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追憶~熊(未知との遭遇編)~

  • ジャンル:日記/一般


 
 
ヤツとの出会いは過去に二度ある。 
 
今回はその内の、初めて出会った時のお話。 
 
 
まず皆さんは、渓流釣りの経験はおありであろうか。 
 


毎年(場所にもよるが)、解禁を迎える三月から九月までの半年間だけ
釣りをする事が許される、とても趣のある釣り。 
 


残雪深い三月に始まり、桜や山菜等に囲まれながら渓魚と戯れる春。 
 
ジトリと汗ばむ季節には尺を越える岩魚が顔を見せ、
蝉の声が耳をつんざく夏ともなれば、清流のキリッとした冷水に、
癒され何ものにも変えられない至福の時を過ごせる。 
 
そして山が色とりどりの衣装を身に纏う頃、今年もありがとう、また来年…。
と終わりを告げるのである。 
 
 
私は数年前にそんな渓流釣りに魅せられ、今ではどっぷりとその魅力に
取り憑かれた一人だ。 
 
 
ただこの魅力に憑かれると、時として危険な事に遭遇する事がある。 
 
 


まず渓流には、魔界の入口なるものが実在する(笑)。 
 
 
渓流は通常、川を遡上しながらの釣りになるのだが、
その行く手には大岩、大堰堤、崖登り、藪漕ぎと、人の進入を阻む物が数多くある。 
 
 
では何故それらを越えてまで川を登るのか… 
 
 

それは… 
 


『この先へ行けば大物がいるかもしれない』 
 

という理由に他ならない(笑)。 
 
それが魔界へ通じる入口となる訳だ。 
 
 
 
渓流の魅力と魔力をお伝えした所で本題に入ろう。 
 

 
あれは数年前の六月…。
私は友人と長野県は木曽川の支流にあたる「野上川」へ入っていた。 
 

私はいつもの様に、数時間川を登り、魚籠には型のいい岩魚が数本、
とても満足して山道を下っていた。 
 

友人とは、途中の川の分岐で二手に別れて釣りをしていたので、
その分岐点に向けてひたすら歩を進めた。 
 
 
30分程歩き、待ち合わせ場所である川の分岐点がやっと見える…。 
どっと疲労が押し寄せる瞬間だ。 
 
と、その時、右手前方の山の中から何やらガサガサと物音がした。
私は「猿か鹿でもいるのだろう」と、疲労も手伝ってか、
山ではよくある事にまったく気にも止めなかった。 
 

そのまま分岐点まで下ると友人の姿が見えない…。
私はまだ川にいるのだろうと、辺りをぐるっと見回した後、友人の名を大声で叫んだ。 
 


 
「〇〇~!!」 
 
 
その時だった。 
 
 

今度は私の右斜め後ろから『ガサガサガサッ!』 

「あの野郎、脅かすつもりだな…(笑)」 
 
仲間内ではよくやる子供じみたいたずらだ。 
 
 
「バカめ!さっきからまるわかりだ…」 
 
と音のした方へ顔を向けると、何とそこには黒く蠢く物体が!! 
 
 
渓流には出ると聞いていたのですぐにヤツだとわかった! 
 

 
「く、く、熊!熊だーっ!!」 
 

私の声を聞いた友人が遅ればせながら駆けつける! 
 

熊は山の斜面を駆け上り、私達をジッと見つめていた。
見た目からして、どうやら子熊の様で、私の声に驚いて逃げ出したようであった。 
 
恐らく最初に音がした時から私の後を…いや、きっと魚籠(ビク)の魚目当てに
付いて来たのであろう。 
 
あそこで大声を出さなかったら後ろから飛びつかれて
一戦交える事になっていたやもしれない(笑)。 
 
何より、子熊がいるという事は親熊が必ず近くにいるはず…。 
私達はそそくさとその場を後にしたのでありました。 
 


次回は~熊(死闘編)~をお送りします。 
 
 
◎BGM『It's My Life』byBON JOVI 

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