【緩々なボートシーバスライフ】付加価値

先日修理に出したロッドを受け取りに日本橋のサバロさんにお邪魔したら愛想良く出迎えて下さったのが

世界のエイゾーさん

レジェンドですね。他にお客さんが居なかったので色んな話をして下さったのですが、興味深かったのが鱸の漁獲量と富津界隈の巻き網の話。

近年回転寿司なんかで安く提供してるのを目にすることが増えたので漁獲量も増えているのかと思いきや、少なくとも巻き網船団は船の数も漁獲量も

横這い

なんですって。漁獲量が増えてるのはそれ以外の、もぐりと言うかそれこそ工業地帯なんかで獲った鱸を平気で出しちゃう船が獲ってる魚なんだとか。

スーパーなんかでたまに見かけるセイゴも随分安いけど、あれも出所は一緒なのかも。

そういうもぐりみたいなのは論外として、巻き網含め漁業全般もどうかと思うんですよね。

先日、ケーブルテレビで鰹船団のドキュメントの再放送で見たんですが「高く売れた」ってしてやったり顔で親方みたいな人が喋っていましたが、高く売れた金額とは

キロあたり400円...

パッと見、1本1.5kgから2kgだから、鰹1本600円から800円。

高くないんじゃない？(苦笑)。

そんな金額で卸してるならデカい船でしこたま獲らなきゃペイしませんわね。で、バンバン獲った行きつく先はサバやマグロみたいに獲れなくって大騒ぎする...。

去年だったか、サンマが不漁だって話があって。その原因の一つに中国やら台湾の船が日本近海に回ってくる前に大量に獲っちまうからだって言ってた人が居たけど。その話が正しいとしたら日本の漁師も

本質は変わらないね。

逆に同じくテレビネタですが、鹿児島の方のブランドになってる太刀魚は1本5,000円で取引されてるらしいっすね。丸々太った鰹が600～800円なのにピッラピッラな太刀魚が1本

5,000円！！！

からくりは、そもそもの品質がいい上に、その品質を落とさないように色んな工夫をするわけです。獲り方は1本釣り。これは関アジなんかもそうですね。他には身の輝きを損なわないように素手で触らないとか。番組中には触れてませんでしたが、〆方や流通経路なんかも工夫してるんだろうな。

中にはこうやって高く売る工夫をしてる漁師さんも居るわけで。獲ることだけに注力してる他の漁師さんたちも、これから人口減少に拍車が掛かっていくのだから、「良し悪し」ではなく獲った魚に

付加価値

をつけて高く売る工夫をしないと生き残れないんじゃないかと思うですよね、この先。人口が減るってことは

買う人が減る

ってことなんだから。買う人が減るのに同じ価格で出してたら売上金額もそりゃ減りますもん。

先日行った「日立お魚センター」の市場にも鱸が並んでたんですが

きっちり

活〆

されてました。ちょっと手間は掛けても多少なりとも高く売るれるならその方がいいと思うんすよね、一網打尽じゃなくて。

と、ここまで書いたことは実は前置きでして。いつも上手くまとめられなくて(汗)。本題は勿論、敬愛する釣り業界のことですよ。

たまに目にする、2,000円とかで売ってるルアーの原価って、1個

たった〇00円なんだぜぇ、知ってた？！

みたいな話。あれ、どうなんだろう？、と思うわけです。

より高く売ろう

と努力するのが、そんなに

咎められる

なの？かと

原価の話で言えば皆さんご承知の通り、生産する費用に、販売コスト、CM費用、次の製品を開発する費用、さらには事務所経費、そんなものまで含んだものが

原価

になると思うすよね、ざっくり言えば。だから生産コストが「いくらか」なんて話は意味がないわけです。だって実際に掛かるんだから。そもそも、出来るだけ高く売ろうと努力するのは企業として

当たり前

なんじゃないの？(苦笑)。高く売って収益が残さないと事業として成り立たないじゃん。今後買う人が減っていくのは前段の漁師の話と一緒。より良いものを作って、より高く売る。そうしないと生き残れないでしょ。

