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一年越しの片想い

  • ジャンル:釣行記
私は、常に魚に恋心を抱いているようだ。

でも、浮気性。
あの子もこの子もっていつも目移りしてしまって…困ったものだ。
どの子本当に魅力的。

でも、特にこの子の魅力には魔力的な物がある。



初めての出会いは中学生。
その時は、その魅力には気付けないでいた。

あれから18年の間、出会いと別れを繰り返し、歳を追う毎にこの魚の魅力に取り付かれてきている。

知らなかった世界が開け、更にこの魚の魅力が深まってきているのだ。

そんな中、3月1日。平成最後のサクラマスの解禁を迎えた。

私の住む県は、渓流と同時にスタートする。
しかし、降雪量が少なく全体に水が少ない。
遡上魚であるサクラマスは、水が少ないと遡上は難しい。


そして、残念な事に殆どの河口に刺し編みやウライと呼ばれる設備が設置され、遡上を阻害する。

奇跡的に掻い潜った魚を追うのだから、確率はゼロに近い。
また、台風10号の工事が本格化。
更に川は、修復工事と言う名の"破壊行為"が繰り広げられ壊滅的で、やはり、数回チャレンジしたが、何事も無く4月になってしまった。


4月は隣県の解禁。
日本海側は、川も大きく水が少なくとも遡上はする。
しかも、今年は特に魚が多い可能性がある。
それは、早くから解禁している日本海側の地域の釣果が物語っていた。

案の定、解禁日から凄い釣果の情報が流れた。

私は悩み、隣県へ向かい2日間全力を注ぐ決意を決めた。

何故悩んだのかは、予想される人の多さ、また、日釣り券の値段の高さ。
あと、地元に拘りたい気持ち。

しかし、あまりにも好条件過ぎる日に心が変わったのだ。

絶対に釣れる。
バラシがあったとしても、少なからず絶対にコンタクトを取る自信が、私にはあった。

その日、向かった川は私の思う人混みではなく、私だけ。

"奇跡"と釣友には言われたが、そんな運も味方したのだろう。


サクラマスのスイッチが入るタイミングを図ってキャストを開始する。

すると、早くもルアーから伝わるチェイスの感覚。

着き場は把握した。

次の1投で決める。

そして、止まるジャーク。

ヒットだ。

狙い通り。

バラさぬよう、細心の注意を払いやり取り。

狙い通りとは言え、ネットに入るまでは心臓が口から出そうである。


スッとネットに収まったとき、私は深い深呼吸をした。


この子に会いたかったんだ。

去年別れてから1年間。
会えて良かった…



魚を見つめる私の耳には、まだ落ち着かぬ心臓の鼓動が鳴り響いているのだった。

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