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アカメへの思い





第5回アカメ釣り大会は荒天のため、残念ながら中止になってしまいましたが、第3回アカメフォーラムは予定通り開催されました。

昨日の午後からヒデちゃん、やまひろ君と参加してきました。

このフォーラムは「釣り」という視点だけではなく、アカメをとりまく環境や生物の生態をテーマとして、毎年別々の講師が招かれ開催されております。

学者さんや各分野の専門家からのお話しは、釣りには直結しなくても、「神の魚」の謎を解き明かす重大なヒントが隠されているということもあり、自分も本当に楽しみにしているフォーラムです。

今となってはアカメフォーラムに参加せずして、アカメ釣り大会は成立しないというほど、自分にとっては重要な位置づけになっています。



 

↑ この画像はフォーラム内で紹介されたアカメの標識放流についてのものですが、いわゆる「タグ&リリース」にもいろいろな方法があり、それぞれ利点や欠点がある。

もちろん標識放流だけでなく、アカメの生態に関す調査、またこの「アカメと自然を豊かにする会」のように、唯一アカメを釣ることが公然と許されている「最後の砦」高知県の現状を維持するために、人知れず活動している人達がいること。

表には出て来ませんが、我々釣り人が高知でアカメを釣らせてもらえる幸せの影には、決して目立たないけれどもしっかりと釣り人のために活動している人がいることを忘れてはなりません。




 
 
↑ この会の世話人である上杉君も、標識放流に関するサポートをしており、浦戸湾水系のアカメに関しては24時間態勢でタグ打ちの待機をしています。




 


今回、初めての開催となった懇親会にも参加させて頂きました。

フォーラムに参加していた方を中心に、ここにも多くの方々が参加されておりました。

もちろん釣り人が中心なのですが、釣り人以外の方も参加されていたように思います。


懇親会に参加するにあたり、今回はどうしても話しをしたい人がおりました。

「アカメと自然を豊かにする会」の副会長であり、四万十川で古くから活動するTEAM SUBMARINEの安光さんです。

四万十のアカメと言えば安光さん、というほど有名な方で、自分がこのフォーラムに参加するようになってから会場では毎回お見かけしていたのですが、今年は懇親会のおかげでようやくお話しをさせて頂く機会に恵まれたのです。

この情報化時代に一切の情報発信をせず、ストイックなアカメ釣りにこだわり続けている安光さんとチームメンバーの皆さん。


サーフェスのミノーイングにこだわるウェーディングスタイル。

3フックのプラグは使わない。(ちなみにヨーロッパの内水面では3フックは法律で禁止されています)

釣った魚のウエイトは計らない。(吊り下げない)

魚を水から上げない。(魚の写真を獲る場合は水に浸けたまま)

ラインブレイクをする恐れのある障害物の近くでは釣りをしない。

アカメに呑まれるようなサイズのルアーは使わない。

折れない、伸ばされない、外れないためのフック選択を含めたタックルバランスの探求。(コンタクトした魚は確実にキャッチする)


これらは全て、釣りをする上で貴重な魚への感謝の念、またこの釣りがいつまでも続けられるようにという願い。極力魚へのダメージ、負担を少なくしたいという思いから実行されていることだと思います。




「アカメを釣らせてもらえるだけで、それだけで十分幸せでしょ?」

魚に負担をかける撮影や、持ち帰りなど欲が深すぎる。

キャッチ&リリースの徹底、魚へのダメージ軽減は四万十でアカメ釣りを継続させるための必要最低限のルール。

釣り大会が開催できるほどアカメの魚影が濃い浦戸湾と四万十では、同じ高知県でも環境や事情が全く違います。

我々アングラーは、訪問する土地柄も把握した上で、その地に足を運ばなければならないと痛感しました。



釣りに対する考え方、スタイルは人それぞれですが「郷に入れば郷に従え」という言葉もあります。

日本をはじめ、アジアでは自然に関するレギュレーションは皆無ですが、欧米の場合はローカルルールがしっかりと法の下に管理されているのが普通なのです。

四万十川をはじめ、高知でアカメを釣ることに関しては、全くなんの制限もありません。

言い換えれば、何をやってもOK、「自由」なのです。

しかし「自由」という言葉を振りかざせば荒れ放題になり、いつしか強制力によって制限される。

そういうことが起こらないように、利用者は自由の責任を普段から負わなければならないと思うのです。




地元に暮らし、アカメと共に釣りを楽しんでこられた安光さんの思い。

地域に暮らすからこそ生まれる郷土への愛情はもちろんですが、その地で活動するがゆえに発生する「責任」という二文字もお話しの中から伺い知ることができました。

「釣りは自己満足の遊び」と言い切る安光さんでしたが、その瞳の奥には、自分の好きな遊びだからこその「本気」と「覚悟」を感じたのです。


「自分のホームグラウンドで同じことをしたらどう思か。自分のことに身を置き換えたら、すぐにわかること」

安光さんが自分に投げかけてくれた忘れられない一言。

パッと目が覚めた思いがしました。

地元ではもちろんですが、特に遠征などアウェイで釣りをする場合には肝に命じなければならないことだと、あらためて考えさせられました。





自分にとっても、四万十川は特別な存在です。

「日本最後の清流」と言われる日本国の財産。

守るのも壊すのも我々人間。

地域で活動する方々への尊敬の念を忘れずに、いつまでもその素晴らしい自然環境の中で釣りができることに感謝していきたいと思います。




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