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“解禁”~序章~

  • ジャンル:釣行記
2012年3月1日。

先月1日の九頭竜川櫻鱒解禁に続いて、いよいよこの辺り一帯の渓流も一斉に解禁となった。

この日向かった先は、岐阜県飛騨市を流れる本流『宮川』。

TOMMYはここ数年、解禁日には必ずここを訪れ、釣れても釣れなくても、この解禁という一種のお祭りを楽しむ事にしている。

昨年は解禁日前日に大雨が降った為に解禁釣行を断念し、それから五日後の6日にこの場所を訪れたが、惜しくも苦汁を呑まされた。

その時の模様はこちら。
http://www.fimosw.com/u/tommy/DNCLzT1gMPgwxP

今年はそのリベンジも兼ねてのリターンマッチ釣行だったのである。



解禁日前日、2月29日PM10:00。

仕事の帰り道、盟友「ごっさん」の家に立ち寄り、明日の渓流への意気込みを語っていた。

「暖かくなったら連れてってくれ(笑)。何にしても気を付けてな!」と、ごっさん。

「おう!明日は何だか釣れそうな予感がするぜ!」と、TOMMY。

これには何の根拠も無いのだが、不思議と本当にそんな予感がしていた。



3月1日、AM2:00。

いざ、宮川へ向けて出発!


しかしここ数日の寝不足が祟ったのか、早々に睡魔に襲われ、岐阜県に入って間もない東海北陸道「長良川パーキング」にてよもやの撃沈…。

しかも一時間だけの仮眠のつもりだったのが、たっぷり二時間半…。
目覚めたのは東の空がうっすらと青くなりかけた、AM5:23であった。

しかしこの仮眠が後々、功を奏すとはもちろんこの時のTOMMYは知る由も無い。

慌てて飛び起き、アクセル全開!
普段はエコ運転を心掛けているTOMMYだが、この時ばかりは全神経を「オービス」に注いだ。


それもその筈、何としても6時には入りたかった最初の一級ポイント。
これではどう飛ばしても現着は7時を回ってしまう。

解禁日だけに、たくさんのアングラーが訪れる事は容易に想像出来ていた。

ここ数日間、“ワクワク”と組み立てていたリベンジへのプランが、“ガラガラ”と音を立て崩れ始めていた。



AM6:00。



東の空は容赦なく明けて行く。

「やっちまった…。有給を取ってまで解禁に挑みに来たってのに、何てザマだバカヤロウ。」

後悔の念がTOMMYを襲い続ける。


AM6:30。

飛騨清見インターを降り、古川町を抜けて、日釣り券を購入する為コンビニへ。

毎年行き着けのコンビニ。


「いらっしゃ…あれ~?遅いじゃない」

一年振りに言葉を交わす主人に開口一番こう言われた。


「寝坊した…。もう随分上がってる?」

「今年はもうこんなに行ったよ」

そう言って主人は、日釣り券がたんまり切り取られた帳を見せてくれた。

(終わった…。)



「今日は放流もあるし、支流の小鳥川に入ってみたら?」

「いや~、今日は大型に的を絞ってるからさ…。ダメ元で行ってみるよ」


「頑張って!」


落胆の色を隠せないまま、471号線を経由し、走る事20分。

予定よりも一時間半遅れて、目当てのポイント「角川発電所」付近へと到着。


昨年の事が走馬灯の様に甦る。


川縁には例年よりも雪が多く残っており、岸際は完全に埋もれていた。


とりあえず先行者の方に様子を伺おうと辺りを見渡すも、アングラーの姿がどこにもない。

それどころか、よくよく見ると川縁の白銀の中にそれらしき足跡が一つもないではないか!


(まさか、誰も入ってないのか!?)



恐らくは、この残雪が人の足を遠ざけたのだろう。

深く積もった雪に加え、水際は広く雪庇(せっぴ)に覆われている。

しかもこの日の気温は7℃と、春を思わせる暖かさ。
張り出した雪庇がいつ崩れるやもしれない…。
ポイントを良く知らない人間ならば、まず敬遠する状況だ。


「知らなければ」…。



TOMMYは迷わずタックルを準備。

「アリナミンV」を一気に飲み干し、白銀の上に立った。


雪庇の下には、これまでに幾度となく通い慣れたポイントの風景がTOMMYには透けて見えていた。




3月1日、AM8:00。

未だ微かに手に残る、昨年の欠片を拾いに、いよいよ解禁釣行が幕を開けた。



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