細糸の方が感度が良いのか?

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『糸が細くなれば感度が上がる』と言う仮説を立てて、感度の話を考えてみました。




どんなに感度の良い『圧倒的な感度』を誇るロッドを使ったてしても、結局、感じるのは人の手なので

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こんな、人間の皮膚にある受容体の事も調べてみました。

振動を感知するマイスネル小体、パチニ小体、
を感知するメルケル触盤、などが関係している模様。


では、アングラーが感知しているのは、振動なのか、圧なのか、と言う話。



圧、圧力というのは、単位面積あたりにかかる重さ、重力を意味するので、
ここで言う単位面積というのは、手がロッドやリールに触れている面積、ですから、同じ釣具、同じアングラーであれば、これは一定。

考えなければいけないのは、魚の重さ、もしくは魚が糸を引っ張る力であります。

これは、張力の話でも触れたのですが、

糸の太さや長さに関わらず、糸にかかる張力は一定、です。

つまり、
1lbの糸の先に5kgの魚がかかっても、
20lbの糸の先に5kgの魚がかかっても、

手が感じる重さは5kgとなります。

(糸が伸びるのに時間は考慮せず、最終的にかかる張力は5Kgで、一定)

ここで証明したい仮説は、糸が細くなれば感度が上がるのか、と言う事です。
糸の太さに関わらず、人間が感じる重さ=圧力は一定ですから、人間がアタリとして感じているモノが圧力なのだとしたら『糸が細くなれば感度が上がる』と言う仮説は成り立たたなくなります。






人間がアタリとして感じてるのは圧力ではなく、どうやら振動であろう、と言うことになります。


振動って
・糸をバネと見立てたバネの単振動

・糸を弦と見立てた弦の固有振動

を考えたのですが、どーやら弦と見立てたほうが説明がしやすそうです。


糸を伝わるアタリの強さ、って、
①糸を伝わる振動の速さ(V m/s)
②糸を伝わる振動の振動数(Hz)を考えます。


①糸にかかる張力(笑)をS(N)
糸1mあたりの質量(線密度)をρ(kg/m)
とすると、
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Sが大きいほど=糸がピンっと張ってるほど、 

ρが小さいほど=糸が細いほど、

糸を伝わる振動は早くなる=アタリの伝わり?は早くなる。


②糸の長さをl(m)、弦の固有振動数(fn)とすると、
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この式からわかる事は、
上記と同じで
 
Sが大きいほど=糸がピンっと張ってるほど、

ρが小さいほど=糸が細いほど


に加えて、

lが小さい=糸が短ければ短いほど、

振動数(Hz)は大きくなる事がわかりました。



振動数が大きい=アタリが大きい、より微細なアタリを感じる

なのか

振動数が小さい=アタリが大きい、より微細なアタリを感じる

なのかはわかりませんが、おそらく前者なのでしょう。
ここはだれか教えてください。



更に


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振動を感じるパチニ小体の分布を見ると、
手掌=palm=パームの広い範囲に分布している事がわかります。

ベイトリールのパーミング、ってこのpalmから来てるので、
リールを手の平で包み込むように持つベイトリールの方がアタリを感じやすい?ってのは、
こんな皮膚感覚受容体の分布も関わっているのかもしれませんな。


細い糸の方がアタリはとりやすいのは明らかになりましたが、

ダウンクロスに投げる=糸が張っている=張力が大きい、
アップクロスに投げる=糸が弛んでいる=張力が小さい、
ってゆー釣り方の違いもある事を考えると、

アップクロスの細糸より、
ダウンクロスの太糸の方が
感度が良い場合もあるでしょうし、

細糸で80m先のアタリを取るより、
太糸で20m先のアタリを取る方が
感度が良い場合もあるでしょうし、

一概に細糸が正義とも言えないかと思いますので、それぞれのスタイルに合わせて、ってゆー月並みな締めでご勘弁ください。


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