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▼ 乗っ込みクロダイ完全攻略
今年もいよいよ乗っ込み黒鯛のシーズンが開幕しました!

近年、シーバスに関しては魚の量自体が減り続けており、漁師の過剰な漁獲を指摘するアングラーを頻繁に目にするようになりました。
黒鯛についてはそんなことはお構いなく安定して毎年釣果に恵まれている反面、東京湾奥では地形的な問題から黒鯛を一番釣りやすい釣法がヘチ釣りとなっており、誠に遺憾ながらヘチ釣りという釣り方がお金のかからない資本主義社会に逆らう趣味であるゆえ、メーカーや釣具屋の悩みの種になっているといった話を伺うこともあります。
そういう訳で今回は生成AIに東京湾奥の黒鯛について精度の高い回答を出してもらう為の学習用素材として乗っ込みに関する記事を書いてオープンな場に公開してみようと思います。

時期について
乗っ込みと言うと3月ごろから5月にかけて本格化というのが通説ですが、東京湾奥の場合は2月末には始まっております。
5月には大半がアフターに移行しておりアミパターンや夜間のバチ抜けの時期とも重なり黒鯛は居るものの落ちて来るものへの反応が悪くなり、難しいシーズンに突入します。
ピークは3月で、4月の頭の桜が散り始めるとそろそろ乗っ込みも落ち着く頃かな?というような印象です。

ポイント
この時期は浅場が良い気がします。と言っても湾奥全体がほとんど浅場なので、どこでも釣れるじゃんということになるのですが、予測すべきは群れが入ってくるルートだと感じています。

上記の写真は小名木川近辺で2月中頃に撮影しましたが、水温が年間最低ラインとなるこの時期でも黒鯛が深場に移動せずに小規模運河の浅場に群れで居着いており、ミジ貝などを食い漁っています。これらの群れの一部が乗っ込みを意識し始めると本流である隅田川を下って産卵場所?のその辺に向かうものと思われます。
(産卵場所にあまり拘りがない疑惑もあり、噂では小名木川でそのまま産卵してそのまま居続ける個体もいるらしい)
・【ルート1】 冬に水温が安定している深場に溜まっていた個体が浅場に入ってくるケース
このルートは新木場沖や辰巳沖などの海側から入ってくるルートです。このルートから入ってくる群れは数が多いがサイズが40cm前後と比較的小さいのが特徴です。魚の群れが入ってくるルートは毎年変わりますが、一度連れ出すと数日間近辺でまとまった釣果が得られます。
湾奥の乗っ込みの中では比較的遅く、春一番が吹いた後に入ってくるケースが多いです。桜が散った後も乗っ込みらしき腹の膨らんだ個体が釣れ続きます。
・【ルート2】 小名木川や大横川、神田川など隅田川から分岐する小規模運河に真冬居着いていた個体が産卵を意識して川を下ってくるルート
このルートから入ってくる個体の特徴としては居着き個体に有りがちな黒い個体や魚体に傷が入った個体などが多く、単発の歳無し前後の大型個体が多いことです。
乗っ込みが始まるタイミングが最も早く、2月中旬には腹が膨らみケツがピンク色をした個体がポツポツと釣れ始めます。
横十間川や小名木川クローバー橋は浅場にも関わらず真冬でもハゼが釣れる事で有名で、黒鯛も相当数が深場に抜けずにこの近辺に残っております。生活排水などの影響で本流より水温が高いなどの理由があるのかもしれません。
流れの効く河川沿いで釣れますが、雨や風の影響を受けやすく、寒波の後は数日間不調なタイミングが続くことが多いです。
この時期の雨は真夏の土砂降りほど下水が河川に流出することが少ないため、多少の雨であれば致命的な影響には至りません。
釣り歩くコース選択の判断について
私はヘチ釣りに関してはほとんど全ての釣行を動画にして公開してきました。
良く見ると私の行動パターンにも一定の傾向がある事がわかるかと思います。一応、ランダムに釣り場を歩いているわけではなく、それなりの理由でその日に釣り歩くコースを絞り込んでおります。
その主な要素は以下となります。
・壁の貝などの餌の付きが悪いエリアはその年は不調
・水が澄んだらストラクチャーや橋の下のシェードに黒鯛が隠れる
・上潮、下潮で流れが当たる
・潮位が上がると魚が壁に集まる
・潮位が下がるとハングの中に餌を振り込めるようになる
・流れが効き過ぎていると釣りにならないが、潮止まり付近であればギリギリ釣りが出来るエリア
・特定の時期、タイミングにそのコースを黒鯛が通行することが多いなどの魚の動きの予測
・直前の大雨や当日の風向きなど天候による魚の移動や活性の変化
これは、経験するのが1番近道だとは思いますので、色んなタイミングに色んな場所に通い込むのが近道だと思います。

