『やっぱり釣りは楽しいな。』

と友人が言ってくれたのは最近のこと。

僕はそれだけでどんな魚に出逢うより嬉しかった。

彼は自分自身で心の厳寒期を乗り越えたのだ。

『釣りがつまらない。』

と言っていた友人。

そんな友人に対して僕はどうすることもできなかった。何を言ったところで伝わなかった。こんな時、もしプロやエキスパートの方達ならベテランの方達なら、なんと声をかけるのだろうか。どうゆう行動をとるのだろうか。考えても答えは出ず、そんな友人と距離をおくことで自分の非力さだけが残った２月。

けれど彼はつまらないと思いながらも厳寒期の釣りを続けることで、彼自身の答えを彼なりの答えを見出だしたのだろう。

まだまだ寒い夜もあるし、今年は昨年のこの時期に比べると雨が多い。

それでも各々が思い思いに春を求め水辺に立つ。

狙うはサイズか？数か？釣り方か？

はたまた偏狭の地での新たな出逢いか？

どんな思いで水辺に立っても、楽しむ気持ちや感謝の気持ち、諦めない気持ちを忘れなければ可能性は終わらない。

多分、僕自身が楽しむ気持ちを忘れていた。

だからそんな彼に何を言っても伝わなかった。伝えられなかった。

夢無きものに、夢は与えられない。

楽しんでないやつが楽しいを伝えられるわけがない。

そう彼が教えてくれた。

桜の開花よりも少し早く僕の心に優しい花が咲いた。


僕もそんな友人と共に春を楽しもう♪


僕の春はここからが本番。




※友人の許可を得て書いてます