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デザイン魚拓

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「記憶に残る魚が釣れたら魚拓として残したい」
 
釣りに夢を追うアングラーならば、一度は思ったことがあるのではないでしょうか。
 
私自身も「いつの日かメモリアルフィッシュが釣れたら部屋の壁に魚拓を飾るんだ」と夢見る中で、運良く昨年の10月にキャッチすることが出来たメータースズキ。
 
"魚拓はあの方々にお願いするんだ"
 
初めてデザイン魚拓というものを見た時から既に心に決めていた、高知のパープルヘイズデザインさんに発注の依頼を掛けたのでした。
 
 

■ 墨の魚拓とデジタル魚拓の良さ
私が小学生くらいの頃までは、釣具店に行けば墨で取った魚拓の数々が壁や天井に所狭しと飾られていたりしたものですが、最近では昔からの老舗釣具店を除き、墨の魚拓があるところは少なくなっていたように思います。
 
そのかわりよく見かけるようになったのが、墨で作製した白黒の魚拓と違い、色もカラーで写真のような出来栄えのデジタル魚拓。
 
水産資源保護の観点から、必要以上のキープを避けるキャッチアンドリリースの釣りがスズキ釣りのみならず様々なジャンルで浸透している昨今において、写真から魚拓が作れるデジタル魚拓は「記録には残したいけど魚の命は奪いたくない」というアングラーの願いを叶えてくれるひとつの選択肢として、今後も重宝されてゆくだろうと思っています。
 
ただもちろん、デジタル魚拓にはデジタル魚拓の良さがあり、墨の魚拓には墨の魚拓の良さがあるはず。
 
実際に私も過去に黒鯛とアオリイカに墨汁を塗り魚拓を作製したことがあり、今も部屋の壁に飾って時々眺めては釣れたシーンを思い出していたりします。
 
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スマホやパソコンで高画質な写真が見れる現代において、墨塗り・名入れ等全ての工程を自らの手でおこない、墨の荒々しい輪郭と白と黒で描かれる記憶は、独特の味があって良いものです。
 
 

■ デジタルでなく"デザイン"魚拓という選択
デザイン魚拓というワードを初めて聞く人がいるかもしれませんので、自身が知るきっかけとなった経緯を少し説明すると、高知県でのメーターオーバーのアカメやメーターオーバーのタイリクスズキの釣果がSNSで飛び交う中で自然と目にしました。
 
もちろんそもそもの魚体の大きさにも驚くのですが、魚拓の背景や文字そのもののデザインがとにかく格好良く、一瞬にして惹かれたことを覚えています。
 
そこで調べてみると、デジタル魚拓ではなくデザイン魚拓と呼ぶ作品であることがわかり、パープルヘイズデザインさんに辿り着いたというわけです。
 
デジタルとデザイン魚拓の違いは?と思われる方の為に、私の主観も含まれる言葉で説明するならば…
 
「一枚の写真を元に魚体をただ貼り付けるのがデジタル魚拓」で「一枚の写真を元にしつつ、さらに複数の部位の詳細写真から加工・修正といった手を加え、"まるでひとつのアート作品"として仕上げるのがデザイン魚拓」です。
 
頭や尾鰭が少し湾曲した(不自然な)デジタル魚拓を見かけることはありませんか?それは魚体が大きければ大きいほど、魚体の端は曲がって写ってしまうからです。
 
あとは背鰭のカッコいい魚種なのに肝心の背鰭が寝てしまっていたり、尾鰭がピンとなっていなかったり…そういったある意味仕方のないと諦めていたことが、パープルヘイズデザインさんの技術に掛かれば歪みなどを取り除き加工を施し、1番きれいな魚体の状態の魚拓が出来るというわけです。
 
墨の魚拓でも、デジタル魚拓でもない、デザイン魚拓というひとつの確立されたジャンルだと、私自身も思っています。
 
 

■ あの時の感動が蘇り、共有を継ぐデザイン魚拓
発注から約3ヶ月、完成したデザイン魚拓が我が家に届き丁寧な梱包を解いてその魚体を見た時、あの時の感動が一瞬で蘇ってきました。
 
"またこのスズキに逢えた"
 
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スマホやパソコン画面のスケールの写真じゃ伝わらない大きさや迫力。
 
記憶の中だけで泳ぎ続けていたものが、こうして目の前に改めて存在してくれるということの満足感。
 
思わず真夏から始めた3ヶ月に及ぶ辛いプラ釣行の暑い日々を思い出して目から汗が溢れそうになりましたが(笑)、妻や子供たちがデザイン魚拓を見た反応はまた格別な充実感をもたらしてくれるものでした。
 
「えっ、嘘でしょ。こんなの釣ったの?実物大じゃないんでしょ?」と聞く妻。
 
実物大じゃなかったら魚拓の意味ないだろ!と言いつつ、メジャーを当てた私。笑
もちろん寸法はバッチリの、あの時のスズキでした。
 
凄いと驚きつつ笑顔を見せる娘。パパのさかな、カッコいい!と言って喜ぶ息子。とにかくベタベタ触って指紋をつけまくる2歳の娘。笑
 
 
今までに経験したことがないこのひと時の幸福感はなんだろう?と、ふと考えます。
 
フィールドに立てば、いつだって自然と孤独に向き合う釣り人。釣れた喜びも、悔しい思いをしたことも、時に自然の恐ろしさを知ったその瞬間も、多くは自分の胸の内にしまって日々を過ごすでしょう。
 
