命からがら

  • ジャンル:凄腕参戦記
日時:2011年7月29日(金) 07:30〜10:00  
天候:薄曇/弱風(北西)  気温28度/水温:24度
潮周り:大潮1  干潮:11:05(31cm)
ポイント:中規模河川 河口
 
7月シーバス釣果ゼロの黄昏流星群・・・正直、焦っていました。

あてにならない記憶を辿ると、なんと6/中旬から釣っていない。

あのルナミスを買ってからシーバスを釣り上げていません。しかも、そのルナミス・・・未だ治って来ていないし。

どうなっとんねんシマノさん! フィッシング〇さん! 

クレームは効かないと言うし、じゃあ免責保証で・・・と穂先だけを頼んでも1週間以上、無しのつぶて!未だ音信不通です。

今時、海外発注の商品を頼んでも1週間で商品が届くこのご時勢に、なんでこんなに対応が遅いんだ!

正直、メーカーの対応に不満爆発の黄昏流星群
 
別に以前使用していたロッドが使用不可になった訳じゃないので、釣行に繰り出してはいましたが・・・ポイント選択が悪いのか、ノーバイトばかり。

そんな状況を見かねたM師匠よりお誘い頂き、木曽三川に入り込んだり名港メジャーポイントに行ってみたりしたのですが・・・う~ん 釣りの神様に完全に見放された俺
 

残された時間は後わずか・・・


木曜日は、予定外の人妻デイゲームが入り釣行NG

そして金曜日・・・仕事になるか、ならないか微妙なまま朝を向かえ、出社は午後からに・・・
 
ならば、行くしかないでしょ!と前日の天気とタイドグラフを見ながらポイントをセレクト
 
M師匠に教えてもらった木曽三川へと車を走らせるが、慣れないポイントはリスクが高いので、やっぱり通い慣れている中規模河川の河口へ予定変更。
 
河川は見事な増水でカフェオレに枯れ草も混じり、かなりシビアなコンディション
 
しかし、川面に目をやると、雨後の増水と干潮の引き潮に乗って小魚の群れが流れていく。
 
まだこの状態では竿を出すことができないので、堤防上で潮位の低下を待つことに・・・
 
30分ほどすると、流れてくる小魚の群れを目掛けたボイルが始まる。 しかも魚がデカイ!
 
ボイルがあちらこちらで始まった。
 
急いでタックル準備を整え、流芯目掛けてキャスト開始。 

TKLM、サスケ95を流れに乗せて引いてくるが反応なし

ならば思い切って場違いと思える魚道90を沈ませながらトゥイッチを所々で入れるとグィンとヒット!
 
ズバババッ!とエラ洗い! うれしぃぃぃぃ・・・・魚の感触

増水の流れに乗って下流へ押し流されるシーバスを追いながら間を詰めるが、これ以上護岸はない・・・

慎重に岸際まで寄せると、枯れ草がシーバスに絡みついて重たい・・・

背中のランディングネットに手を掛けた瞬間、枯れ草の中でもがくシーバス。 フッ!とテンションが無くなり、枯れ草だけがネットに納まる。
 
下手すぎる自分に馬鹿野郎~と叫ぶ!


再び、ポイントに移動して、同じラインを引いてくるとゴンッ!とヒット!
今まで散々苦労してきたのに、魚の活性が高ければこんなものなんだね!

先の失敗を繰返さないよう、シーバスを下流に流さないよう強引に巻上げネットランディングで無事キャッチ!
 
やりました・・・久々のシーバスくん
 
1ヶ月以上苦しんだ分、喜びは一塩です。
 
キープするため、〆のナイフを入れて次を狙うが、そう簡単には出てこない
 
1時間が過ぎた頃、河口に白波が立ち始めたので、そろそろウェーディングタイムだなとポイント移動。
 
タイドグラフ潮位は90cmだが、先週の台風で水脈筋が変化しているらしく、河口の瀬まで渡れず一旦引き返す。
 
貝掘り漁師さんとしゃべりながら待つこと30分、再びウェーディング
 
流れに掬われたら海に流されてしまうんだろうなぁ・・・と1歩1歩足を踏み固めながら水脈筋を渡り、サンドテーブルの瀬にたどり着く。
 
ルアーをピンテールチューンに変えてキャスト再開2投目 いきなりジジジーーーィとドラグが滑る。

エイなら底に張り付くはずだが、以外と走る。でもエイの引きに似ているし・・・でも寄せれそうな引き具合。

流れに逆流させながら引寄せると、なんと直径30cmほどの小型のアカエイ

かろうじて表れた瀬に引上げて、棘を引き剥ぎお帰りいただく。
 
気を取り直してフル遠投を繰返す。
 
投げては枯れ草ゴミが着いてくるが、魚の気配をヒシヒシ感じるので、辛抱強くルアーチェンジしながらキャストを繰返すとゴゴンッ!と同時ズバババッ!とエラ洗い! しかもデカイ!
 
