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夢のつづき(後編~ディレクターズカット版)~ミノウオ125cmへの軌跡~

  • ジャンル:日記/一般
昨年の激闘の後、

沸々と自分の中に沸き起こるひとつの意志。


『もっと自分の限界を突破したい。』


その衝動をとめられずに、ふたたび足を運んだ今回の高知。

「ただいま。」

いつもの景色とかわらぬ仲間の笑顔に迎えられる。

馴染んだ高知の空気のなか、

ひとつひとつポイントをチェックしていく。

 ベイトの入りはどうか?

 水質は?

 潮の流れ具合は?
 
 生き物の動きはどうか?

いろんなデータを頭に刻みながら釣れない可能性を少しずつ消去して

いく作業を繰り返す。


毎日14時間、呑まず食わずでロッドを振り続けるのは傍から見れば・・・

なカンジだろうが、もとよりルアーを泳がせている時間が好きな性格なの

で当人はあまり気にしてない(爆)。

「もしかしたらココでガツンと・・・」

毎回こんな期待しながら投げているから苦にならないのだ。


ただし、ひたすら同じことはしない。

ポイントを数か所に絞り込み、時間帯を微妙に変えてみたり、と動きの少ないながらも試行錯誤は繰り返している。

このなかでフルイにかけていらない情報を全てそぎ落とし、今回の勝負場所と時間帯を絞り込んで行くのはいつもの通り。

その結果・・・

10m近いディープに隣接する水深1mほどのシャロー。

そこが一番水温が上がる時間帯・・・それは午後から夕マズメの間。

というステージが浮かび上がってくる。

しかし連日の雨で水温が下がる中、
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簡単にはいかない。

釣れない状況でも準備は着々と進めて行く。

友人に手伝ってもらって気になる地形を徹底的に調査。

自分の頭のなかに戦場となる地形図が完璧に作り上げられる。

あとは低気圧が行って、気温が上がるのを待つだけ。


そして刻は来た・・・。
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全国的に晴れ渡ったこの日。

各地で気温もあがり、Facebook上でも景気の良い釣果情報が飛び交う。

総じてランカーに限らず魚の動きは全国でリンクしている。

ルアー、エサ問わずに魚が釣れている時にはそれはこちらも有望な証。

「チャンス到来。」

その絶好のタイミングで最高のポジションに居ることに思わず感謝する。

地元名手桜井さんと三重からの遠征できたノリダ―さんとともにポイントに並ぶ。


まだ陽も高いポイントに降り立つと、どうしても釣りたい勝負ルアーに一点集中する。
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幻のブルーオーシャンSSPモデル。

エクリプス時代には残念ながら陽の目を見なかったプロジェクトのひとつ。

「もっとアカメのバイトを引き出したい!!」との思いから

ブルーオーシャンの横の釣りとエアオグルSSPの縦の釣りを融合した、自分の中では次世代へつなぐ存在。

ブルーオーシャンの強波動で寄せ、ストップを加えるとじんわり沈んでフォールに弱いアカメのバイトを引き出す、アカメのシャローゲームの主力機として開発していたモデルだ。