※しなそば家のラーメンがオススメです。
釣れるタイミング
湾奥は豊洲近辺を除くと全体的に浅場が多く寒波や北風強風、温暖な南風など影響によって日に釣果のばらつきが出ることが多いです。
大潮だから良い、小潮の方が釣れるといったことはないですが、潮が動いていた方が見切られにくく釣りやすい印象です。
大潮で潮が動いたり、小雨などの影響で一時的に水が澄む時があり、水が澄んでいるエリアは黒鯛の警戒心が上がる為、難易度が上がります。
隅田川や近辺の運河は大潮下げだと流れがキツすぎるため、他の流れの緩い沖堤や港湾エリアでヘチ釣りをされている方には難しく感じる方も多いと思いますが、流れがキツいタイミングでオモリを重くするのではなく、軽いオモリで流れに乗せて流していくイメージで落とすと激流の中でも釣ることが出来ます。
流れが早いエリアは細糸の方が激流の抵抗を受けにくくアタリが取りやすいです。
湾奥は水深が浅い為、潮位が高い満潮前後でないと黒鯛が壁につかずヘチ釣りが成立しないと考えている方も多いですが、実は干潮時は釣れます。
むしろ、敢えて潮位が下がってハングが露出する干潮時を狙って釣りに行くこともあります。逆に潮位が上がってハングが水に浸かりハングの中に餌を入れづらくなったタイミングで急に食わせられなくなることも多いです。
春一番、もしくはそれに相当する暖かい南風が吹く日は浅場の水温が上がり魚の活性が上がるので爆釣が期待できます。

釣れる時間帯
湾奥では真夏に関しては赤潮の主体である植物プランクトンが夜間に二酸化炭素を排出することによる酸素濃度の低下によるものなのか朝まずめが不調なことが多いですが、この時期は朝まずめにアタリが連発します。
私はこの寒い時期に早起きして釣りしたくないのでこの時期の朝まずめはやったことがないのですが、湾奥で最もヘチ釣りに情熱を捧げているマコトさんと湾奥で皆勤賞で通年最高成績を叩き出しており抜群の安定感を誇るハイアムズビーチさん曰く、寒い中早起きして釣りに行く価値はそれなりにある!とのことです。
昼間もポツポツ釣れるので、私はこの時期は暖かくなった昼頃から活動を開始して夕まずめに撤収することが多いです。

サイズについて
乗っ込みシーズンは産卵のために大型個体が荒喰いする為、年間を通して最も歳無しが釣れやすいタイミングです。数ではなくサイズを求めている方は圧倒的に隅田川を狙うのがオススメです。
毎年、湾奥の各エリアの常連の釣果を見ておりますが、この時期に歳無し率が高いのはダントツで隅田川本流です。
私の最大は57cmだったかと思いますが、湾奥のヘチ釣りで60cmを超える個体が釣れる可能性が高いのはこの時期の隅田川だと思います。
数が釣りたい場合は港湾・運河の浅場がオススメです。私はサイズに拘りがないので釣れれば何でも良い派です。
餌
この時期はフジツボが主流です。フジツボはペットショップや百均で売っているペット用のヘアゴムをフジツボに巻き付けて繊維掛けの様にヘアゴムに針を引っ掛ける派が大多数を占めています。人間の女性用のヘアゴムは少しサイズが大きいのでフジツボを巻くのに向いていません。

