Gクラフト ミッドナイトモンスター982SR

個人的に好きだった竿シリーズ

 

Gクラフト ミッドナイトモンスター 982SR

 

Xの質問箱にてシーバスロッドのインプレを書いてと要望いただいたので、何のロッドにするか迷ったんですが書くなら記憶に新しくて長く愛用したロッドがいいかなと思ったのでまずはここから

 

 

他にもアレコレ使った気はするんですが…どんなだったっけ??

男性は愛した物に名前をつけて心の中に保存して時が経つにつれて美化されると聞いてたんですが、今の溺愛ちゃんがあるとどうやら薄れていくようです

 


 

 

①Gクラフト ミッドナイトモンスター 982SR
 

このロッドは2015年に発売された比較的新しいシリーズで、メーカーの説明としては

「トゲや癖を排除した扱いやすいロッド」


 

TRシリーズが30&40&46tカーボンを配置しているのに対してSRは30&40t
 

パリパリパツパツみたいなピーキーさが無くなってバットも曲がる感じになるんかな?

 

でもミッドナイトモンスターTRでも扱いにくい硬さは感じた事ないしちょっとパワーダウンする感じかな?

 

リールシートがコスメ捨てた軽さ重視でガイド関係はコストを抑えたステンsic…先重りしそう

 

なんて思ってたら全くテイストの違う別物が出てきました笑


 

まずTRよりも圧倒的に軽い!

物理的にも軽いけど持った感覚的には更に軽い!


 

そしてTRよりもパリパリのキンキン!

 

TRがジョイクロやダイペン投げても不安の無いミディアムヘビーロッドだとするならSRのパワーは何と表現すればいいんだろ…

 

扱いにくくはない!

繊細な感じがするのに癖やトゲかと言われるとそうは思わない

 

ただ無理すると折れそうなほどの乾いた感触はある


 

使い込んで馴染ませた後はキャストもファイトも凄くスムーズでピーキーさは感じない


 

焦る瞬間があるとすれば魚を水中に留めておきたい時に勝手にグングン寄せてくる笑

 

全然扱いにくくないはずのベリーが「ソイヤさ!ソイヤさ!あっそれそれそれそれー」とリフティングしまくるのでランディングネットを開くのにも「待て待て落ち着け!」って魚よりロッドに言いたくなる



 

破損させる自信しかなかったのでやってないけど重いルアーとか爆風耐性は無いと思う

 

ファイトで折れそうな感じはしないけどキャストで深い所をひん曲げるのは怖い




 

良いところは圧倒的な軽さと硬さから来る高感度

 

モゾっと当たった

コーーン!ときた

ドスンてきた

 

的なやつが凄く明確にハッキリして楽しい!



 

あとキャストの爽快感◎

軽い固定重心のルアーをあえて垂らし短めでスパッと投げる時のスパッと感が最高峰

 

ベリーがムチムチなんですよね



 

 

このロッドを運用するのにリールやらラインには相当悩みました

 

いや嘘つきました

悩んだ記憶無かったです


 

ただ「これはパワーロッド」って認識から入ったのでリールは4000番にPE1.5号とかからスタートして、こりゃ違うぞってなって1.2号に落としたけど数年お付き合いした結果リールは3000番にPE1号と相成りました


 

ロッドが弱いってわけじゃないんです

普通にリフティングパワーあるし強めです


 

ただ魚が元気なうちはロッド曲げたままドラグ出して走ってもらって、寄った後から繊細なマネジメントなんてしない方がキャッチ率高いみたいな釣りをしてたら太いラインや大きいリールが必要無くなったんです



 

そういうファイトスタイルならもっと柔らかいロッドでいいんでは?ってなると思うんですけどSRの特徴である圧倒的持ち重りの無さと硬さは繊細なアクションを正確にルアーに伝える事を可能にします

 

12.5cmのミノーをぶーんと投げた先でロッドをちょんちょんと動かしてミノーを左右にヒラッヒラッとさせる

 

これは言葉にするのは簡単ですが実現するのは意外と難しいか腕が振られて疲れます

 

まるでショートロッドでバス用のシャッドでも動かしてるかのようなピシパシッて軽くて爽快な操作が可能なんです


 

硬くてリフティングパワーもりもりみたいな表現をしましたけど言うことを聞かない棒みたいな竿ではないです



あとめっちゃ先調子なんですけど、このティップが割りとスムーズに魚に追随するので使いにくくは感じない

 

 

ただ何もしなければエラ荒いは頻発するので魚が浮上方向に動いたらティップを水面に突っ込むとか、浮かせる時はロッドを構え直して曲げる部分を移行させるとかの素早いロッドワークは必修科目になると思います

 

腕と膝を使ったアグレッシブなファイトはスポーツ要素があって凄く楽しいです



 

知人がシーバスやるのにロッドを1本しか持てないって相談してきたら大体これ勧めてました



 

使う人によって評価が分かれまくるタイプのロッドですけど2015年時点ではライバルなんて思いつかないほどの傑作でした

 

今のロッドと比較でも似たようなロッドが無いから難しいですね



 

凄く特徴的というか特化してるというか

やっぱりTRより癖強い気が…笑


 

腕に自信のある人、ファイトが上手くなりたい人、ルアーをアクションで釣りたい人には良いかも

 

あとサイトフィッシングが好きな人やアクションで食わせたい人にも

 

濁りのあるテトラ沿いをルアー見ながら巻いてアクションさせたら下からギランて出て潜られたらテトラに巻かれるみたいな釣りには最高



 

オートマチックに水に絡むとかとは対照的なので感度を利用して水圧を感じながらココって所で正確なアクション入れて抜きで食わせて深いフッキング入れる

 

誘いも合わせもアングラーから仕掛けに行くマニュアルな攻撃型ロッド

 


爆風とか高波とか重いルアーには勧めない


ベリーを越えてパリパリのバットを曲げ込もうとすると硬さゆえに不安になる


 

とにかく高感度で2本掛かってたフックが1本外れた感触なんかはハッキリ出すぎて「ひいっ」てなる

 

そんなロッド



 

あとGクラフトロッドを使った事がない方で今後SR購入を検討している方に向けて少しアドバイスすると、Gクラフトロッドの中でもSRシリーズの強めのシリーズ(特にミッドナイトモンスターSR)は新品状態と使い込んで馴染んだ状態では使用感がかなり大きく異なります


 

新品状態では本当に曲がりません

普通に今まで通りキャストすればルアーは空に飛んで驚くと思います

 


少し使い込めば馴染んでキャストもファイトも使いやすくなるんですが、それはつまりロッド内部のカーボンが馴染みやすいとか馴染ませて使う前提と思ってください


 

そういうロッドなので馴染ませる過程のエイジング次第で癖がつきやすい気がします

 

今までに2本の新品と数本の中古SRを振りましたが使用感がどれも違うんですよね

 

新品を買ってすぐ大きめの青物を掛けてビッグファイトした竿と小さいシーバス~アベレージを釣りつつティップ~ベリーを重点的に曲げた竿ではキャストフィールから全然違う感じに仕上がります


 

どんなロッドもビッグファイトをすればヘタりますが、そういうのが出やすい部類だと思います

 


あとキャスト方法が全然違う人のロッドを借りたり買ったりして振るとマジで使いにくい笑


 

趣味の道具としては面白くて楽しいロッドです!

 


丁寧にエイジングして馴染んだ時の相棒感は最高で今でもオススメできる名作


 

使い手はかなり選ぶし硬めが好きな人向けですけどね!

 

 

もう1本書こうと思ったけど長くなったので一旦おわり!

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