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コロンビア戦 雑感

この記事はコロンビア戦のみに限定した内容にします。

反省会は別途まとめます。



引き分けた事でギリシャにも可能性があるから結果、(グループリーグ突破の)確率が上がった。

そんな、第2次大戦欧州戦線における連合軍最悪の失敗、OPマーケットガーデンと同じような、都合のいい想定だけの声もあった戦前。


2戦を見れば切れ味するどいカウンターこそを武器とするコロンビアに絶対勝つ、という前提条件がいかに難しいのかワカラナイのだろうかと思った。




あれ?行けるぞこれ


特にカウンター(速攻)に対する弱さに定評?がある今のチーム。

コロンビアのようなチームを相手に、勝たなければ行けない試合をした時、大量失点の悪夢がチラつくのは別に達見でも何でもなく、当然の予想だった。

南米選手特有の競り合いにおける強さとカウンターの上手さ、そんな相手に、引き分けでも可能性アリと、絶対に勝たなければいけない、この2つには大きな違いがある。

嫌な予感しかしなかった。


ところが3,4人は変えるとの予想に反し8人、大幅にメンバーを落としてきたコロンビア。

いざ試合が始まってみれば、個々の選手の質は高いが、攻撃から守備まで、人と人の連動性・連携の悪さが直ぐに露見していた。


恐れていた強敵は蓋を開けてみれば、日本で行う親善試合で一流国が来ない、来ても本気度が低いことで有名なキリンカップの試合、そのレベルそのままの様な相手だった。



日本の監督を始め、イタリア人が好んで使うインテンシティ(強度)が低い、降って湧いた天啓、ゆるいチームだった。




効いてる縦パス


決して神業の様なピンポイントなパスが連発された訳じゃない。


だけれどゆるいコロンビアには的確に効いていたのが、早い縦の意識が具現化した、縦パスだった。



特にその意識が高い青山が意欲的に前のスペースを早い段階で狙うことで、これまで2戦とは明らかに違う形が見えた。


早さを求めることでルーズさ、精度の低さを生み出したが、同時に相手が待ち構えていない状況で攻撃する機会を何度か得ることに成功していた。



それが具現化したのは45分、カウンターのカウンター、岡崎のゴールはコロンビアの攻撃が終わった14秒後に決まった。


日本のゴールへ攻め込んだコロンビア、その前線と最終ラインの間には広大な空間が生じており、それを素早く利用した事が得点につながった。



サイドに開いた本田パスが通った時、コロンビアのゴール前は4対4、攻守の人数が同数になる極めて危険な状態に陥っていた。


これこそが準備が整う前に攻撃するメリットに他ならない。


リスクとリターン、オープンな殴り合いならチャンスも・・・淡い期待が高まる。




45分で2人交代、失敗を認めて即座に修正


コロンビアの監督はアルゼンチンで育成年代の代表チームを長く担当し、次々とユース世代のタイトルを獲得した名将ペケルマン。

A代表としてもアルゼンチンを率いW杯を経験した、代表チーム及び、この手の世界大会のスペシャリストだ。


誰の目にもゆるすぎるチームだったコロンビアは前半を日本DFの経験不足が露呈した軽率なタックルでPKを得た事もあり、何とか1-1の同点で凌いでいた。


だが後半開始、チームは修正された。

先を見据えれば、この弛緩は次以降の戦いに影響を与えかねない。

いい状態で次へ行くために、3人という制限のうち、2人を一気に後半開始、正にハーフで使ってきた。



これは監督にしてみれば、今日の選択は失敗でしたと認めるような行為だ。

だが、その修正は早く、的確だった。





修正されないゆるさ


チームの強度を高めたコロンビアに対して、日本は特に変わらなかった。

とは言えコロンビアも、まだ2人が代わっただけで、2軍が1,6軍になった程度のものに過ぎなく戦況を大きく変えた訳では無かった。

ただ、どこか適当な責任感の無ささえ感じた、コロンビアの攻撃は質が改善していた。


54分、コロンビアが右サイド深くから右サイドバックにボールを下げた時、特に得点の予感は無かった。

唯一の違いは初めて、連動して人数をかけて攻撃に来ていた。

ここで日本はゆるかった。

そのエリアを担当する香川は連続した上下移動が苦しくても、前に追って侵入を防がなければいけなかったし、長谷部もただ横を通るのを見てるだけではいけなかった。



3失点目にしても、本田がゴール前35m中央でロストしたボールを一旦はイーブンボールにしているのに、ボールの周囲に3人もいるのに、彼らは何もしなかった。

いかに日本というチームがゆるかったのか、2軍のコロンビアよりもゆるかったのかが象徴された失点シーンだった。




攻撃が上手くいかないことよりも、このゆるさが先ず目についた。

グループリーグも終盤にさしかかり、1点を巡る正に死闘が行われる中で、日本というチームは何と言うか、牧歌的雰囲気すら感じるゆるさだった。


青物の襲来に湧く堤防で、ただ一人、ネンブツダイを釣ってるくらいゆるかった。





左サイド傾倒


日本代表の左サイド病が発症したのは青山の交代に大きな関連がある。

ある程度組み立てを省略して一気にゴール前の展開を作っていたのが青山で、そして交代でいなくなった。

そうすると、右の岡崎は中盤での組み立てよりもゴール前に入りたがり、左の香川は足元で受けたがり下がる事が多くなる事で、日本代表の攻撃は自然と左に傾く。

これは右に大久保が移動しても、左に清武が入っても大差はない。


その結果が、終盤何度も繰り返されたドリブル突破であり、これが余り効果を発揮しないのは過去の2試合とそう変わりがない。


人数をかけて待ち構えている相手に対し、サイドから得点を上げるにはある程度の特別な個がひつようなのだが、日本で一番適任の齋藤学が使われる事もなく、得点のチャンスが大きく目減りしたのを感じた。



もう早く終わって欲しい、会場の警備員から日本のお茶の間まで、そんな認識のまま、正に無駄な時間であったロスタイムは終わりを告げた。

 

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