夜明けからざわつく水面。
開始2投で超ブレの先に水柱が上がる。

激しい流れの抵抗もあり全く寄せられず、硬直状態が5分程続いた。フルロックのドラグが何度も物凄い勢いで出される。スプールに手を添えそれを止めにかかった時、摩擦でどんどんと熱くなるのが手に伝わってくる。

自分がジリジリと下がり前に出ると言った動きを繰り返し、少しずつ岸に寄せる。途中何度も水面からジャンプしその朝日に輝く黄金の姿を見せてくれた。シイラ釣りの一番の興奮タイムだ。

「僕は危険ドラッグよりこれ」

前日彼女に送ったメールをふと思い出した。




寄せる波に乗せて一気に引きずり出したのは114cmのオスの魚体だった。

その後周りも明るくなるまでバタバタと釣れ一人また一人と居なくなっていった。

そんななか、歯抜けのはふはふおじさんはヒイラ(恐らくヒイラギ)を釣りに来たような話を一通り話つくす。聞き尽くす。

さあ釣るのか。と思われた瞬間！何故か竿をしまい戻ってしまった。

写真は二本目。念願の辺見持ちにて。