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鹿児島バチ抜けシーバス -第4章- 〜大物が潜む捕食のピンスポット〜

 表層で繰り返されるバチへの静かな捕食。ボイルが出る場所とタイミングには、一定の規則とリズムがあるような気が、なんとなくはしていた。


その"なんとなく"が一気に確信へと変わるかもしれないバイトを得た、とある大潮の晩のこと。


やはりそのバイトは小さく静かで、掛けた瞬間にはそれが"今までとは違うサイズである"とは微塵も感じなかったのだけれど。


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■ 単発ボイルの始まり × 捕食の為の一等地


 満潮潮止まりのドロっとした海面に、これでもかと浮遊物が散らばる。


ルアーやラインを当てても問題のない泡から、海藻や木の枝、葉っぱなどラインを接触させたくないものまで、その浮遊物は様々だ。


時計を見て、この浮遊物たちが河口から海の向こうへと過ぎ去るまであと何分要するのかを予想する。


それまでは余計なプレッシャーを与えぬようコースと立ち位置を考慮し、はやる気持ちを抑えながら試したいルアーのアクションチェック等をおこなう。


トロリと僅かに動き出す浮遊物。時計を見ると、予想の時刻とほぼ同じ。


本命のルアーへと付け替えてしばらくすると、視界の片隅の水面に、小さな波紋が広がったことに気付いた。


"ボイルが始まった"


バチパターンを経験してまだ1ヶ月足らずだが、もう何度この瞬間を体験しただろうか。


これから始まるであろうボイル祭りにワクワクする気持ちが湧き上がるが、この"単発ボイルの始まり"の時こそ、最も重要視すべきタイミングなのかもしれないと、今になって気付かされたのだった。



 僕が通うフィールドは、ざっくり言えば本流と支流があり、支流側に特徴を持ったポイント。目視で確認できるバチが抜けるのも、この支流側だ。


そこで重要視しているのは、支流に水が溜まる水位(満潮時における最高水位がどれくらいか)と、本流の下げ潮に影響されることによる支流からの水の流動具合(水が払い出される強弱)だと思っている。


ふたつの流れがぶつかり、ひとつの流れになる地点。おそらくそこが、1番最初に密度を高く保ったままのバチが流されるであろうスポット。


スズキからすれば、"ただそこで口を開けていればいいだけの捕食の為の一等地"。


目先の表層バチボイルばかり追いかけるあまり、単発ボイルの波紋の残像へと遅れてキャストを繰り返していた今までの釣り。


そうではなく、流されたルアーがその一等地へと差し掛かった時…ちゃんとした結果として現れた今回の小さなバイトに、"大物が潜む捕食のピンスポットがあるのだろう"と、気付かされたのだった。


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■ 今期最大のバチ抜けスズキ


 たまたま立っていたのが、表層のボイルの始まる先端だった。そのボイルに向けてややアップクロスにキャストしたのも、いつも通りの流し方で特に深い意味はない。


スナップに繋いでいたMegabass/CUTTER90(オーシャンピンク)は、今日も安定してシーバスからのバイトを得るが、なぜかやけに弾いてヒットには繋がらない。


反射的に合わせようとするのをグッと堪えながら流していくと、やざてルアーはややダウンに水を受け始めた。


いつもなら完全にダウンになる前に回収してしまうが、ややダウンの流れを受けている段階でもバイトがあるので、まだ粘ってみることを選択する。


粘って粘ってルアーが流れ着いたのが、ぶつかったふたつの流れがひとつになる地点。前述した、"捕食の為の一等地"だった。



「シュボッ」


いつもの小さなバイトが、今度はようやく、ティップが弧を描くヒットへ繋がる。アワセ後のいつも通りのエラ洗いも、何度か続く。


フィールドに余計なプレッシャーを掛けぬよう、ライトは点けずに静かにタモを伸ばし水面に浸ける。


上手く入ったかのように思われたが、掬い上げようとすると魚体がネットに入っていないことに気付く。


「あれ?なんでだ?」


ネットにルアーが絡まっているが、尚も暴れる魚にヒヤヒヤしつつなんとかネットイン。


タモを持ち上げようとした時に、ネットに入らないことから抱いた違和感の答えがわかった。



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【ヒットルアー:Megabass/CUTTER90(オーシャンピンク)】


 今期バチ抜け最大サイズとなる、叉長66センチのスズキ。


今までのアベレージが40センチ前後だったことを考えると、全く想像してもいなかったサイズであり正直驚いた。


しっかりと身が乗った個体で、ランディング後すぐにネットインしたまま水中に浸けて蘇生したこともあり、すぐに力強く暴れ飛沫を浴びせてくる。


思えば、2019年に入ってキャッチしたシーバスでは最長となるサイズ。70センチに満たないサイズだけれど、シーバスという呼び方でなく"スズキ"と呼んだ1匹だった。




■ バチ抜けランカーに逢える日を夢見て


 大きいサイズが入ってる日なのか?と思ったが、なかなかバイトすら得られなくなる。


それでもあの手この手ともがいてキャッチした次の1匹は、可愛いいつものアベレージサイズだった。


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ヒットルアーは1匹目と一緒。自分の中でアピール力、操作感共にバチパターンではファーストチョイスとなるメガバスのカッター90だ。


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 いつものアベレージサイズを釣った後は、大きいサイズが口を使う(または、獲りやすい)条件についての思考が脳内を埋め尽くした。


振り返ればバイトが出たのは、"ボイルの始まりのタイミング"であり、バチが1番流れてくるであろう"捕食の為の一等地"だった。


"大物が潜む捕食のピンスポット"


本来、たった1匹釣っただけじゃ何も言えないはずだけど、自分の中で確信めいたものを掴んだような気がして。


バチへの単発ボイルがすっかり身を潜め、静かに流れを形成する本流の水面を見つめる。


脇にある支流はもう、干上がっている。





鹿児島バチ抜けシーバス -序章- 〜抜けたバチたち〜

鹿児島バチ抜けシーバス -第1章- 〜人生初のバチ抜けシーバス〜

鹿児島バチ抜けシーバス -第2章- 〜全層を刻む〜

鹿児島バチ抜けシーバス -第3章- 〜バチ抜け黒鯛〜



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