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▼ パラシュートのかわりに、リュックサックを背負って飛び降りする研究。
- ジャンル:日記/一般
『パラシュートを使用する事により、飛行機から飛び降りる際の死亡や大怪我を避ける事ができるか:ランダム化比較試験』
飛行機から飛び降りる際の、パラシュートの有効性を確かめるために行った研究です。
18歳以上の男女23人を無作為に2つのグループにわけて、
1つのグループはパラシュートを背負って、
もう1つのグループは、
見た目が同じのただのリュックサックを背負って、
飛行機から飛び降りた実験です(笑)
今回のテーマはエビデンスの強さについてのお話。
釣りにエビデンスなんて必要ないし!って思っている方も、パラシュートの実験結果が気になるでしょうから、お付き合いください(笑)
エビデンスレベル、で検索すると、下のような画像がたくさん出てきますね。
エビデンスレベルの低いものから見ていきましょう。
・専門家の意見、権威の長年の経験
波動がこれに当たります(笑)
なんの根拠もなく、プロとかテスターとか、権威がある風の人達が長年の経験からある、と言っているモノ。
現在、この、1番低いエビデンスレベルにある波動について、僕が根拠を示せ、とぎゃーぎゃー騒いでいるところだとご理解ください。
・症例報告モノ、事例研究モノ
医学の世界で言えば
『女性に発症した前立腺肥大症の一例』
『天津飯の三つ目に発症したものもらいの一例』
とか、相当レアなケースなら、発表に値しますね。
釣りで言えば
『東京湾奥でバチルアーにマンボウがバイトしてきた』
『ビッグベイトにメダカがバイトしてきた』
とかは報告に値するでしょうね。
魚類系の雑誌眺めていても、本邦初の〇〇ウオの捕獲の一例、とか一例報告モノはたくさんあります。
ここで、『男性に発生した前立腺肥大症の一例』としてもクソ面白くもないし、誰も論じない、発表しないでしょうね。
それと一緒でね・・・
『バチパターンでバチルアーで釣れた』とか、
『アルデンテがダメでマニックもダメでキャロットに変えたら食ってきた』とか、
何が面白いのよ、と・・・
現状、fimo内ではこのような報告が溢れかえっていてクソ面白い状況で非常に得るものが多いですね!!すばらしい!
・後ろ向き研究(症例対象研究)
『コロナウィルスに感染した人達を集めて調べてみたら喫煙者が多かった』
『肺炎が重症化した人を集めて調べてみたら喫煙者が多かった』
『肺癌に罹った人を集めて調べてみたら喫煙者の割合が高かった』
と言うのがコレに当たります。
『去年1年間釣った魚に使用したルアーの割合を調べたら、バイブが1番多かった』
『去年1年間、魚が釣れたバイブの重さ割合を調べたら10g以下のバイブで釣っている割合が多かった』
とか
後ろ向き研究、の後ろ向き、の意味がご理解頂けるでしょうか。
ですから、以前から申し上げている通り、何千匹釣ったから俺の言ってる事は正しい、とか、何万匹釣ったから正しい、とか言ってるやつのことは全く信用ならなくて、
このようなデータを取って500匹釣った人の方が信用がおけると考えております♪
データも取らずに、数釣ったから、俺様正しい、ってのは、・専門家の意見、権威の長年の経験
のジャンルの、いちばんエビデンスが低いカテゴリーに分類されますね。
っま、専門家、権威、でさえ、ですから、それ以下の立場の方のご意見は言わずもがな。
論文の査読してるわけじゃないのですが、
fimo内のやりとりでも、自分の主張に説得力を持たせたいならデータや根拠が必要、と言う事はご理解頂けますでしょうか。
・前向き研究(コホート研究)
『ワクチンを打った人が今後コロナウィルスに感染しなくなるか』
『肺癌に罹患していない喫煙者を集めて、今後向こう30年経過を追って何人が肺癌に罹患するか』
などがこの研究にあたります。
釣りで言えば、
『今日から向こう1年間、デイもナイトも、同じカラー、同じ重量、同じ波動(笑)のバイブを投げ続ける。その際の、天気、気温、水温、月齢、潮汐、水深、濁度、釣れた魚の数、サイズ、重量を記録する。
どの要素が、バイブで釣れる状況に影響を及ぼすか検討する。』
前向き研究、の前向きの意味がご理解けたでしょうか。
ルアー以外の、どの要素が釣果に影響を及ぼすか、を知りたいので、バイブの色やサイズ、波動wも統一しないと、この前向き研究は成り立たなくなってしまうのではないかと。