そんな一瞬一瞬を、全てじゃないにせよ誰かと共有出来ることの意味。その手段として選び、役割を担うデザイン魚拓の持つ価値。
 
小さい頃から見てきた、父の108センチ20キロ超えの磯から獲ったアラの墨の魚拓。その価値を初めて理解したは、自らの意思で釣りを始めた高校生くらいの頃でした。
 
口から耳へ、語り継がれる物語がある。
文章を読んで、脳裏に浮かぶ風景がある。
物言わずとも、そこに存在するだけで継ぎゆく想いがある。
 
"いつか息子も、自分自身の魚を追う日がくるのかなぁ"
 
父の墨の魚拓がいつまでも私の記憶にあるように、この先もずっと誰かの記憶に残るデザイン魚拓を飾り続けようと思うのです。
 
 

■ 綺麗に仕上げる為に大切な写真撮りのコツ
最も重要といっても過言ではない写真の撮り方について、パープルヘイズデザインさんのホームページにも記載はありますが、私からも実際使用した写真を例に挙げ紹介させて頂きます。
 
兎にも角にも写真が大事!それも部位ごとに複数枚あることがとても大切!というデザイン魚拓。
 
まずはベースとなる全体像の写真がこちら。
 
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胴体の真上にカメラレンズの中心があり、顔と尾鰭がやや斜めから写されているため、やはり少し歪んでいますよね。
おまけに朝マズメの時間帯だったこともあり、ピントが完璧には合っておらず少しぼやけてしまっています。
 
これを、頭・胴体・尾鰭に分け、それぞれ撮ります。
 
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ここで注目して欲しいのが、最後の尾鰭の写真です。指で尾鰭を広げていますよね。
実はこのスズキ、全体像の写真を見ればわかりますが、自然と尾鰭を若干たたんでしまう個体だったんです。
 
普通のデジタル魚拓だったら尾鰭がたたまれたこの全体像の状態で仕上がりとなるでしょうが、広げた写真を撮ってあげることでこういった部分を修正して頂けるのです。
細かい部分でいうと、写真を撮る前に打ったJGFAのアンカー式スパゲティタグも消して頂けました。
 
この素材となる写真をパープルヘイズデザインさんに送ったら、「非常にキレイに写真を撮っていただいております。ご友人の方々がお作りになられる際は、このように撮って頂けるとキレイに仕上がります」という言葉も頂けましたので、デザイン魚拓を気に入ってくれた友人にも伝えつつ、ブログを読んでくださる皆様にも勝手にお伝えいたします(笑)

綺麗に仕上げるためのコツをまとめると、写真は全体のみならず各部位の詳細を複数枚撮っておく!ということになります。
 
 

■ 感謝
最後になりますが、忘れてはならないのがデザイン魚拓を選んだ本来の理由についてです。
 
冒頭でも述べましたが、デザイン魚拓の良いところは写真のみで魚拓が作製できるということ。
 
私自身の今回のケースでは、デザイン魚拓云々の前にキャッチアンドリリースを成功させることこそが最たる目標であって、それでいて魚拓には残したいから写真は撮るという矛盾した欲求が存在しました。
 
キャッチアンドリリースを成功させる為に必要なことは、水中から1秒たりとも魚体を出さず、速やかにリリースすることであることは明白。
 
それでも記録に残したいから水中から丘へあげて写真を撮るという選択をするのですが、ズリ上げる陸地がなかったことや、このウエイトの魚体とタックルを持って護岸の斜面を登ること自体が躊躇われ、少し途方に暮れてしまいました。
 
そこに友人が駆け付けてくれ、計測場所で予めメジャーを広げたりタックルを持ってもらったりといった準備をフルで手伝ってもらい、こうして写真に残すことが出来ました。
 
改めてこの場で、友人には感謝の気持ちを伝えたいと思います。本当にありがとう!
 
 
高知のアカメ釣りでは魚体を傷付けない為にブルーシートを引き、大量の水でしっかりと濡らし、複数人で計測の手伝いをおこなうと聞きます。素晴らしい行動だなと、改めて感じます。
 
ただでさえ複数枚の写真が重要になってくるデザイン魚拓。
 
「もし夢が叶ったらデザイン魚拓を」と思っている釣り人の方々がいるのなら、釣れた後の蘇生・写真撮り等のイメージは、日頃から常にしておくと良いかと思います。
 
 
私の想像の上をゆく格好良いアート作品として、感動を蘇らせ想いを伝える価値を持って生まれた私のデザイン魚拓。
 
丁寧な梱包に、心の篭った手書きのメッセージまで添えて頂き、一生に一度の魚をパープルヘイズデザインさんに託して良かったと心から思います。
 
この場を借りて、お礼申し上げます。
本当に有難うございました。
 
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パープルヘイズデザインさんのHPリンクを貼っておきます。
作成例・金額等気になる方は、ご参考ください。
 
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釣行記:通い続けた先に出逢ったメータースズキ
 
 

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