【千魚釣探】最終章

雨天でも釣りが可能な川を幾つか知っている。そこは過去に釣り人を見たことがないエリアであったし、行けばそれなりに良い釣りが出来るだろうと軽く考えていた。しかし、その思惑は外れることになる。

入渓地点の橋のふもとは、この時期にしては草が生い茂っておらず明らかに人が出入りした痕跡があった。おそらくこのポイントで味をしめた釣り人がシーズン中に何度も訪れたのであろう。

釣り上がっていけど、追ってくる魚影は皆無であった。
途中、ポイント変更をするかどうか何度も脳裏をよぎった。

そして、あるポイントをさかいに比較的新しい釣り人の足跡を発見してしまうのである。

「今日出来たものではなさそうだが、これは厳しいな」

引き返すにも、入渓地点と退渓地点のちょうど中間部まで来てしまったので、とりあえず退渓地点まで釣り上がることにした。

退渓地点近くまで行くと、僅かながら魚影が濃くなってきた。ミノーサイズのイワナもヒット。さすがに写真は撮らなかったが…

わりと良いサイズのイワナもヒットしたのだが、ランディングネットが上手く外れず、バラシ。

「しまった、今のはヤマトだったな」

悔しかったが、私の表情は笑っていたと思う。

ひとまず退渓し今後のプランを考えたが、どのみちポイントを変更しても中途半端な結果になりそうだったので、この沢を釣り上がることにした。

この判断が良かったのか、ほどなくして良いイワナが釣れた。

チェイスからヒットまで丸見えで私の心臓はバックンバックンだった。

「食えっ！食えっ！」

と念じ続けたのは言うまでもない。

この１尾で満足した私はここでロッドオフとした。
実は帰りに蕎麦屋に寄るのが目的の一つでもあった。

しかし、僅かな時間差でどこの蕎麦屋も閉店。温泉に浸かり、泣く泣く帰宅したのであった。

2018年10月1日
コメント(2)

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みんなからのコメントコメントする

遅コメで失礼します。

今シーズンお疲れ様です。
今季ラストもsimaさんのスタイルが滲み出た良い渓流ログでした(^-^)
釣果を超えて、自分の中で満足できるかどうか。
良い釣りとは何かを考えさせられますね。

蕎麦は残念でしたが、
そちらは良い温泉が沢山あると
思うのでまた私も伺いたいです。

本流メインではありましたが、
私も今季ご一緒させて頂き
どうもありがとうございました。

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2018年10月5日

keen

神奈川県

sima

岐阜県

>keenさん
今シーズンお疲れ様でした！
北海道遠征記読みましたよ～
最後の最後でドラマがありましたね
素晴らしいセッパリでした
あのタイミングで釣ってしまうのがkeenさんですね！

カラフトマスも憧れますし、オショロコマも良いですね～
オショロコマは釣りに興味を持ち始めた頃からの憧れの魚です
いつか釣ってみたいです

サツキマス釣行はご一緒できて、とても楽しかったです
本命は出ませんでしたが、あの本流アマゴは本当に素晴らしかったです
またやりましょう！