重心移動にトライ!ハンドメイドミノー製作

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最近になって気がついたことがある。

自分は釣りをしていてもせいぜい3時間くらいしか集中力が持たない。小さくても1匹でも釣れたら満足だし、だからといって釣れなくても延長戦に持ち込むほどの気力はない。元々ランカーハンターではないからどの魚もほどほどのサイズしか手にしたことがないが、それを特に意識することもない。

ところが。
休日にルアー製作をしていると朝から昼飯も食わず気がついたら夕方、ということが結構あるのだ。最近は釣りに行くはずの予定を変更して製作に充てることもあるくらいで。どうやら釣ることより作ることへの情熱の方が勝ってしまっているのだ。

昨年釣れた魚は30匹程度だが、製作は100本超え。
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こんなハイペースで製作ができるようになった背景にはレジンコートやペイントレスカラー化による時短化がかなり効いていると思う。コーティング工程の待ち時間に飽きてしまい野放しということが過去にはあったが、今は朝から製作を始めて午後には数本完成ということが日常化しているので、思いが冷めないうちに次の製作に入れてるようになった。製作というよりは料理を考えながら作っているような感覚かな。

まあいつまでこの情熱がキープできるのかは不明だが、まだやりたいことはいろいろあるから、しばらくはそんなペースで続いていくのだろう。


ハンドメイドルアー製作で以前から取り組んでみたかったテーマのひとつに「重心移動」がある。

特にソルトルアー界ではこの数年、飛距離をアピールする商品が増えているのは周知の通りで、かなりのルアーに重心移動システムが搭載されてきている。仕組みは各社様々だし、きっと特許なども沢山あるのだろう。
ハンドメイドでは旧来の固定重心をずっとやっていたが、キャストしたときの姿勢の悪さと飛距離不足とが市販品との大きな差になってしまい、市販品のフィーリングに慣れてしまった身体がそれを受け付けないのだ。本当ならここぞという時にこそハンドメイドを使えるようになりたい。そう思うと重心移動は避けて通れない道と思うようになってきた。

そんなこんなで試作開始。

最初だからあまり凝らずに行ってみる。
8mmストローと7mmタングステンウェイトでユニットを製作。ウェイトは3個と4個で試作。
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ストローの両端はレジンで固めている。

これをボディに装填。こちらは140mmのノーマルリップシンキングミノー。本当はユニットを前傾に入れたいのだがボディが無駄に大きくなるのは嫌なのでとりあえず平行に。
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ボールが前方に転がりやすくするために、お腹辺りにも固定ウェイトを仕込んでみた。ワイヤーは不自然な形になったがどうにか収まった。

リップを装着し、前回導入したメッキフィルムでお化粧。動き確認がメインなので極力シンプルに目玉だけのフルメッキ仕様とした。
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140mm 34g。思ったよりやや重く出来てしまった。
リップは一時期レジンとポリカーボネイトを用いていたが、強度重視で現在は2mmアクリルに戻している。

しかしこのメッキフィルムは面白い。こんな感じに文字まで映り込みテンションが上がる。今はフィルムを左右2枚のみで全周貼れるようテクニック習得中。
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フィールドで投げてみたところ、正確に計測はしてないが重心移動による飛距離の向上は結構感じられた。またリップの抵抗でウェイトが動いてくれているのが確認できた。マグネットなどの工夫がないからテンションを緩めるとウェイトはすぐに尻に戻ってしまうが、今のところはこれで充分。アクションもそれなりに出来てるし、ファーストトライとしては充分だ。


続いてリップインタイプの130mmシンキング。
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130mm 32g
風呂テストは無難にこなし、次週以降にフィールドテスト予定。

調子に乗って何本か。
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着水したらなるべく尻が下がらないようにとの思いから、ボディ形状はやや後方に浮力を持たせるようにバランスをこれまでと変えている。飛行姿勢とボディ形状の相関はまだ理解できていないので、今後検証をしてみたい。

この先はマグネットとかバネとかで重心のコントロールを目指すのだろうか?また別の方式に手を出すのだろうか?自分でも定かではないが、こうやって悩んで形にして確かめていくプロセスが本当に楽しい。
ルアー製作は本当に奥が深い。








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