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遠すぎる一匹   - 長潮の憂鬱 -

  • ジャンル:釣行記
長潮。

多くのアングラーが好まぬと思う、満潮と干潮の差が最も少ない潮。
どの位動かないかというと、一昨日は13:00頃の満潮からソコリまで、60cmしか
潮位が変動しない。これが大潮となると同じ時間で180cmも変動する。
30分でで30cm下げる大潮に対し、長潮では同時間で5cm。
干満差が少ないということは、潮汐によって引き起こされる流れも緩やかで
変化が及ぶ範囲が狭いということ。
 
変化あるところに魚は付く。
 
マンメイド打ちに飽きてしまった僕にとって、流れの変化は貴重な“ストラクチャー”。
潮が動かぬ分、魚が付く、回ってくるエリアは絞られる。
そこを見つけられるかがこの日の釣りの鍵を握る・・・。
 
車を走らせること小1時間。
インレット絡みの、とあるサーフに繰り出した。時間は17:00過ぎのソコリ前。
長潮と言えど、この時間なら下げが効いているだろうと思いきや、下げどころか、
インレットへ海の水が上がっている。やはり長潮は一筋縄にはゆかぬ。
しかしながら、海の様子は生命感に溢れている。
遠くの灯りに照らされた海面では、小魚が踊っている。サイズ20cm程のイナッコのようだ。
沖合では威勢のいい音が。目が慣れてくると大型のボラが何度も跳ねていることが判った。

膝元あたりの水深からBANZで探ってゆくものの、反応は得られない。
踊るイナッコにも緊張感が感じられぬ。ならば、あの大きなボラの跳ねるラインか・・・。
しかし、如何にせよ遠すぎる。潮位が30cmを切る位であれば前へ出れるが、
この日はソコリでも1m近くあり、これでは遠浅サーフとはいえ、ショアラインに釘付けだ。
 
「でも、何とかなるかもしれない・・・」
 
こいつなら届かせてくれる、そう願いながらハンコックを結ぶ。
 


この、クロスに織り込まれたカーボンが、捻じれを排除したという。
クアトロZのFLOWHUNTも、キャストの際に捻じれを戻すような感覚がある。

 
垂らしを長めにしてバキューンっという感じでロッドを振り抜く。
リアの固定タングステンウェイトに移動ウェイトが凄まじい音を立て当たり、
加速するが如く飛んでゆく。
着水から少し沈め、リトリーブ開始。
指を軽く添えるように摘まむリールのハンドルにズシっと重みが乗る。
間違いない、沖には流れがある。ボラのいるラインもこの付近だ。
因みに、今までの愛竿FLOWHUNTとの飛距離の差は、ハンコックのキャストで
ハンドルの巻き数にして15~20回。SHIMANOの3000HG使用での単純計算では
控え目に見ても10m以上も上回る差となる。
5m飛距離が伸びれば相当なものだから、この差は大きいなんていうものではない。
ADとは“Accuracy&Distance”の略であるとのことだが、この差はきっと“ADvantageのAD”
にも成り得るだろう。
 


ハンドルも夢屋のT型のMに換装。以前使っていたG社3012に付いている、
Lサイズと同等のサイズ。最近ではラウンド形状のノブの人気が高く、僕も前に
使ったことがあるが、微妙な流れの強弱を感じ取るに、しかもナイトゲームが
殆どの僕にとっては、この形状が最も適している。

 
緊張感無く手前で踊るイナッコに目もくれず、ひたすら遠投で沖の流れ付近をハンコックで
探っていたが、黒い雲が沖合に立ち込めて間もなく、海から強烈な風と共に横殴りの雨、
そして波。漏斗状に垂れ下がる雲も見え、竜巻でも起こるのではないかと一時撤収。
 
20:30、雨も収まりゲーム再開。
上げに入ってはいるが、体感での潮位変化は感じ取れぬ。
見た目の変化が殆ど変わりは無いが、ショアライン沿いで盛んに踊っていたイナッコは、
姿を消してしまった。
流れの強弱の、よりはっきりした場所を求め、10m刻みでの小移動を行いながら、
カラー・ローテーションのみでハンコックを撃ち続ける。
ロッドにも慣れ、飛距離も安定して出せるようになってきた。
バットから二つ目までのガイドはダブルフットだし、張りは強いし、それにティップ径は
2mmもある。そんなハードなロッドでありながら、BANZやCOUNTERといった20g弱の
ミノーもノー感じに陥ること無く、重みを感じながら射出出来る。
アカメやタイリクを仕留める為に・・・とあるものの、ADになって BeastBrawlは懐が広がったと 
思う。FLOWHUNTに及ばないのは取り回しのし易さ位だろう。
 
