ケースに無性に惹かれる性分なようで、今まで様々なルアーケースを物色してはフィールドで吟味してきた。たいしてルアーを持っていないのにケースばかり増えるものだから、今となっては空のケースも部屋の片隅にいくつか転がっている。

　例えばシーバス動画で一番興味があるのは、アングラーがルアーチェンジをおこなう一連の動作が収められたシーンだ。

「ジッ…パカッ、ゴソゴソ、カチャカチャカチャ…」

　ゲームベストのファスナー、無造作に入れられたルアー、絡むトレブルフック…それぞれの音色を耳にした時、僕の意識は一瞬でフィールドへとトリップする。

■ MAGTANK -マグタンク-　

　今後もうルアーケースを物色する必要がないかもしれない。そう思えるひとつのケースを見つけた。

【TACKLE CASE MAGTANK Free Clear XL】

　ゴツゴツしていて凹凸もあるデザイン。中は仕切無しのフリースペースになっており、ルアーケースとしての用途とすると、上蓋が少し厚い(深い)。

　LサイズとXLサイズの2種類があるが、200(たて)×115(よこ)×49(厚み)の大きい方を選んだ。一般的なルアーケースと比べると、少し厚みがあり横幅はスリムだ。

　上蓋と下蓋が合わさる面にはパッキンが付いており防水機能を持つ。特段、防水でなければならないシチュエーションに遭遇したことはないが、パッキンがあることで得られる開閉時の質感と密閉状態であるということがもたらす安心感は、タフな道具として好感が持てる。

　もちろん全てが完璧かというとそうではなく、厚みのある上蓋はその全容量に対して実質的な収納量を低下させている(蓋を開ければ、ルアーを収納出来るのは当然下蓋側だけだ)。

　でも、そんなこと気にならないほどにデザインと質感に満足している。完璧じゃなくたって、少しの愛嬌があれば丁度良い。

■ ステッカーチューン -Pazdesign仕様-　

　個人的にマグタンクが本領発揮すると思うのが、ステッカーチューンだ。中身が確認出来るクリアである事が重要なひとつの要素であるとも思っているので、貼るステッカーはクリアベースだとバッチリ決まると思う。

　お気に入りのルアーケースを、簡単な一工夫でさらにお気に入りの逸品へ。

　家の中で無駄にパカパカとルアーケースを開け閉めしては、ゴソゴソとルアーを漁る時間を過ごす。釣りに行かずとも目をつむれば、それらが奏でる音と共に一瞬で、意識は再びトリップを繰り返していく。

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