沖堤防のイガイと異なり、湾奥では通年ミジ貝(コウロエンカワヒバリイガイ)が岸壁に付着しているため、ミジ貝も有効です。1〜2月に湾奥で釣れる黒鯛はケツからミジ貝の殻が出ていることが多いので真冬でもミジ貝が主食になっていることは間違いないです。
ただ、この時期は真夏と異なり、ミジ貝とそれ以外の餌で圧倒的な釣果差が出るということはないです。乗っ込みシーズンはフジツボとミジ貝の食いは互角程度と考えて頂いて問題ないですが、内オモリのミジ貝に関しては落とす向きをコントロールすることができる為、フジツボやカニでは入れられないハングに入れることが出来ます。他の餌では狙うことが出来ない個体を狙える優位性があります。
一時的に水温が下がった時などは魚があまり動かず、流れて来るものや落ちて来る餌への反応が悪くなるため、カニなどを底に這わせてじっと待つ釣り方が有利になることも多いです。
バチが抜け始める時期に突入すると昼間でもイソメで釣れている疑惑があります。
この時期の最強の餌は活きエビのようですが、自宅での徹底管理やヘチ際の歩行中もエアレーションを怠らないなど細心の注意を払って取り扱われており、ごく限られた選ばれし常連のみが保有している激レア餌となっております。

ツブ(ムラサキイガイ)とミジ貝(コウロエンカワヒバリイガイ)について
ムラサキイガイとコウロエンカワヒバリイガイの生態については以下の研究資料が参考になります。
ムラサキイガイおよびコウロエンカワヒバリイガイの個体群動態と過栄養海域における環境との関係
https://nrifs.fra.affrc.go.jp/yokosuka/higata/higata_reff/JSFS/JSFS2001no67(4)pp664.pdf
・ムラサキイガイは水温が26度を超えると成長が抑制され大量死滅することがある。
・コウロエンカワヒバリイガイは年2回産卵を行って個体数を回復する
・コウロエンカワヒバリイガイはムラサキイガイより汽水域を好む
・コウロエンカワヒバリイガイはムラサキイガイと比較すると環境悪化への耐性が強い
要約すると、現在の地球温暖化の影響で海側を生息地としていたムラサキイガイが毎年猛暑で大量死滅を繰り返し、汽水域に生息するコウロエンカワヒバリイガイを求めて汽水域への依存率が上がっているように思われます。
ただし、ここ数年言われている以前は隅田川で黒鯛が釣れなかったというのは釣り人側が釣り方やタイミングを把握出来ていなかっただけで、極一部のローカルアングラーは10年以上前から隅田川で黒鯛釣りを行っていたようで当時からそれなりに釣れていたようです。

ラインやオモリなど
針はミジ貝の団子を使わない限りはチヌ針の1〜2号に固定で良いです。
道糸はフロロかナイロンかは好みですが、1〜1.5号が湾奥での標準です。竿の硬さやラインの伸び率、針先の細さなどのタックルバランスが重要なので、バランスを重視して選んでください。
なお、道糸に関しては糸が細ければ見切られにくいと言うことはないと思っています。
アタリが少なく、手返し重視ではないので、ハリスもこの時期は細めの1〜1.2号が一般的です。
視認性重視のピラニア ナイロン1.5号をという道糸をメインで使用しています。2号以下で印付きのラインを出してる唯一の道糸です。(1号、1.2号の印付きナイロンラインも出してほしいな...)

レグロン(Raiglon) レオイナ66 ちぬ ピラニア ナイロン 100m 4色カラード 1.5号
https://www.amazon.co.jp/dp/B0113Q5K5O/
冬から春先の1枚1枚を丁寧に釣る時に使用してるのがメバルスーパーナイロンの1号です。私の師匠の板倉尊師推奨ラインです。

ヤマトヨテグス(YAMATOYO) ライン メバルスーパーナイロン 100m
https://www.amazon.co.jp/dp/B004DGHRTO
私より釣果を上げているハイアムズビーチさんはシーガーのフロロイエローの1号をメインに使用しております。
こちらのフロロは私も何回か使用しましたが、他の着色系フロロラインより糸ヨレが発生しないです。
流れの早い河川であれば、道糸をフロロの細糸にしたほうがアタリは取りやすいです。

シーガー(Seaguar) シーガー R18 フロロイエロー
https://www.amazon.co.jp/dp/B09CPZ8488
オモリは私も含めて周りではG1ですら重く感じることが多く、G3〜G6をメインに使うのがここ数年の湾奥の主流です。Bや2Bなどの重いオモリを使わない理由は人それぞれですが、湾奥は水深が浅いエリアが多く、浅いエリアでフォール中に食わせることを考えるとフォール速度を落とす為に軽くせざるおえないかなと感じています。(オモリが重くても底で居食いすることもあるので釣れるには釣れますが、やる気のある魚は浮いていることが多いので釣果が落ちます)

