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TOMMY
和歌山県
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▼ 渓流記録
- ジャンル:釣行記
「うわー!でけぇ!今の岩魚すごくでかかったぞ!」
それは今年の5月、ブートキャンプの釣行時でのこと。
同じく隣で竿を出していた釣友にTOMMYはでかい声でそう言い放った。
脳裏に未だ鮮烈に焼き付いて離れない、TOMMYのルアーを下から襲った一匹の魚体は、惜しくも針に一瞬触れたのみで掛かることはなく、また白泡覆う深みへと消えていったのだった・・・。
そして二度とその姿を見せる事はなかったのである。
その日の晩、火を囲む東海魂の面々に、
「尺はゆうにあったぞ!」
「40センチくらいはあったかもしれない」
「あれはあそこの主に違いない」
逃がした魚の話は尾鰭をつけて大きくなっていた。
しかしこれはあながち間違いでもない。
なぜなら昨年のちょうど同じ時期、同じ場所で同じ様な魚体を目にし、その時もまた今回と同じく苦渋を舐めていたのだから。
それから三週間後の6月14日。
すっかり渓流に取り憑かれた「NAOU」君と、朝から岐阜県を流れる宮川本流を訪れた。
話を聞いた彼が一瞬で目を輝かせた、良型のレインボーやブラウントラウトを求めて。
現場に着くとフワフワと漂う一匹のホタル。
何の根拠もないのだが、“狐火”ならぬこの一匹のホタルが、この日の何かを予感させていた。
川辺に立ち、一通りの狙い所をNAOU君に説明し、空が深い青になり始めた午前4時、実釣開始。
上流と下流、二手に別れて探っていく。
TOMMYはまず、5gの小さめのスプーンでやる気のある魚に照準を絞って流していく。
すると、開始早々から小型のレインボーがヒット。

20cm程ではあるが、飽きない程度に遊んでくれる。
しかし狙いはこのサイズではない。
早々に表層、中層狙いから、ボトム付近へと照準をシフト。
やや渇水気味のこの状況。
大型は底に着いてピクリともせず、労せずエサを獲っているだろうと考えた。
5gのスプーンから12gのスプーンにチェンジ。
TOMMYのボトムレンジの狙い方は、まず遠投して糸ふけを素早く取り、ロッドを立ててスプーンをフォールさせ、ボトムに着いたら軽くロッドをあおって誘いを入れ、流れを意識しながらゆっくりとリトリーブ。
基本はこの繰り返し。
時よりトゥイッチを入れたりポーズを入れても効果的。
そうして探っていた時だった。
突然、“ジーッ!”というドラグ音とともに、スプーンが激しく引っ手繰られた!
慌てて合わせを入れると、自分が想像していたよりも随分と上流で魚が跳ねた!
“バシャッ!”
大きな音と共に跳ねた魚体を一瞬だけ見て捕える事が出来たのだ、それよりも魚の口から勢いよく飛び出たしスプーンの方に目がいってしまった。
それほど見事なバラシ・・・。
あの一瞬であれ程の距離を泳ぐ魚に驚愕し、また見事なジャンプを魅せて針を外した魚に心底感服した。
がっくりとヒザをつくTOMMYにNAOU君が言った。
「でかかったですよ!あんなサイズがいるんですか!」
と。
その後は陽が高くなるにつれアタリも遠のいた所で、場所を大きく移動する事にした。
午後から入ったのは、5月のキャンプで訪れた岐阜県石徹白地区。
大型の魚をバラシて傷を負ったTOMMYの心を、渓流魚に癒して貰おうとここを選んだ。
まずはいつもの支流よりスタート。
合流点より堰堤までを足早にランガンしながら、魚の反応を見ていく事にした。
しかし午後1時過ぎからの入渓とあって、魚の反応がいまいち良くない。
恐らく先行者がいたのだろうと、丹念に落ち込みにルアーを入れていく。
そうしていつか当たる竿抜けポイントには、得てして良型が着いているものである。
やや流れの早い流心から、点在する岩をかわし、足元までルアーを泳がせると、この日最初の岩魚がヒットした。
25cmのアベレージサイズ。
よく太っていて、ネットインまで暴れまくったグットコンディションだった。
と、ここで上から見下ろす人影が。
“紀州擬似餌工房(笑)”の工房長、「yohechi」さんだった(笑)。
この人も渓流に取り憑かれた一人。
和歌山から遥々二週連続で来る事を思うと、NAOU君よりも遥かに重度である。
そのまま少し談笑し、堰堤まで打ったら上流へご一緒しましょうと相成った。
そうと決まればとっとと釣り上がろうと、NAOU君にどんどん撃ってもらう。
そして気付けば、あの堰堤の前に立っていた。
ここでNAOU君がライントラブルで離脱した為、先を打たせてもらう事に。
狙いは堰堤左隅より、左から落ちる滝壺までの約3m。
こういった大場所は誰もが打つ一級ポイント。
魚も取り分けナーバスになっている為、一発でキャストとトレースラインを決めなければ魚からの反応は得られない。
2gのスピナーを堰堤左の隅ギリギリに落とし込む。
(キマった!)
そのままゆっくりとリトリーブしながら、ロッドを左側に寝かし、左から落ちる滝壺を通して来た。
勢い良く落ちる水流にスピナーが呑まれる。
ティップごと絞られる程の水流。
一瞬、ググッ!と重くなったのはこの水流のせいかと思った。
恐る恐る竿を立てて聞いてみると、“グングングン!”と大きく竿が絞り込まれた!
この引きは水流の押しを引いてもデカい!
鯉じゃねーのかと思った程(笑)。
「よし!ヒット!」
TOMMYは滝で搔き消されない程の大きな声でそう叫んだ。
そして一旦浮き上がった魚体を見てもう一度大きく叫び直した!
「でけぇ!でけぇぞ!」
NAOU君も慌てて駆けつける。
これまでの渓流人生で、魚に主導権を握られたと感じたのはこの時が初めてだった。
滝から落ちる水が底に打っては返す白泡の中を、縦横無尽に暴れ回る茶色い魚体。
「ヤバい!ヤバい!」
4lbのナイロンラインがいつ切れるかとハラハラしながらも、少しづつ差を縮めていく。
過去に二度苦渋を舐めさせられた魚との一騎打ち。
走馬灯の様にあの時の事が甦ってきた。
一度何かに巻かれ肝を冷やしたが、冷静にラインをフリーにすると再び動き出した!
最後は半ば強引に岩砂利にずり上げ、30cmの渓流ネットを被せる様にランディング!
「よっしゃー!!」

ネットからはみ出るでっぷりとした魚は、計測の結果35cmの尺超え大岩魚。
本流を除く、渓流での自己記録魚であった。

あの時の魚なのか、はたまた違う魚なのかはわからない。
しかしあの夜、皆に話した“デカい魚”はたしかにそこにいて、歓喜の雄たけびを上げるTOMMYのネットにしかと納まったのである。
咥えていた針はぐちゃっと潰されていて、外す時に簡単に折れてしまった。

遥か後方で見守っていてくれたyohechiさんに向かってガッツポーズ!
yohechiさんと、後に出会う事になる渓流初心者のおじさん(笑)がガッツポーズで讃えてくれた。
その後はそのおじさん(杉山さん)も引き連れて、山岳渓流へ。

陽が傾くまで渓流で遊び癒されて、万感の思いで山を後にした。

また行こうね、杉山さん(笑)。
- 2015年7月16日
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