太陽の支配が終わる頃
気温はZEROに加速していく。



訪れる静寂と切り裂くような冷気。


夜の幕が上がる。




静かに。


しかし、重々しく滑り出す川面。






またこの季節がやって来た。






バチシーズン。








バチと言えば、
細身のシンキングペンシルで
流れて行くバチを演出していく釣りが基本となる。


キーは、流れと同調させるリーリングと
ルアーレンジの把握。



アフターが絡むという事もあるのだが、
低水温で速い動きに対応しきれないこの時期の個体と出逢う為には、

「一定層を流れてくるベイトを演出」することが全てとなる。




ベイト


何故バチと言わないのか。



冬場。大潮前後の夜間。
多毛類の産卵が始まるこの時期だが、必ずしもベイトはそれだけではない。


バチにしても、大潮になると必ず産卵のために水面に浮くのか？
と、言ったらそうでもない。


小潮でも抜けるし、
大潮でも抜けない時もある。


抜けたとしても水面に浮かない時も多々あるわけだ。



抜ける場所も必ず河口という訳ではなく、
河口から数キロの中流でも抜けるし、
沖でも抜けている。

日中に游いでいるのも見たことがある。



即ち、訳が解らないのだ。



そもそも、あんな連中の考えてる事など
解りたくもないのである。
（多足関係者凄く苦手）






(ーー;)。。。。。










その他の遊泳力の弱いベイトではシラウオやボケジャコや
エリアによっては若干の甲殻類も居る。



河川で言えばシーバスはこれらの動きの遅いベイトが目の前に流れてきたら、
手当たり次第に補食して、厳寒気を乗り越えるための体力を付けようとする。




すなわち、バチシーズンだからといって
表層だけ探るだけでは、
中層やボトムを流れているベイトを狙うシーバスを見逃してしまっている。。
と、言うことですね。

（以外とデカイのはボトムだったりします）




私の場合、結局ベイトが何であれ
探り方は同じ。

意識の全てを注ぎ込むのがラインメンディングなのだ。





しかし、補食の体力が無いのか、
体力を温存しているのか？

そのバイトは弱く繊細な時が多い。




そのバイトをしっかりと感じるためには
ラインメンディングが非常に大事になってくるのだ。


バイトを感じやすい=ラインスラックが無い
と、いう状態。





それでなくても、レンジコントロールの難しいシンキングペンシル系。


基本はスローリトリーブ。






よく、スローリトリーブとは
「リーリング１回転何秒くらい」
なんて事を書いたりするが、

ハッキリ言って、河川の場合、
そんな基準は、ほぼ当てはまらない。




先にも書いたが、大切なのは

流れとの同調
である。



ご存知の様に川の流れは常に一定ではない。


流れが飛んでいるタイミングでスローに引いてしまうと、ラインスラックが出過ぎてしまい、弱いバイトを見逃してしまう事が起きるし、
流速が遅い時に早く巻いてしまうと、
シンキングペンシルは簡単にレンジを外れていってしまう。


この様に流速を無視したリトリーブは釣果を著しく減らしてしまうのだ。







そして、もうひとつ気にしてほしいのは、
ラインの角度。


流れに左右されやすいPEライン。
入れる角度や、使用している号数によって、イメージ通りにはルアーを流せていない場合がある。






簡単に言ってしまうが、
アップクロスで入れた場合と
クロスで入れた場合。


アップクロスはラインは流れの影響を受けにくい。

ラインスラックが出ないように、
ルアーの重さを感じながら、その時の流速にあわせてリーリングスピードを調整する。







しかし、クロスで入れた場合は、
ルアーから自分までのラインに水流を横から受けてしまう為に、

リーリング＋ラインが水に引っ張られているスピード

となるために、アップクロスと同じスピードでリーリングすれば、
流速が速い時などは、想像以上にルアーは早く動いてしまっていると言うことだ。






そしてこれは使用しているラインの太さによっても変わる。

ラインが太ければ水流をより受けやすくなるので、流されるスピードも若干速くなるが、


それよりも怖いのは

レンジが変わる
と、いうことだ。


寒いので、動き回って補食をしたくない
この時期のシーバスは10cmもレンジがズレると口を使ってこない。
最低でも狙ったポイントの前後10Mは、
絶対にレンジの変動はしないほうが良いだろう。







