....おまえじゃない.....

先日uさんからラインが来た。



uさん『HAMAKENさん、今日テトラでサーベル釣りました』

私 『サーベルってなんですか?』

uさん『太刀魚です』

私 『いいな~、太刀魚食べたいです、でもテトラは危ないから気をつけてくださいね』

uさん『テトラってはまるんですよね、で抜けなくなる』




そんなやりとりをしていて思い出したので少し昔の話をさせていただきたい。




4年ほど前たまに行くテトラでの出来事だ、その日は2時位から珍しくテトラに乗った。



私はふだんはあまりテトラには乗らずにだいたいが地磯かサーフかの足場の良いところでの釣りが主である。



決して年のせいで足腰が弱いからテトラに乗らないのではなくなんとなくあの隙間が怖いのだ。



今は大分歳もとったので決して怖がりではないが、小さい頃の私は非常に怖がりで街灯のある道路等でも少し暗いわき道にそれると曲がり角や茂みの隙間の暗闇から何かおどろおどろしいものが此方を見ている錯覚を覚えたものである。




とにかくあの隙間や角っこの 『空間に出来たシミ』 のような暗闇がいやなのだ....




時刻は3時過ぎ位であろうか、まったくあたりがないので飽きてきて一息ついてから朝マズメのシーバスに備えようかとしゃがんでぼーっとしているとなにやら背中がぞくぞくした。



真っ暗な海とテトラポッドの隙間に当たる潮の音がなんだか急に不気味な感じをかもし出しちょっと怖くなったので立ち上がろうとしたとき何かが左足をつかんだのである。




びっくりした私は恥ずかしながらも声にならないような声をだしバランスをくずしてテトラ上で見事にすっ転んでしまった。


それはもう誰かが見ていたらビックリギョウテンするほどの大ジャンプであったに違いない。




なんとか隙間にはまったりはせずに色々なところにダメージを負ったが 『大丈夫』 と思った瞬間



『......おまえじゃない.....』



とどこかから聞こえた気がした。




あ、ヤバイ、これ絶対ヤバイやつだ.....


私は35年くらいお墓に囲まれたところ(近所が寺だらけ)へ住んでいるが一度も幽霊なるものを見たことがないほど霊感が強い。





少しパニックになったがすぐに周囲が明るくなってきた。


折れてしまった竿をしまい荷物をまとめたあと、私が転んだ足元の隙間をみるとそこにはどなたかの 『お位牌』 が挟まっていたのだ。





それ以降、私が夜のテトラには乗らなくなったのは言うまでもない事である。




































































※ このお話は若干フィクションであり、足をつかまれたのとささやかれたのとお位牌の部分はどこかの怪談の引用です。




このときに折ってしまった私のGクラは幸いにも加入していた傷害保険のオプションでほぼ満額おりて買いなおし今も大切に使用出来ている。
 

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