二本目の確信。

一本目のサクラマスを手にした後、仲間と別れ、独りポイントに入った。

風が強くなり、雲行きも怪しくなってきた。



こんな時何かか起こる。

そんな予感がした。

風の合間にミノーを投げ入れる。
水を噛み、流れへと突き進むルアーを揺らし、煌めかせ、サクラマスへとアピールする。


すると、水面にモジリ。


いる。


ルアーを変え、かけ下がりの下へとミノーを通す。

すると、いきなりロッドとリールが止められた。
すかさず合わせる、が、動かない。

更にロッドで煽ると、大きな首降りとローリングの感触が伝わった。

明らかにさっきの魚よりも重く強い。
流芯から外れても尚、ローリング。

魚の輝きが川を包む。

デカイ。

息を飲むほど大きな魚体は、我を取り戻し、流芯へと加速した。
その瞬間、ロッドから生命感がえ消えた。

私の負け。

手の震えが止まらなかった。


心を静めるため、リーダーを組んだ。
これが私のリズムを取り戻す方法。

すると、天が私に見方してくれた。
風が止み、暖かな空気が流れた。

1投目。
ルアーを追うサクラマスの影が見えた。
2投目。
同じく追ってくる。

次は食わせる。

たち位置を変え、高速ジャークにやはり追ってきた。

そこへ、ストップを入れると、ギラリと反転し食ってきた。



先ほどよりは小さいと感じたが、63センチと良型だった。

では、先程の魚がどれだけ大きかったのか。
そう思うと悔しいが、この時は目の前に横たわる魚と出会えた嬉しさでいっぱいだった。




キリッとした顔つきは何度見ても素晴らしく格好いいものだ。

新しい場所。
新しい試みで手にしたこの魚は私の中で価値が非常に高いものだった。


ありがとう。

そう言って優しくリリース。
確信を持って獲ることの出来たこの魚は私を成長させてくれた。

私はもう十分だった。

キャスとはもうせず車に戻った。

片付けをしながら、思い返す。



期待と不安が入り乱れ、一本目が遠く張り詰めた緊張が、この魚たちで解けほっとした。





ありがとう。

今度はいつ会えるのか。
今から楽しみだ。










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