3Dな加速度 ((+_+))

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そう。
あれは運命だったんだ・・・
偶然でなく必然・・・
完璧だったはずなのに・・・

あれは一通のメールから始まった。

会社の釣友「〇〇さんがお盆に敦賀の船を仕立ててます。マイカ行きませんか?」
私「いいですね~ 鉛スッテも流行ってますからね~ 行きます。」

8月13日夜 マイカ釣行・・・

いつも通り準備は完璧。
鉛スッテと浮スッテの両刀で日本海のマイカを根こそぎ釣ってやりましょう。

13日の夜は秋雨前線が日本列島を覆って各地で被害が出ていた。


福井も例外でなく雨、風、波が強まる予報。

私「残念。こりゃ、出船は無理ですよね?」
会社の釣友「何の連絡もないから出るんじゃないですか~」
私「マジ?雨はいいけど、波は勘弁して下さい・・・」

18:30 消化の良くサッパリしたものを食べよう。
     丸亀製麺でうどんを食す。もちろん天ぷらなしで。
     (普段よりよく噛む)

   
19:30 会社に集合(15分前に着く)

途中、大雨が激しく打ちつけ、雷がごう音を轟かす・・・


21:30 敦賀着(到着する前にアネロンを服用)

現地に着いて軽く挨拶を交わす。
皆さん着々と準備をしている・・・

「雨降ってるけど、マジで出るんかい?」

皆、慣れており速攻で船に乗り込む。
船に乗った次の瞬間、出航。
拉致・・・

沖へ出れば出るほど、波が高くなっていく。
周りは真っ暗で何も見えない。

次から次へと襲ってくる3Dな加速度・・・

500mLの缶ビールを手にしている人が居た。
その人と目が合う・・・

次の瞬間、手足の先が冷たくなり、自由に動かなくなる。

「絶対に酔わない!」と声を出して自己暗示を掛ける。
何度も何度も・・・

縦方向の加速度が半端ない・・・

30~40分走ったところで減速して停止。
うねりが高く、更に縦方向、横方向の加速度が襲い掛かる。

漁火が焚かれる。
陸から見る漁火は幻想的で美しい。
しかし漁火直下の人間はただただ眩しい。
目の奥に光が差し込み、決して快適ではなかった。

灯火した次の瞬間、自分で制御できないモノが込みあげる。

22:15 海にコマセを撒いた。

「ガッデム・・・ 私はあなたを恨みますよ・・・」

「吐けば楽になるよ」という人がいた。

嘘だった。

豪雨、潮、爆風に打たれながらデッキに倒れこむ。
腰に力が入らないのだ。

もはや人間としての尊厳なんて存在しない。

悪い汗、雨、潮、込みあげたモノで全身濡れている。
寒い・・・

屋根付きのデッキへ移動して寝る。
気持ち悪い・・・

4:00 起きた。空が少し白みがかっている。
    まだ、気持ち悪い。
    ガムを噛みながらカウントダウンを開始する。

5:00 船長「はい、お疲れ様でした~」とアナウンスを聞く。
    カウントダウン終了。
    帰港中、高いうねりを横になりながら確認する。




6:15 帰港 「悪夢が終わった・・・」

奥様のメール「イカ釣れたの?」
私「いいえ。竿を出すこともなくグロッキーになりましたから・・・」

何?
リベンジするのか?

・・・

しばらくショアから頑張ろう。
8/11の釣行で釣れたガシラ。
君は僕の癒しです。


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