 
再開してから、何だかんだと30分強が経過。
右に左にと位置を変えつつ、気まぐれな沖の流れは、それでもしっかり存在している。
でも、出るのは溜息ばかり。
 
「まだ居ないのかなぁ・・・」
 
「あとは魚が回って来るだけなのになぁ・・・」
 
「やっぱり潮が悪いからなのかなぁ・・・」

 
釣れないことを理由に準え、そんなネガティブな思いを抱きながらも撃つべし!撃つべし!!
そして撃つべし!!!

21:00を回った頃。
沖の流れの中で唐突にやってきた、重苦しい沈黙を破るバイト、そしてヘッドシェイク。
 
「よしっ!やったぞ!」
 
ベリーで重みを感じる位の力で合わせを数発叩き込む。
抵抗する魚。
ビーストをブチ曲げるモンスターでは無いようだが、それでもサイズは60cm以上は
あるだろう。
流れを抜けると、降参したかのように抵抗しなくなる魚。
テンションを保ったまま、ズリ上げにかかる(キーアイテム持ってきて良かった)。
しかし、背びれが水面から出るころになって魚が急反転、ロッドを差し出しながら溜めて
応戦・・・が、何とフックアウト・・・・・・・。
フッキングが甘かったか、余計な邪心がそうさせたのか。
 
「ネガティブな気持ちでやっていた自分が悪い」
 
「これがシングル・フックの泣き所だ」

 
と、ぼやき反省しながらも、高鳴る鼓動を抑えることが出来ぬ。
何故なら、回ってきた魚は、この一匹だけではないはずだから。
失敗は許されぬ・・・今度こそは・・・と漲る力でキャスト・・・が、力が入り過ぎだ。
ラインをリリースするタイミングと振り下ろすロッドの速度とが同調せず、沖の流れどころか、
半分位しか飛ばせずに着水するハンコック・スノーマン。
 
「何やってんだ、俺は」

鬼巻きでスノーマンを回収、次のキャストで沖の流れを直撃せねばとピックアップした、
そのスノーマンの数cm後ろで“ボシュっ”
 
「おいおい、追尾してきていたのかっ!」

「これは活性が高いぞっ!鬼巻きでスイッチ入ったか!?」

 
釣れたも同然、一呼吸して、
 
「行ってこいっ!スノーマン」
 
しかし、何度飛んでも一人で帰ってくるスノーマン。
いやいや、まだ居るはずだ、長潮とは時合いの長い潮のことだと無理やり自分に言い聞かせ、
撃つべし!撃つべし!!そして撃つべしっ!!!
 
疲れてしまったのか、スノーマンよ。
特製ファイアーピンクヘッドのハンコックに換装。

「お前がスズキのやる気に火をつけずして、誰が火をつけるというのかっ!」

だが結果は変わらない。

レアフォース・ミムラも不発、僕の中では最後の一匹をバイトに持ち込んでくれる、
苦しい時のサルディナ頼みも不発。
無常にもバイトは得られず、ストップ・フィッシング。
 
AD BeastBrawlのシェイク・ダウン。
ティップの先まで纏った筋肉、あたりの良いグリップのコルク部分がそうさせるのか、
何か有機的な生命感のようなものを感じるロッド。
キャッチ出来なかったので入魂にはならないが、威力は想像以上である。
 
これからの最盛期、このロッドで怪物とガチで喧嘩することが出来るだろうか?
いやいや、そんなネガティブな気持ちでは喧嘩に勝てぬ。
 
「待ってろよ、絶対に獲ってやるからな!」

次の日記では、きっと魚の画像を載せてみせる。
 
ROD       :Fujin´AD BeastBrawl 95MH
REEL      :STELLA3000HG
LINE       :SEABASS PE POWERGAME1号+NYLON22LB
LURE      :HANCOCK・REA FORCE・SARDINA127F・BANZ SRF125・DEDAN113

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