いかんせ流れが早く、枯れ草も多いので魚を弱らせることを第一に時間を掛けて引寄せる。

なんとか足元まで因ってきた・・・
 
流れがある場所でのウェーディング キャッチが一番難しい・・・思うようにネットが届く範囲に寄ってこない。

これ以上は下流には下れないので一旦、少し自分より上流に魚を寄せて、シーバスを流れうける作戦で打って出る。

時間を掛ければ掛けるほど枯れ草が絡みつき抵抗が重たくなる。
 
もう少し・・・もう少し・・・と思った瞬間 プチッ!
 
ああああああああああ・・・・・・・・・・・リーダー切れです。 
 
20lbのリーダーが中ほどで切れている。  触ってみると、さっきのエイの棘に触れたのかザカザカです。
 
短くなったリーダーにスナップを結びスピンドリフトに変えてキャストすると、ズババッ!とこれまたデカイ!
 
学習能力のある俺は、エイを警戒しながら流れのない方へ移動し無事キャッチ 目ジャー65cmはあるだろう!
 
岸まで上がるには流れもあるし、エイがたくさん居て動きたくないので、ストリンガーにつなぎキープする。
 
これが時合いというモノなかの・・・立て続けにヒット
 
これも慎重に引寄せ上がってきたのは、先のシーバスといい勝負の60cm級のマゴチくん
続いて50cm級のマゴチくん、さらにシーバス50~60cm級を3本上げる。それに小型のアカエイ2枚
ストリンガーフックには5匹の魚が(^.^)v

 
どうしたの俺? どうしたの〇〇河口?
 
あれほどボウズを繰返したポイントとは思えない好調ぶりに恐ろしささえ感じる。
 

そう・・・その恐ろしさは見事に的中することに!


まだまだ時合いは続きそうな状況だが、ここで異変に気付く。
 
引き潮なのに水かさが増している・・・

一度は水面に出た瀬が再び水に浸かっている。

流れてくる枯れ草も多くなり、太い枝も流れ始めて来た。 濁りもカフェオレから濃い目の茶色に変わる。
 
ヤバイ!増水か?と水に浸かってしまったが浅瀬に上がる。

岸まで80m・・・上がろうにも、この水量では水脈筋は渡れない。

ヤバイ!これ以上増えたら流される・・・

自分を支えるものは、2本の脚とエイ対策のスキー用のストックが1本だけ。
 
ストックを下流側に突き、流されそうになる身体を支える。
 
どうしよう救助を呼ぼうか・・・確か水難は118番だったよな・・・このライジャケで浮いていられるかな・・・

少しでも身軽になるためシンキングタイプのルアーは捨てた方が良いかな・・・少しでも浮力をと500mlのペットボトルを空にする。
 
ジッとしていても枯れ草や枝が絡みつき抵抗感が増える。 今は、これ以上増水しないようい祈るしかない・・・
 
 
突然、腰がグィと引っ張られ、バランスを崩すと上半身が水没し、ウェーダーの中に水がかなり入った。
 
半分流されながらも体勢を整えるが腰がグイグイと引っ張られる。
 
腰に下げていたストリンガーに折れ枝が引っ掛かったようで身体を持って行かれそうになる。
 
踏ん張りながらストリンガーロープを引寄せるにも、重たくて・・・それどころか、このままでは身体が持って行かれる危険性が・・・
 
ストリンガーには、初めてと言っていいほど、獲物がぶら下がっている。シーバス3匹にマゴチ2匹
 
せめてログネタに写真が撮りたい・・・少し自慢したい・・・娘にマゴチを食べさせたい・・・
 
しかし、・・・ヤバイ 「増水した川で釣り人水死」そんな新聞記事にはなりたくない・・・

まだ人妻とヤリ残したことがたくさんある・・・
 
ポケットからナイフを取り出しロープをスパッ!と切断。 身体がフッと軽くなる。
 
増水していた時間は30分くらいだったかな・・・長く感じた・・・
 
命からがら岸に上がる。
 
タックル全てが水没し、ツインパワーもシャリシャリ・・・携帯も水没・・・
 
命だけ残った感じで堤防上にへたり込む俺
 


自然を侮ってはいけないと身をもって痛感しました。
 
 
帰宅し、ウェーディング前に釣り上げた1匹だけが、クーラーBOXにありなんとかウェィインを果たすことができた7月でした。 


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