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[コラム] 考察 アングラーズアイドルの条件

[編集長独自視点のコラム]


毎年、特に釣り人から出場者の釣り経験について、厳しい論調を目にする。

だが、そもそも現在のアングラーズアイドルになるのに釣歴は必要条件なのだろうか。


情報を整理することで、生じている誤解、抱えている問題点を明らかにしていきたい。




募集要項


アングラーズアイドルは他のオーディションイベント等と同様に出場者は公募制となっている。


その募集要項は各種メディア、またネット上でもオーディション情報を掲載するオーディションプラスにも掲載されていた。

第7代アングラーズアイドル
http://audition.nerim.info/audition-201510/audition-2015082838.html


(引用)

今回、幅広く募集を行うため、釣り経験者に限らず、これから釣りを始めようと考えておられる全ての方に、「アングラーズアイドル」にエントリーが可能です。

(引用終了)



上記のように募集要項から、主催側は釣歴について必要がないと考えている事が解る。

つまり、主催側が経験不問と言うので応募した出場者を釣り歴が無い、と言う論調で攻め立てるのは筋違いと言える。


少なくとも募集要項から読み取れる主催側のメッセージは、

未経験でも可能、優勝したら釣りアイドルになれるようなプログラムを受けられます。

となっている。







審査過程において釣歴が問われる項目は原則として無い


これまで、会場のパシフィコ横浜、メインステージで行われている最終オーディションを実際に観覧した事がある人はいるだろうか。


第5回くらい迄は出場者自身も何を問われているのか解らない様な謎競技があったが、少なくとも釣歴や釣り技能が問われる審査、

それがあることで有利になる審査項目は何もなかったと記憶している。


唯一、自己アピールの持ち時間で、出場者自身がそれをアピールすることは可能だが、上記したように『審査を行う主催側は経験不問と考えてる』のだから、あまりポイントにはならない可能性が高い。

この為、出場者が釣歴をポイントに出来るのは、釣り人から共感を得て投票してもらう、投票行為だけに限定されると言える。







何故釣歴は問われないのだろうか


釣り人の心情として、”アングラーズ(釣り人の)”アイドルというのであれば、本当に釣りが好きな人になって貰いたいというのは当然の心情である。

だが、審査にはそれを問う項目はなく、それが何故かといえば募集の段階で主催者側は釣歴等は必要ないと考えているからと、上記にて説明した。



ここで釣り人の皆さんは疑問に思うだろう。

そもそも、なぜ主催側は釣歴が必要ないと考えているのだろうか。

それは過去の成功事例からみて、例え未経験の女性でもアイドル的な存在になることが出来る、という思い込みがあるからではないだろうか。







成功事例


今回、フィッシングショーの会場では 彼方
茜香さん、中条友莉さんのサイン会に長蛇の列が連なっていたのを見た人、もしかしたら並んだ人もいるんじゃないだろうか。

この方たちは偶然、釣り番組の初登場回を拝見した事がある。

特に、彼方さんはよく解らないなりに一生懸命言われた通りにフルパワーでやって、最初の練習で根掛かりからロッドをへし折った豪の者である。



釣り人向け釣り番組における初心者という立場での出演、それはどちらかと言えばお笑い芸人的立ち位置だが、熟練者が見ても面白い、笑える役回りを与えることで、釣り人から応援されるタレントになっていける。

そういった成功事例を作ってきた実績があるからこそ、経験が不問と考えているのではないだろうか。






ズレの根源


アングラーズアイドルに対するイメージについて、主催側と、観ている釣り人の側で、前述したように大きなズレがあることが問題の根源にある事がわかった。

では次に、このズレが何故起きてしまうのかといえば、具体的な成功イメージが、観ている側に見えてこない点があげられる。



例えば、今は番組が無くなってしまったが、優勝特典に”釣りロマン”に月1で年12回出演が入っていたらどうだろうか。


この場合、例え開始時点において初心者でも、番組を通じ最終的に釣りがうまくなり、釣りが好きになっていく過程を、歴代の優勝者で見せてもらっていたら、

釣歴がゼロの出場者が優勝しても、少なくとも7年目にもなって主催側の意図が普及せずに、釣歴が無いことを疑問視する声は上がらないのではないだろうか。





ところが現在は多くの釣り人にとって、優勝した後で何をしてるのか全然よく解らない、伝わってこないし、これまでの受賞者がやる活動は全てその場限りが目立つ。

この結果として、アングラーズアイドルは優勝後にアイドルになれるイベントなんだ、という主催側の思惑を理解している釣り人がほとんどいない。



つまりズレの根源とは、出場者(グランプリ:優勝者)に対して求める物が、今後釣りアイドルにしていく活動の始まりと考えている主催側と、

審査時点でどれだけ ” 釣りアイドルというタイトル ” にふさわしいのかを決める場と考える釣り人側でズレてしまうのではないだろうか。



また アングラーズアイドル候補生 決定戦が誤解のない正しい名称とも言える。






優勝プログラムの見える化


今回で終了という不確かな情報も出回っているが、来年以降も開催するのであれば、問題点が解っているのだから改善することは出来ると思う。


コンセプトを大変革しないなら、優勝後に業界から支援されることで釣り人のアイドルになれる人材を選ぶ場、という本来のスタンスを、とにかく観てる側に伝わるようにすることだ。


その為にも、募集段階で優勝後のプログラムが確定していない事が一つ大きな課題となる。

例えば歌手のオーディション番組であれば大手レーベルからのメジャーデビュー、総合格闘技のチャレンジ番組であれば優勝後に10万ドル契約など、募集の開始時点で、その後のプログラムも決定している。

これが設定される事で、選ばれる人に向けられるイメージのズレが、大きく解消されるだろう。







応援出来る環境の構築 


上記した優勝後の充実したプログラムの用意、成功イメージの確立、優勝者を真のアイドル化する為にも、主催者の拡大を呼びかけ、主催側に多くの釣り媒体が参加するのが望ましいと感じる。


釣り媒体が多く参加することで、より強力なバックアップを得て、少なくとも全国の釣り人から観て、優勝者が1年の活動期間、どんな活動をしているのか解る環境を構築してあげて欲しい。


色んなメディアに出ても結局のところ単発が多く、この点で継続性のある活動の可視化を優勝者の個人ブログによる情報発信に委ねているのは限界があるんじゃないだろうか。


先に書いた成功事例のように、例えば釣りビの番組にはその力があるならば、主催を日本釣用品工業会と釣りビジョン という形もありだと思う。

更に、もはや妄想の範疇だが、そうなればfimoも参加して頂き、リーダーの杉原氏にはガチアングラーしか評価しない特別賞を”対象者なし”の選択肢まで用意する覚悟で参加してもらいたい。


ともかく現状は優勝者(アングラーズアイドル)のタイトルにふさわしい環境が用意されておらず、イメージのズレを増幅しているだけでなく、優勝者が過度な批判まで受けてしまい、不憫に感じる部分もある。




以上、長文になったが、情報を整理して、


1,現在、アングラーズアイドルになる為の条件

2,アングラーズアイドルに対する主催側と釣り人における認識のズレ

3,ズレの根源(現状の問題点) と その改善案


を洗い出してみた。




また釣り人も、出場者の釣歴がゼロであっても、動機が軽い気持ちだろうが打算だろうが、若くタレント性がある女性が自ら釣りをしたいと、釣りというジャンルに飛び込んできてくれた初心者である事を忘れてはいけないのではないだろうか。



記事の署名タグについて
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記事に頂いたコメントに対する編集部の考え
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