努力の仕方に疑問符が付くメーカーさんは勿論ありますよ。でもそこは、買う・買わないは我々消費者の

自由なんだから。

良いものをより安く、それがグローバルスタンダードと言えば耳障りはいいですけどね。。企業努力が足りないと攻め立て、挙句メーカーが潰れて誰か

得するの？

世の中的にみても失業者が増えて社会保障費が上がるだけじゃない(苦笑)。僕は1個5,000円のルアーを欲しいと思った人は

躊躇なく

買えるような購買力をみんなが持てる世の中の方こそ望みますけどね。モノが安く買えるより自由に使えるお金が増える方がいいですよ(笑)。

僕個人の力でどうにか出来ることじゃないし、買えるにしてもハイパーインフレじゃ意味ないけど(笑)。

とにかく、メーカーがいくらで売ろうが、それはメーカーの自由。きちんと事業として成り立つ金額で売ればいいでしょ。

その金額で買う価値があるかどうかは、各々が判断すればいいこと。

判断基準がモノの「良し悪し」だけじゃなく、たとえそれが「〇〇さんが手掛けたから」みたいなことであったとしても、それを赤の他人が

騙されてる、養分、奴隷

とか、言う筋合いはないと思うんすよね。大きなお世話ってもんですよ。具体的な数字はともかく、価格のカラクリなんて誰でも知ってるようなことなんだし(苦笑)。

併せてメーカーさんにはガタガタ御託並べられないよう、販売価格に見合った

付加価値

を含んだ商品をリリースして欲しいと思います。

2016年12月13日
コメント(5)

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みんなからのコメント (ログインが必要です)

こんにちは！お久しぶりです＾＾

ちょくちょくログは拝見させていただいていたのですが、すみません(笑)
お魚センターにいらしてたんですね！めちゃくちゃ地元ですし、東京方面からそこに至るには恐らく自分のホーム河川も...

ん～、シーバス用のルアーの9割9分9厘は中古のユーザーとしては、高くても千円(爆)青物用ならウッド製で平気でン千円とか出すんですが...

魚に対する価値観の違いか＾＾；

2016年12月17日

D.K

茨城県

taka1028

神奈川県

>D.Kさん

ご無沙汰です！僕もログを上げられた時は拝見してますよ！

おさかなセンターは超お気に入りですよ！大体鵜野岬の日帰り温泉とセットなので、ゆっくり散策する時間的余裕がないのだけが唯一残念なんですが。

タックルの価格については、各々の価値観で判断すればいい話で、他人がとやかく言うのは頂けないと想いません？（苦笑）。

2016年12月17日

価値観は人それぞれですから難しいですね。
自分は釣りを嗜む上でもっとも消費が大きいのはルアーでもロッドでもなく時間だと思っています。
時は金なり。道具にかかるお金なんて費やした時間に比べれば小さなものです。
そんな貴重な限られた時間を少しでも楽しくできる道具ならば、少々高くても惜しくない。そう思えてワクワクできることが自分にとっての「価値」なのだと思っています。
メーカーにはそんな価値のあるモノを作って欲しいし、そういうモノは消費者としてきちんと評価したいですね。

2016年12月14日

Santa

東京都

taka1028

神奈川県

>Santaさん

どんなにウ〇コみたいな商品でも買う人が納得してればOK...

と、僕は思いますね。極論ですが(笑)。

2016年12月14日

相模湾マグロやりはじめてから、ルアー1本8,000円が普通に思えてきて自分でも怖い♪
趣味ですから、ひとそれぞれ色んな価値観や考え方がありますよね。
ぜんぜん釣れないのにルアーたくさんある自分の魚一匹の対価はとてつもなく高くついてますが、本人が納得してるからＯＫでしょっ(^_^)

2016年12月13日

ikki

東京都

taka1028

神奈川県

>ikkiさん

ホント、仰る通りだと思います。8,000円のルアーを購入する動機なんか他人にいくら説明したって理解される訳ないですよ（笑）。

僕も先日購入したルアーの最高単価を更新してしまいました。ジョイクロマグナム、税抜き7,600円也...。

2016年12月13日

本当に付加価値があればいいですけどね
見せかけやウソの付加価値はいらねーっす。

2016年12月13日

舟橋夢人

taka1028

神奈川県

>舟橋夢人さん

メーカーはそりゃあの手この手で付加価値があることをアピールしますよ、商売ですから。

それが適正かどうかの判断は各々がすればいいことで。各々が「こう判断した」と書くのは自由ですが、その判断に対して、横からあれこれ言う必要も言われる筋合いもないのでは。

本文に書いた通りっす。

2016年12月13日

ある有名メーカーの有名ルアー。
それはシンペンなんだけど、シンペンじゃ無いものにその冠付けちゃったのをみて、もう何でもアリなんだなーと。名前だけ読んだら水面直下のシンペンかと思いましたよ。

寂しいっていうより、笑えましたね。

2016年12月13日

思案橋渡郎

東京都

taka1028

神奈川県

>思案橋渡郎さん

困りますね。珍しく業界擁護発言をしたのに、そんな例を出されると（苦笑）。

勿論、そういうメーカーさんは淘汰されて「然るべき」だと思いますけどね。

ただ、原価がどうのこうの、みたいな話はつまらないんすよね。自分の仕事でもつきものだから。ウチはそんな話になったらさっさと撤退しちゃうけど（笑）。