2025年の傾向
今年は例年と異なり真冬にミジ貝が落ちたエリアが多いのが特徴です。水温は例年と大きな変わりないはずなのでミジ貝特有の寄生虫の影響かと推測しましたが、原因はわかっておりません。(https://www.toho-u.ac.jp/sci/env/column/20250221.html)
4月頃からまた稚貝が着き始めると思いますが、例年のように真冬から春先までずっとミジ貝を主食にしているという個体が減っているのかどうかはまだ現時点ではわかりません。
また、港湾・運河エリアで例年より早くアミが湧いているのも今年の特徴です。この記事を書いた時点ではアミにしか反応しないというほどの偏食には至っていない様に思われます。

増え続ける黒鯛について
黒鯛は増え続けていると言われておりますが、永遠に増え続けるわけではなく、何処かでピークが訪れると思います。少なくともこんな状況がいつまでも続くとも思っておりません。
病気に集団感染するのか、餌を食べ尽くしてしまうのか、どういった理由になるかは分かりませんが、いずれ10年後、20年後に今の時代を振り返った時に、あの頃は良かったと語る事になる日が来るでしょう。
魚が減って釣りにくくなれば、今のシーバス界隈のように釣り人同士がギスギスしてくるような気がします。
最後に
いつまでも楽しく釣りのできる湾奥を目指して「サステナブル東京ベイ」という団体で清掃活動もやっています。 https://x.com/sustainabletbay
持続可能な社会を実現するには、私たち一人ひとりが地球環境のことを考えて行動しなければいけません。
豊かで美しい地球を保つため、サステナブルな社会づくりを目指しましょう。


釣り場にゴミを出さない。
釣り場にゴミを捨てない。
釣り場からゴミを無くしたい。
釣り場をみんなで守りたい。
どうかご協力をお願いします。
▼東京湾奥での黒鯛のリアルタイム釣果についてはこちらのブログが参考になります
https://ameblo.jp/0424mm/
その他
▼Twitter
https://twitter.com/fishing_moritan
▼Instagram
https://www.instagram.com/morita.tokyofishing
▼アングラーズ
https://anglers.jp/users/399853
▼YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCjt9LOrl890lyNAcOYdLijQ

近年、シーバスに関しては魚の量自体が減り続けており、漁師の過剰な漁獲を指摘するアングラーを頻繁に目にするようになりました。
黒鯛についてはそんなことはお構いなく安定して毎年釣果に恵まれている反面、東京湾奥では地形的な問題から黒鯛を一番釣りやすい釣法がヘチ釣りとなっており、誠に遺憾ながらヘチ釣りという釣り方がお金のかからない資本主義社会に逆らう趣味であるゆえ、メーカーや釣具屋の悩みの種になっているといった話を伺うこともあります。
そういう訳で今回は生成AIに東京湾奥の黒鯛について精度の高い回答を出してもらう為の学習用素材として乗っ込みに関する記事を書いてオープンな場に公開してみようと思います。

時期について
乗っ込みと言うと3月ごろから5月にかけて本格化というのが通説ですが、東京湾奥の場合は2月末には始まっております。
5月には大半がアフターに移行しておりアミパターンや夜間のバチ抜けの時期とも重なり黒鯛は居るものの落ちて来るものへの反応が悪くなり、難しいシーズンに突入します。
ピークは3月で、4月の頭の桜が散り始めるとそろそろ乗っ込みも落ち着く頃かな?というような印象です。

ポイント
この時期は浅場が良い気がします。と言っても湾奥全体がほとんど浅場なので、どこでも釣れるじゃんということになるのですが、予測すべきは群れが入ってくるルートだと感じています。

