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衝撃。

  • ジャンル:釣行記
心臓の鼓動が鳴り止まない。

掛ける自信も、獲る自信もあった。
しかし、現実にそれが起こると、一瞬頭が真っ白になる。


何故だろう。

やはり、そこまで大切で貴重な魚だからなのかもしれない。

暫く水の中でシャッターを切り、リリースする。

水の冷たさに感覚が無くなる。
足は冷え体は固くなる。


ハ虫類のように、日光で体を温める。

その頃には、心も落ち着きも取り戻していた。

まだ狙うべきポイントはある。

そして、まだ誰も周りには居ない。

ゆっくり、狙うべきピンスポットを通す。

数投して角度を変える。

その繰り返し。

そのピンスポットを丁寧に探る。

レンジを変えるためにフォールさせて、シャクリ上げた直後、根掛かりのような重々しい衝撃。

バットから曲がる新しい相棒が、更に絞り込まれる。

これはデカイ。

ローリングの感触は無く、大きいストロークでの首振り。

その後、鳴り止まないドラグ。

そして、ジャンプで奴は姿を現した。

やっぱりデカイ。

自己記録に迫るのでは?

と感じながらファイトする私は冷静だった。
緊張はあったが糸鳴りの先の魚をどういなすか。
そこに集中していた。

頭の向きを変えつつ、泳がせ、距離を縮める。

これは、アユ釣りで学んだ大物とのやり取り。
無駄に走らせること無く、距離は縮まった。

手前で走る奴を緩いドラグを指で調整してランディングのタイミングを図る。

しかし、問題が出てきた。

ネットに入るのか?

最後の詰めに不安要素を残しつつ、ランディングに入った。

やはり、全ては入らずネットにハマった魚を手で抑えランディング。

何とも格好の悪いランディングだったが、格好ではない。
獲れれば良いのである(笑)

袖はビショビショ。

リールは水没。

それでも、興奮からか寒さは一切感じなかった。



浅瀬に向かうと、太さ、長さ共に感動のサイズが露になった。
目の前の魚に手と足は震えていた。


もうこれだけで十分。
記録に残すことを優先するより、記憶に焼き付ける。

そして、この魚を無事に返すこと。





それを重視することを選んだ。

だから、陸には上げず、サイズも測らない。

それで良い。

私には十分であった。


この魚を敬意を表し、元気なままリリースすることが出来た。

この大型の子孫達はどれ程残ってくれるのだろう。

この魚達が未来を創ると考えるだけで、ワクワクしてしまうのである。

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