バイブの条件を統一する事で、はじめて、釣れる、と言う他の条件について論じる事ができると考えます。
・ランダム化介入研究、無作為化比較対照研究、randamized controlled trial(RCT)
例『インフルエンザ感染を予防する効果があるとされるウンコ療法について調べたい時に、
対象者をランダムに2つのグループに分け(ランダム化)、
一方には評価しようとしている治療や予防のための介入を行い(介入群、ウンコ療法群)、
もう片方には介入群と異なる治療(従来から行われている治療など)を行う(対照群)。
更に、研究者と被験者のどちらにも、治療群と対照群がどちらであるかを分からないようにすし、計測に主観が入らないようにする(盲検化)。
従来の治療に加えウンコを投与する介入群と、
従来の治療のみを行う対照群の感染率を比較し、対照群に比べて介入群で感染率が低くなればウンコ療法に効果があることが証明される』
釣りにおいては自ログで恐縮ですが
これは、トリプルフックとダブルフックの比較で、見た目で明らかに違うので、盲検化は難しくなっています。
ので、『ツインフックとダブルフックの比較』と置き換えて頂いてですね。
ツインフックとダブルフックも見た目の違いは明らかなので、
ダブルフックの胴・シャンクに、黒いシリコンチューブを被せて、アイにスプリットリングもハメて、
なんとなく、見た目はツインフックそっくりにになるようにして、
研究する側も、実釣する側も、どちらを渡されたか、じっくり見なければわからないように盲検化する事にしましょう(ちょっと苦しいデザインですが・・・)!
・系統的レビュー、メタアナリシス
主に、上記RCTにより実施された研究・論文(つまりメタアナリシスを除けば1番エビデンスレベルが高い研究)を複数集め、
研究の結果を統合し、より高い見地から分析されたもの、を指します。
ガイドラインの根拠となっているのはこのエビデンスレベルの資料です。
釣りにおいてはちょっと見当たらない、ってか無い?ってかここまでやる必要性はないかもしれませんね。
さて、長々書いて参りましたが、波動に関連する文献を探す時に、
その見つけた文献や研究が、どの程度のエビデンスレベルに属するか、意識してみると良いかもしれませんね。
ま、そんな文献を見つけられれば、の話ですがね(笑)
さてさて
最初に添付したパラシュートの論文です。
RCTって書いてあるので、ここまで真面目に読んでこられた方には、それなりにエビデンスレベルの高い文献であることが理解頂けると思います。
結果は、なんと、パラシュートをつけた人とつけなかった人で、死亡や大けがの発生件数は変わりませんでした!!
んなわきゃない!!
種明かし!
飛行機は飛んでいなかったとゆー(笑)
この研究から言いたいのは、
一見しっかりした研究のように見えても前提条件しだいで、いかようにも結論を導き出せるということ、だそうです。
ここまでに、僕が、RCTってのはエビデンスレベルが高い研究だから、すげぇんだ!!って事を擦り込んできましたので、
RCTって聞くだけで、なんかすげぇ!って先入観を持ってしまうと思うのです。
この研究を解説しているページでは、研究やデータを「批判的」に見る姿勢が大切、とも言っています。
「メーカーお抱えのプロが、釣れる!と言っている波動」「生態波動論で何万匹も釣った」などと聞くと、ついつい頭から信じてしてしまいそうになりますが、
重要なのは、研究成果やデータを「批判的」に見る力であります、と。
このデータは
・本当に実態を反映しているのか(ルアーは本当に波動を出しているのか?)?
・前提条件は適切なのか(魚はルアーの波動を感じている、と言う前提条件は果たして正しいのか?)?
たとえ権威ある組織や研究者が出したデータであっても、
有名アングラーが提唱する波動であっても、
あえて「疑ってかかる」姿勢こそが本当に役に立つ、そうですよ♪
研究や論文を批判的に見る、
のと、
人間の都合で書かれたから、と言う訳の分からない理由で論文そのものの存在を否定するのとはワケが違いますので、
誤解なさらぬよう(笑)
以上、長々とお付き合いありがとうございました!
- 2020年6月4日
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