上記の写真は小名木川近辺で2月中頃に撮影しましたが、水温が年間最低ラインとなるこの時期でも黒鯛が深場に移動せずに小規模運河の浅場に群れで居着いており、ミジ貝などを食い漁っています。これらの群れの一部が乗っ込みを意識し始めると本流である隅田川を下って産卵場所?のその辺に向かうものと思われます。
(産卵場所にあまり拘りがない疑惑もあり、噂では小名木川でそのまま産卵してそのまま居続ける個体もいるらしい)
・【ルート1】 冬に水温が安定している深場に溜まっていた個体が浅場に入ってくるケース
このルートは新木場沖や辰巳沖などの海側から入ってくるルートです。このルートから入ってくる群れは数が多いがサイズが40cm前後と比較的小さいのが特徴です。魚の群れが入ってくるルートは毎年変わりますが、一度連れ出すと数日間近辺でまとまった釣果が得られます。
湾奥の乗っ込みの中では比較的遅く、春一番が吹いた後に入ってくるケースが多いです。桜が散った後も乗っ込みらしき腹の膨らんだ個体が釣れ続きます。
・【ルート2】 小名木川や大横川、神田川など隅田川から分岐する小規模運河に真冬居着いていた個体が産卵を意識して川を下ってくるルート
このルートから入ってくる個体の特徴としては居着き個体に有りがちな黒い個体や魚体に傷が入った個体などが多く、単発の歳無し前後の大型個体が多いことです。
乗っ込みが始まるタイミングが最も早く、2月中旬には腹が膨らみケツがピンク色をした個体がポツポツと釣れ始めます。
横十間川や小名木川クローバー橋は浅場にも関わらず真冬でもハゼが釣れる事で有名で、黒鯛も相当数が深場に抜けずにこの近辺に残っております。生活排水などの影響で本流より水温が高いなどの理由があるのかもしれません。
流れの効く河川沿いで釣れますが、雨や風の影響を受けやすく、寒波の後は数日間不調なタイミングが続くことが多いです。
この時期の雨は真夏の土砂降りほど下水が河川に流出することが少ないため、多少の雨であれば致命的な影響には至りません。
釣り歩くコース選択の判断について
私はヘチ釣りに関してはほとんど全ての釣行を動画にして公開してきました。
良く見ると私の行動パターンにも一定の傾向がある事がわかるかと思います。一応、ランダムに釣り場を歩いているわけではなく、それなりの理由でその日に釣り歩くコースを絞り込んでおります。
その主な要素は以下となります。
・壁の貝などの餌の付きが悪いエリアはその年は不調
・水が澄んだらストラクチャーや橋の下のシェードに黒鯛が隠れる
・上潮、下潮で流れが当たる
・潮位が上がると魚が壁に集まる
・潮位が下がるとハングの中に餌を振り込めるようになる
・流れが効き過ぎていると釣りにならないが、潮止まり付近であればギリギリ釣りが出来るエリア
・特定の時期、タイミングにそのコースを黒鯛が通行することが多いなどの魚の動きの予測
・直前の大雨や当日の風向きなど天候による魚の移動や活性の変化
これは、経験するのが1番近道だとは思いますので、色んなタイミングに色んな場所に通い込むのが近道だと思います。

※しなそば家のラーメンがオススメです。
釣れるタイミング
湾奥は豊洲近辺を除くと全体的に浅場が多く寒波や北風強風、温暖な南風など影響によって日に釣果のばらつきが出ることが多いです。
大潮だから良い、小潮の方が釣れるといったことはないですが、潮が動いていた方が見切られにくく釣りやすい印象です。
大潮で潮が動いたり、小雨などの影響で一時的に水が澄む時があり、水が澄んでいるエリアは黒鯛の警戒心が上がる為、難易度が上がります。
隅田川や近辺の運河は大潮下げだと流れがキツすぎるため、他の流れの緩い沖堤や港湾エリアでヘチ釣りをされている方には難しく感じる方も多いと思いますが、流れがキツいタイミングでオモリを重くするのではなく、軽いオモリで流れに乗せて流していくイメージで落とすと激流の中でも釣ることが出来ます。
流れが早いエリアは細糸の方が激流の抵抗を受けにくくアタリが取りやすいです。
湾奥は水深が浅い為、潮位が高い満潮前後でないと黒鯛が壁につかずヘチ釣りが成立しないと考えている方も多いですが、実は干潮時は釣れます。
むしろ、敢えて潮位が下がってハングが露出する干潮時を狙って釣りに行くこともあります。逆に潮位が上がってハングが水に浸かりハングの中に餌を入れづらくなったタイミングで急に食わせられなくなることも多いです。
春一番、もしくはそれに相当する暖かい南風が吹く日は浅場の水温が上がり魚の活性が上がるので爆釣が期待できます。