まさにこの晴れ舞台で大任をまかせられたこのミノーに思いを込めてひたすらキャストを繰り返す。

潮もゆったり流れ、水温もバッチリ。

いまにも来そうなこのドキドキ感。

これがアカメ釣りの至福の時なのだ。

水にしっかりとかませて、ブリブリ泳がせていたブルーオーシャンを時折スローを織り交ぜて、食わせのタイミングをつくる。

視界の効くディゲームではアクションの変化や軌道の変化などちょっとしたきっかけがバイトに結び付くことが多い。

そんなことを繰り返していると・・・


コツ


それはとてつもなく小さなバイト。

たとえるならヒイラギかクサフグでもかすったような、気を抜いていたら気付かないレベル。

だが・・・次の瞬間全身が総毛立つ。

水面のラインがみるみるたるんで何者かがコチラに近づいてくるのだ。

一気にラインを巻き取り、フルスイングでアワセをくれようとした瞬間だった。

人が反応できない速度でドラグからラインが引き出され、

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目の前の水面がドウンっと大きく揺らめく。

その刹那、水面が洗濯機のように轟々と渦を巻き、巨大な怪物の頭と背中が空中に姿をあらわす。

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「デカイっ!!」

桜井さんが思わず声をあげる。

全身をアドレナリンが駆け巡り、瞬時に戦闘態勢に切り替わる。

ソウルクラッシュを限界まで曲げこみ、ファーストランにそなえる。

ジリジリジリ・・・・ズギャギャギャッ

ドラグの音が低音から高音域にかわった瞬間、ここが運命のわかれめになる。

ここでテンションを掛け続けると、際限なくどこまでも走っていってしまうのだ。

ヘタをすると100m、200mと出されるケースもあり、アングラーがますます不利になってしまう。


ここで慌てずにレバーブレーキを解放。

一気にテンションを抜いてやることで“肩すかし”を喰らわせる。

水深1~2mのシャロー帯ということもあり、その巨大な波動はたちどころに居場所を水面に教えてくれる。

一気に走りだす寸前にテンションを抜かれたことで、15~20mほど走っただけで一旦大人しくなり、頭の向きを沖からこちらに自分から変えてくれる。

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次の瞬間、水面がズバババッと爆発。


豪快なエラ洗いでルアーを振りほどこうと大暴れする120cmオーバーのモンスター。

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その様子は夕陽を浴びて金色に輝く巨大な龍。



何度もなんども妄想して夢にまでみた怪物サイズ。

それが夕暮れの最高のシチュエーションで今まさに目の前にいる奇跡。

パープルヘイズ時代のソウルクラッシュを握りしめて歩き続けてきた今までが走馬灯のように思い返してくる。

それだけで感動して思わず涙があふれてくる。


「泣くのはあとだ。これだけは・・・絶対獲るっ」


自分自身に喝を入れて、魚の動きを先読みする。

圧倒的なまでの力の差を埋めるにはどうすればいいか?。

徐々にいつもの冷静な自分に戻る。

学生時代に泳がせ釣りをしていた経験が体を勝手に動かす。


まずは魚の前に先回りすること。

そして魚の進む力を利用してよせること。


ドラグを締めこんでレバーブレーキだけに移行すると、ソウルクラッシュのパワーを活かせて一気にポンピングで距離を詰める。

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目の前を横切る黄金の巨体。

陽光をあびて金色に輝くその荘厳さにおもわず息をのむ。


ズババババッアアアアン。


耳に残響をのこすほどの轟音で手の届く至近距離で繰り広げられる凶暴なエラ洗い。

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その口元にはルアーは見えず、激しいヘッドシェイクによってザキザキに白くささくれだったリーダーが目に入る。


おもわず昨夏の悪夢がよみがえる。

こんな時には無理は禁物。

強引に寄せればリーダーは断裂してしまう。


首を振るたびにそれにあわせてレバーをゆるめ、リーダーが歯と喧嘩しないように配慮する。

たとえ擦れても急激に力を加えなければ、ラインはそうそう簡単には切れないものだ。

過去の竹グイ地獄や沈みテトラ帯での教訓が生きてくる。


だが・・・。

何度目かのエラ洗いで嫌なものが目に入る。

なんと背びれにメインラインが引っかかっているのだ。

「リーダーだけでなく、メインラインもってどんだけ・・・。スーパーファイヤーライン・・・頼むよ。」

あまりの危機的状況におもわず呼吸を止めながら、

ロッドの角度を細かく刻みながらどうにか振りほどくことに成功。

リ―ダ―もメインラインもアカメ戦においては耐根ズレ性能でセレクトしていたのが功を奏した。



次々と繰り出される力とワザのぶつかり合い。


徐々に弱ってくる相手。

その距離が詰まるにつれ、巨大さが改めて畏怖の念をわき起こす。


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ソウルクラッシュの復元力を最大限に生かしながら徐々に距離を詰める。

過去、何度なくミノウオクラスを手にしてきた地元名手桜井さんが

グラスパーを抜き、ランディングポジションに入ってくれる。

徐々に近づく巨大な口をがっちりホールド成功。

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おもわず雄叫びをあげて握手する3人。

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足元に横たわる巨龍。

陽も傾いて徐々に太陽の光が弱くなっていくなか、ノリダ―さんと桜井さんと喜びをわかちあう。

見ず知らずのアングラー同志であっても自分のロッドを置いて協力してくれたからこそ取れた魚。

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そこまでして思いが一つになる瞬間、それがアカメの魅力だ。

激闘を制して手にした重量感に思わず目頭が熱くなる。


徐々に地元アングラーや仲間がかけつけ祝福をうける。

長年追い続けてきた幻がまたひとつ現実になった・・・



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神の魚・・・ミノウオ降臨。

60cmのボラを跳ね飛ばす巨大なアカメのライズを見るたびに・・・

橋の下でテーリングしているウチワのような尾びれを見るたびに・・・

その憧れと思いはつのりつづけてきた。


「いつかは・・・。」


アレが来た時にこのタックルで戦えるのか?

それを自分自身の技術でどこまでわたりあえるのか?


不安とドキドキ感でごちゃまぜになりながら、いつもロッドを振り続けてきた。


そしてたどり着いた一つの結果が今目の前にある・・・

感無量。



気になるサイズは・・・




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全長125cm

もちろん自己記録更新。


今回はリリース前提のため、重量に関しては正確に計れず。

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とりあえず駆けつけてくれた村本さんに抱えられ・・・

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抱えられた状態で111kg。



そんで村本さん単体のウェイトが
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75kg。


111-75kg=約36kgということで算出しました。

魚体を傷めないことを最優先としたため、

あくまで参考記録ということでご了承ください(笑)。



魚の体力が回復してから・・・

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無事リリース成功。

次は伝説のモンスタークラス『孕のジャン』サイズになってまた闘おう。




今回、ランディングをサポートしていただいた桜井さん。

激しいファイトシーンを撮影して頂いたノリダ―さん。

いつもいつも支えてくれる

弘瀬さん、ショウちゃん、ビルマンさん、コンボイさん、艦長さん、近森クン、やんやんクン。

徳島からワザワザ駆けつけてくれた村本さん。

そして高知で出会いいつも応援してくれているすべてのみなさん。

本当にありがとうございました。

これからも一釣り人としてまだまだ先に進みたいと思います。

これからもフィールドでお会いした時には宜しくお願いします。





































 

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