何者か。

  • ジャンル:釣行記
この季節は雪虫が大量発生しているらしい。
話は聞いたが、まさかこんなにたくさん出るとは。

小さいコバエの様な虫があたり一面に。
車で走ってもフロントガラスに当たるし、その中を歩けば身体中が虫だらけ…(汗)

しかし夕方を過ぎれば何処へ行ったか、一匹も見えない。

雪虫が出始めると暫くして雪が降るとか。

虫は雪になったのか。

そんな綺麗なものでは無かったな(笑)
しかしながら雪のように儚い運命なのかもしれない。



車を走らせると道端に寝そべった狐が。

死体かと思ってゆっくり近付くと不意に起き上がり、車の前に飛び出した!
急ブレーキで難は逃れるが、今度は車の前から動かない。
そろそろと前進させると、車の右側対向車線に移動した。

そのまま車を走らせたが、狐は後続車両に対してまたしても対向車線から飛び出した!

…自殺願望?
狐でもか。

儚い世の中だ。



魚釣りに来たはずなのに、思っていた場所には魚が驚くほど少なかった。
しかも、いるには居るのだが、弱ってしまって川の流れに逆らえない者が8割。
鱗どころか、皮膚まで擦り切れ、水で白く変色して病気のようだ。
彼等は使命を果たしたのか?
このまま朽ち果てていくのだろうか。


そして実釣。

ルアーを投げ巻くもアタリすらなし。
そもそもベイトを捕食している訳ではないらしいのに、果たしてルアーを食うのだろうか?

身体中に傷を作り弱っても尚前に進む。
そんな魚の、気持ちは分からん。
魚の気持ちも分からず、自分が動かしているモノが何かも分からず。

この釣りは奥深い…


消え行き、消滅する命。

ルアーを使って自分の身体の一部にする事が可能なのだろうか。

どうする、自分は何者になるつもりか。

また夜が明ける。

そもそも、朝マズメである必要もあるのか。


4000キロを走る命、それに何処まで迫れるか。



海に浸かって見える月と星空は過去の光。
流れても過去の命。

美しさは過去の栄光。


明日、自分は何者だ。

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