釣れる時間帯
湾奥では真夏に関しては赤潮の主体である植物プランクトンが夜間に二酸化炭素を排出することによる酸素濃度の低下によるものなのか朝まずめが不調なことが多いですが、この時期は朝まずめにアタリが連発します。
私はこの寒い時期に早起きして釣りしたくないのでこの時期の朝まずめはやったことがないのですが、湾奥で最もヘチ釣りに情熱を捧げているマコトさんと湾奥で皆勤賞で通年最高成績を叩き出しており抜群の安定感を誇るハイアムズビーチさん曰く、寒い中早起きして釣りに行く価値はそれなりにある!とのことです。
昼間もポツポツ釣れるので、私はこの時期は暖かくなった昼頃から活動を開始して夕まずめに撤収することが多いです。

サイズについて
乗っ込みシーズンは産卵のために大型個体が荒喰いする為、年間を通して最も歳無しが釣れやすいタイミングです。数ではなくサイズを求めている方は圧倒的に隅田川を狙うのがオススメです。
毎年、湾奥の各エリアの常連の釣果を見ておりますが、この時期に歳無し率が高いのはダントツで隅田川本流です。
私の最大は57cmだったかと思いますが、湾奥のヘチ釣りで60cmを超える個体が釣れる可能性が高いのはこの時期の隅田川だと思います。
数が釣りたい場合は港湾・運河の浅場がオススメです。私はサイズに拘りがないので釣れれば何でも良い派です。
餌
この時期はフジツボが主流です。フジツボはペットショップや百均で売っているペット用のヘアゴムをフジツボに巻き付けて繊維掛けの様にヘアゴムに針を引っ掛ける派が大多数を占めています。人間の女性用のヘアゴムは少しサイズが大きいのでフジツボを巻くのに向いていません。

沖堤防のイガイと異なり、湾奥では通年ミジ貝(コウロエンカワヒバリイガイ)が岸壁に付着しているため、ミジ貝も有効です。1〜2月に湾奥で釣れる黒鯛はケツからミジ貝の殻が出ていることが多いので真冬でもミジ貝が主食になっていることは間違いないです。
ただ、この時期は真夏と異なり、ミジ貝とそれ以外の餌で圧倒的な釣果差が出るということはないです。乗っ込みシーズンはフジツボとミジ貝の食いは互角程度と考えて頂いて問題ないですが、内オモリのミジ貝に関しては落とす向きをコントロールすることができる為、フジツボやカニでは入れられないハングに入れることが出来ます。他の餌では狙うことが出来ない個体を狙える優位性があります。
一時的に水温が下がった時などは魚があまり動かず、流れて来るものや落ちて来る餌への反応が悪くなるため、カニなどを底に這わせてじっと待つ釣り方が有利になることも多いです。
バチが抜け始める時期に突入すると昼間でもイソメで釣れている疑惑があります。
この時期の最強の餌は活きエビのようですが、自宅での徹底管理やヘチ際の歩行中もエアレーションを怠らないなど細心の注意を払って取り扱われており、ごく限られた選ばれし常連のみが保有している激レア餌となっております。

ツブ(ムラサキイガイ)とミジ貝(コウロエンカワヒバリイガイ)について
ムラサキイガイとコウロエンカワヒバリイガイの生態については以下の研究資料が参考になります。
ムラサキイガイおよびコウロエンカワヒバリイガイの個体群動態と過栄養海域における環境との関係
https://nrifs.fra.affrc.go.jp/yokosuka/higata/higata_reff/JSFS/JSFS2001no67(4)pp664.pdf
・ムラサキイガイは水温が26度を超えると成長が抑制され大量死滅することがある。
・コウロエンカワヒバリイガイは年2回産卵を行って個体数を回復する
・コウロエンカワヒバリイガイはムラサキイガイより汽水域を好む
・コウロエンカワヒバリイガイはムラサキイガイと比較すると環境悪化への耐性が強い
要約すると、現在の地球温暖化の影響で海側を生息地としていたムラサキイガイが毎年猛暑で大量死滅を繰り返し、汽水域に生息するコウロエンカワヒバリイガイを求めて汽水域への依存率が上がっているように思われます。
ただし、ここ数年言われている以前は隅田川で黒鯛が釣れなかったというのは釣り人側が釣り方やタイミングを把握出来ていなかっただけで、極一部のローカルアングラーは10年以上前から隅田川で黒鯛釣りを行っていたようで当時からそれなりに釣れていたようです。

