3.11どう迎える

  • ジャンル:日記/一般
  • (fimo)
思い返せば、あれはもう一年前。

日本を大震災が襲った日。

余震や原発の恐怖に怯えながら過ごしたこの一年間は、決して忘れることのない日々になるだろう。

東北のボランティアにも何度か参加させて頂いているけれど、自分の無力さと自然の脅威の前に、僕はただただしきりに瓦礫を撤去する事しか出来なかった。

これでいいんだ。
出来る事を懸命にやればいいんだ。

と言い聞かせながら。


それでも、現地の方々は前を見ていた。
決して諦めてなんかいなかった。

〜ボランティアにて〜

とあるお宅。

僕を含め8人のボランティアによる瓦礫撤去作業。
家の床は抜け、どこが入り口かもわからない。
そこにスコップを持った女性が一人。

依頼者だ。

(ボランティア作業は、基本的に被災者からボランティアセンターに依頼があり、その依頼者の元へセンターの人々によって振り分けられる)


その女性は笑顔で私達を出迎えてくれた。

『本当に今日は遠いところをありがとうございます。宜しくお願いいたします』

と。



リーダーが言う。(グループでリーダーを決めることになっている)
『私達に出来る事、懸命にやらせて頂きます。こちらこそ宜しくお願いいた
します。』

そこから、作業を開始する。
余りの瓦礫の多さに、6畳程しかないその入り口を片付けるのに、男8人で3時間以上かかった。

真夏に長袖長ズボンで、体力が奪われる。
女性も、袋を開けてくれるなど、我々をサポートしてくれた。
見つかった物は数知れず。

2キロ以上離れたところに住む方の生徒手帳。
魚。
アルバム。
その方のものではない洋服が入ったままのタンス。
これが、全て埋もれているのだ。
信じられない。


ボランティア後、その女性とお話をした。

その方はこう言うのだ。

なんとかまた、ここに住みたい。
ここが好きだから。

こんなにヒドい思いをしてるのに、やっぱり好きなんですよ。

実は、主人も津波にさらわれて行方がわからないの。

だから、女一人で片付けるのは大変。

今日は来てもらって本当にありがとう。大変だったでしょう。
おかげで綺麗になりましたよ!


と。

僕は、泣いていいと言われたら泣いていたかもしれない。



ご主人の行方がわからないような状態にもかかわらず、しっかりと前を見て復興に向けた強い気持ちを持っている。
そして、笑顔で、心からの感謝の気持ちを伝えてくれた。

なぜだろう。

僕らのほうが勇気づけられた。







〜これから〜
震災から1年がたとうとしている。

これからも、あの日あった事を忘れずに残りの人生を過ごそうと強く思う。

そして、来る11日は今まで通り過ごそうと思う。

でも、あの瞬間を忘れないように、その時間には強く願おうと思う。


少しでも早い復興と皆の幸せを。












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