反論もしたけど、段々面倒になってしまいそれもやめた。今は「ああ、そうですよね~」と適当に話をやり過ごしている。

だけど、きっとそれは駄目なんだろうな~。そうして口をつぐんでいるうちに、どんどんそういった考えは広まっていく。そして気が付けばそれは“何となくの多数派”になってしまっている。

釣りに限った話ではないが、この“何となくの多数派”っていうのが実はすごく怖い。確固たる信念、とかではないから、反論しようにも酔拳のようにユラリユラリとこちらの攻撃はかわされてしまう。いや、そもそも反論する相手すらどこにいるのか分かりづらい。しかもそれらは多くの場合無知や偏見に支えられている。だから一度蔓延してしまったらそれに打ち勝つのは容易な事ではない。バスがたどってしまった道も、実は大元はこの“何となくの多数派”に寄る処が大きいのではないか?

僕が危惧するのは、ルアーフィッシングというものを否定する向きは、釣りをしない人は勿論、釣りが好きだという人の中でも“何となくの多数派”になっていやしないか?という事なのである。

それはさすがに考え過ぎだろうか?

でも“あの気持ち”を味わう度に、その不安は大きくなる。

だからfimoでは口をつぐまずに、徹底的にルアーフィッシングに関する諸問題を自分なりに考えてみよう。

 

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