ラインやオモリなど
針はミジ貝の団子を使わない限りはチヌ針の1〜2号に固定で良いです。
道糸はフロロかナイロンかは好みですが、1〜1.5号が湾奥での標準です。竿の硬さやラインの伸び率、針先の細さなどのタックルバランスが重要なので、バランスを重視して選んでください。
なお、道糸に関しては糸が細ければ見切られにくいと言うことはないと思っています。
アタリが少なく、手返し重視ではないので、ハリスもこの時期は細めの1〜1.2号が一般的です。
視認性重視のピラニア ナイロン1.5号をという道糸をメインで使用しています。2号以下で印付きのラインを出してる唯一の道糸です。(1号、1.2号の印付きナイロンラインも出してほしいな...)

レグロン(Raiglon) レオイナ66 ちぬ ピラニア ナイロン 100m 4色カラード 1.5号
https://www.amazon.co.jp/dp/B0113Q5K5O/
冬から春先の1枚1枚を丁寧に釣る時に使用してるのがメバルスーパーナイロンの1号です。私の師匠の板倉尊師推奨ラインです。

ヤマトヨテグス(YAMATOYO) ライン メバルスーパーナイロン 100m
https://www.amazon.co.jp/dp/B004DGHRTO
私より釣果を上げているハイアムズビーチさんはシーガーのフロロイエローの1号をメインに使用しております。
こちらのフロロは私も何回か使用しましたが、他の着色系フロロラインより糸ヨレが発生しないです。
流れの早い河川であれば、道糸をフロロの細糸にしたほうがアタリは取りやすいです。

シーガー(Seaguar) シーガー R18 フロロイエロー
https://www.amazon.co.jp/dp/B09CPZ8488
オモリは私も含めて周りではG1ですら重く感じることが多く、G3〜G6をメインに使うのがここ数年の湾奥の主流です。Bや2Bなどの重いオモリを使わない理由は人それぞれですが、湾奥は水深が浅いエリアが多く、浅いエリアでフォール中に食わせることを考えるとフォール速度を落とす為に軽くせざるおえないかなと感じています。(オモリが重くても底で居食いすることもあるので釣れるには釣れますが、やる気のある魚は浮いていることが多いので釣果が落ちます)

2025年の傾向
今年は例年と異なり真冬にミジ貝が落ちたエリアが多いのが特徴です。水温は例年と大きな変わりないはずなのでミジ貝特有の寄生虫の影響かと推測しましたが、原因はわかっておりません。(https://www.toho-u.ac.jp/sci/env/column/20250221.html)
4月頃からまた稚貝が着き始めると思いますが、例年のように真冬から春先までずっとミジ貝を主食にしているという個体が減っているのかどうかはまだ現時点ではわかりません。
また、港湾・運河エリアで例年より早くアミが湧いているのも今年の特徴です。この記事を書いた時点ではアミにしか反応しないというほどの偏食には至っていない様に思われます。

増え続ける黒鯛について
黒鯛は増え続けていると言われておりますが、永遠に増え続けるわけではなく、何処かでピークが訪れると思います。少なくともこんな状況がいつまでも続くとも思っておりません。
病気に集団感染するのか、餌を食べ尽くしてしまうのか、どういった理由になるかは分かりませんが、いずれ10年後、20年後に今の時代を振り返った時に、あの頃は良かったと語る事になる日が来るでしょう。
魚が減って釣りにくくなれば、今のシーバス界隈のように釣り人同士がギスギスしてくるような気がします。
最後に
いつまでも楽しく釣りのできる湾奥を目指して「サステナブル東京ベイ」という団体で清掃活動もやっています。 https://x.com/sustainabletbay
持続可能な社会を実現するには、私たち一人ひとりが地球環境のことを考えて行動しなければいけません。
豊かで美しい地球を保つため、サステナブルな社会づくりを目指しましょう。


釣り場にゴミを出さない。
釣り場にゴミを捨てない。
釣り場からゴミを無くしたい。
釣り場をみんなで守りたい。
どうかご協力をお願いします。
▼東京湾奥での黒鯛のリアルタイム釣果についてはこちらのブログが参考になります
https://ameblo.jp/0424mm/
その他
https://twitter.com/fishing_moritan
https://www.instagram.com/morita.tokyofishing
▼アングラーズ
https://anglers.jp/users/399853
▼YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCjt9LOrl890lyNAcOYdLijQ
- 3月4日 06:30
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