新境地を見た

  • ジャンル:釣行記
朝晩がめっきり涼しくなった。

連日、ゼミミーティングのためまとまった釣行時間を作れず、今日もまたミーティングで1日過ぎていった。

夜。窓を開けて夜風を通し、ベランダに出て月でも眺めながら、ふぅっとため息をついた。












ブゥオシュ!!!!















その音が聞こえてから3分もしないうちに、僕はアパートの裏の川にいた。

ヤツに会える!!

あの音を聞いた瞬間からもう頭の中はトップオンリー。ポッパーを準備していたのもほぼ無意識だ。

ベイトはイナッコ。無数に涌いている。

ここですぐ投げずに様子を観察する。

イナッコがもぞもぞとまとまり、サァーーっと散った瞬間だ。

ポッパーを打ち込み猛アピール。

こんな大群の中だ。

派手目にアピールしてルアーの存在を見せる。




数投目。




ステイの時間をちょっとずつ長くしていき、なんとなくいい感じに、アクションとステイのバランスが取れてきた時だった。






ブゥオッッシュッッ!!!!




足元から4,5mの距離で、まるで水中に仕掛けられた爆弾が爆発したかのような、聞いたこともない大きさの捕食音とともにルアーがひったくられた。






ヤツだ!!!でっけぇ!!


夜中の2時。声にならない声で、叫んでから慎重にファイトを開始した。


この川はめったに根がかりせず、護岸も潜れないようになっているのか、魚が入り込む事が出来無い。

落ち着いてやればとれる。

半分、自分に言い聞かせながら慎重にファイトする。

しかしまったく浮いてこない。

ずっと走り続け、えら洗いもしない。鯉か?とも思った。しかしそこはファイトの仕方をかえて対応。自分が動くことでリールを巻けるようにし、じわじわ距離を詰める。

ヤツが方向転換、し一瞬、足元を通った時に、ヘッドライトに照らされてその銀の体が見えた。

シーバスだ!!!

70?いや80あるか?絶体獲りたい。

気持ちとは裏腹に川の中を縦横無尽に泳ぎ回るシーバス。

嫌な予感がした。ラインかフックが、もたないかも。



フッ



その瞬間、体に力が入らなくなり、座り込んでしまった。手足はぶるぶると震え一瞬頭が真っ白になる。ルアーを見てみた。

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フックはぶち曲がり、どうしようもない。

取り換えようとおもっても手が震えてペンチすら握れなかった。


このファイトでポイントは荒れに荒れ、その後出てくる事はなかった。



さて、トップでシーバスを出す。ルアー三年目にしてはじめての経験だった。

諸先輩方が「水面炸裂」と表現する意味を体感する。

ブゥオッッシュッッ!!!!

もう、この音が頭から離れない。

この敗北をしっかりと受け止め、絶体リベンジする。



三年目の僕のシーバスゲームは、




新たな段階に入った。

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