そしてこれも

「（ラインが）太いと浮かび上がる」


と、言うこと。



隣のアングラーが釣ったので、
こっそり、リーリングスピードを真似たが
釣れない。。。

なんて時は、ラインの太さの違いが、かなり影響していると考えたほうが良いだろう。





Fミノー等でナチュラルドリフトを行う場合は、あえて太めのラインにルアーを引っ張ってもらうテクニックも有るが、

浮かびやすく、沈みやすいシンキングペンシルの場合は
ラインの影響を受けやすい為にレンジコントロールの難しいルアーだと言うこと。


これらの事を常に意識したリーリングやロッドポジョンのコントロールが大切だと言うことが御理解できるでしょうか？



自分のタックルセッティングと流速から割り出すキャスト角度、ロッドポジョン、リーリーングスピードを体で覚え、
ルアーをコントロールしていくのだ。





その他、
これらを想定して、
私はアップクロスでは浮かびやすいシンキングペンシル。
クロスからダウンクロスでは沈みやすいシンキングペンシルをセレクトする時が多い。



流速の影響を受けづらくするために、
メインラインも0.3号まで落とす事もある。




定番化を熱望するマニックフィッシュ

流れとの同調。
レンジコントロール。

これを意識したとき、その釣果は倍増するだろう。





そんな事、難しすぎる！
ベイトもよく解らない！
と、言う場合


簡単に魚と出逢うなら
シンキングミノー

が、オススメ。




BlueBlue
上）Blooowin!140s
下）Blooowin!80s



バチなのに、ミノー？


それは、先入観。
ベイトは表層を流れるバチだけでは無いと言うこと。
当然ミノーでもバチは演出出来ますし。





この時も、期肝心なのは「レンジキープ」




だけど
シンペンよりレンジコントロールが容易。

ダウンに入っても浮かび上がらない
シンキングミノーは、扱いが簡単。


と、いうメリットがある。






ダブルアクション（ウォブンロール＋S字蛇行）する
Blooowin!の使い方は、
「置いて流す。」

以上。





クロスで入れて流し、
ラインを流れに引かせる。
そして、ルアーの重さだけを感じられるくらいのリトリーブ。


ポイントは、Blooowin!をリーリーングで
アクションさせに行かない事。



もう一度言います。。。





「アクションさせに行かない事！」
何故2回？？
(ーー;)




これが大切。





このミデアムからスローリトリーブが肝で、
このスピードでBlooowin!は、微弱ウォブンロールしながらS字蛇行を発動する。


このアクションとスピードが
この時期のシーバスに非常に効く。



ベイトがバチだろうが、魚だろうが、
串団子だろうが、関係無いと言うこと。

シーバスの目の前に置いて流してしまえばバイトが出せます。

バチにも魚にも串団子にも
化けるミノーがBlooowin!。

自信を持って投げ続けられます。

（串団子はアンコが好きなんです）
山田談







BlueBlue
Blooowin!80S（最終プロト）






このBlooowin!80Sは、本格的なバチシーズン開幕の来月の発売を目指しております。


お楽しみに！







非常に簡単にレンジコントロールとリーリングスピードの話を書いてきましたが、

まだまだ立ち位置や足場の高さ、
流芯と、そうでない場所でのコントロール。

潮位による魚のポジョンの変化。

バチルアーで言えば微振動系、S字系、ジョイント系の使い分け等々、
とても奥深いものが有り、１回のプログでは書ききれないです。




それは、追々書いて行きたいと思います。



寒いけど、
「皆がいい魚に出会えますように…」







では、今回はこのへんで。。。






BlueBlue
http://bluebluefishing.com/m/