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実釣をせずフィールドを駆け回った日々が実釣開始の一匹に繋がる

ろくにロッドも出さず93水系136河川を駆け回った日々…実に213日間。ロッドを出さなかった最たる理由は「とてもじゃないが実釣をしていたら365日かけてもフィールド全てを把握できそうにないから」でした。
 
1095日のスズキは第二ステージへ。メーターシーバスを狙うフィールドの分母を17水系18河川1エリアに絞り、実釣ベースでのフィールドワークを重ねる一年間をスタートさせました。
 
半年ぶりとなる一匹の顔が見たい

ロッドを出さなければ魚は釣れない、そんな当たり前なことを思いながら最後のシーバスを釣ってから、実に半年もの期間が経とうとしていました。
 
第二ステージの目的は年間を通したフィールドの特性を掴むことにあるため、日々のポイント選択は単にシーバスが釣れるところではなく、ベイトや水温、干満差などによる地形変化などの見極めといったところに注視しなければいけません。
 
「それでも今日だけはちょっとだけ特別な日にしたい」
 
フィールドを見て回るだけだったこの半年間と違って、出発前にタックルの準備を念入りにしていると芽生えた思い。いや、もしかするとフィールドを見て回る日々にずっと抱き続けていた思いだったかもしれません。
 
17水系18河川1エリアを脳内で呼び起こし、他のエリアを含めた今予想できるベイト状況、潮回りによる地形変化の特権、そして通過したばかりの台風9号の影響を考慮し選んだのは、立秋を過ぎたころから躍動すると読むナガツキでした。
 
 
ユラリ、コン、ゴボゴボボ

台風通過後の水質とゴミの量をチェックがてら見ておくべきいくつかの河川を寄り道し、ナガツキに到着したのはちょうど日没の頃。
 
まだ幾分か明るさを残す川辺で、実釣の感覚を取り戻すべくひとつずつゆっくりと装備を整えてゆく。
 
今までの自分ならまずエントリーしない潮位タイミング。だから気持ちに焦りは一切ないけれど、すべて装備が整ってから左右のブーツにそれぞれ異物が入っていることに気付いて2回も履き直した時は、さすがにちょっと苦笑いが生まれた。
 
久しぶりの実釣の感覚。
 
車から降りた時からじわっと出てきて止まらない汗。抜け目なく塗りたくった虫よけ剤の匂いが顔に纏う内は、前に進むのは時計の秒針だけ。
 
時折ピチャっと跳ねるボラを視界の隅において、黙々と自分のキャストを繰り返す。新たに作ったルアーと、新たに導入したリールと、花が散り青が始まる季節に届いたオリジナルロッドを手にして。
 
顔に纏わりついていた空気が、すっと新月の河口の暗闇へと抜けた。待っていた川の上流から吹く風が、暑さで重苦しい雰囲気をさらっていった。
 
上流に投げたルアーはさっきよりも随分と下流から、強い抵抗感を纏って自分のもとに戻ってくる。川辺に立ってから既に2時間は経過していた。
 
ユラリユラリとルアーが泳いでいる感触のもと、流芯から外れそうなところに差し掛かったラインの軌道を、暗闇の中感じ取ろうとしている時だった。
 
「コン」
 
少しだけ時が止まったような感覚をもって、これがバイトの感触か?とまだ一匹も獲っていないオリジナルロッドに聞こうとする間も与えてくれず、容赦なく水面が爆ぜた。
 
「ゴボゴボゴボ、ゴボゴボボッ!」
 
なんたるエラ洗いだろう。新月の真っ黒な闇に白い飛沫が何度も脳裏に焼き付いた。
 
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新しいロッドとリール、おまけにラインもフックも初めて使う銘柄で危なっかしいやり取りではあったが、ネットインする最後の最後まで渾身のエラ洗いするシーバスがバレなかったのはこの掛かり方のおかげだろう。
 
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フロントのシングルフックバーブレスがカンヌキの内側から刺さる。“これこそ自身が思い描く理想のフッキング”というものに、“うまいこと勝手”になってくれた。
 
人間の顔なんぞ見たくはないだろうが、こっちとしては見たかったシーバスの顔。これがナガツキのシーバス。これがナガツキのスズキ。
 
尾びれを支えると川底に吸い込まれるように静かに去っていった。
 
 
15Corkがもらった課題

1095日のスズキ第二ステージの特別な日は、この日が最初で最後。今後の364日は、フィールドをより深く知る為にやるスズキ釣りを愚直にこなします。
 
どれだけ質を高められるか、どれだけ集中力を切らすことなくフィールドに立てるかが鍵となることは明白です。
 
この日は5時間ぶっ続けで日付が変わるまで浸かり続けましたが、久々の本格実釣だったこともあってか、ゲームベストの重さを感じて腰は痛いしキャスト時に何故か右の鎖骨が痛くなる始末。
 
寝床に着くまでの疲労感は地獄そのもので、目をつぶった瞬間は天国さながらでした(笑)
 
元々体質含めて身体は強くない方なので、全力で駆け抜けても一歩進んで二歩下がる状態にも成りかねませんので、ほどほどに質を高めていこうと思います。
 
さて、次はどの河川に出向きましょうか。
 
"そのひとつの選択はエリア全体としての選択であるべき"
 
一見なんてことのない一匹のシーバスは、たどり着くまでに要した過程があってこその一匹であると改めて感じます。
 
日々の積み重ね、向き合い方や考え方が、誰にとっても実釣開始の一匹に繋がっていくものだと本気で思っています。たとえそれが、実釣をしていてもしていなくてもです。
 
さて、夏休みの子供たちが家の中で暴れないよう昼間はしっかり遊び切りつつ、あいだ時間でハンドメイドルアー製作を進めていきましょうかね。
 
色々作らないといけませんが、今脳内の99パーセントを占めているのが今年の5月に着手し始めたCorkの150ミリバージョンです。
 
満足の一匹を手にした後、疲労限界ギリギリで付け替えた15コルクで体験した、種類の違う2発の捕食音と真っ白な水飛沫。僅かに手に残る衝撃を忘れることなど、今の自分には到底出来そうにないのです。

【221/1095】 

 
【タックル&ウェア】
[ロッド]FULL Hands Mellow Noise89
[リール]SHIMANO 21 CALCUTTA CONQUEST 101HG
[メインライン]VARIVAS Avani SeaBass MAX POWER PE X8 1.5号(28.6LB.)
[リーダー]SUNLINE STATE CLUTCH SHOCK LEADER NYLON 25lb.
[ゲームベスト]SUBROC V-ONE VEST A-TACS LE X
[ウェーダー]Pazdesign BS BOOTS FOOT WADER V
[アイウェア]Zepue JAZ × ナイトオレンジ(伊藤光学)
 
 
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